水野林道登山口にて/明るいブナ林を行く
malmalさん率いる新潟mixi山岳会から、恒例の米山登山の山頂パーティーの料理番の要請があり、3年連続(4回目)で米山登山に参加する。
ブナ林の登山道
黄葉の登山道/ 例年通り、柿崎交番横の駐車場でmalmalさんと合流し水野林道登山口へ向かう。登山口で待っていたメンバ-3名と熊本から参加の女性を合わせた一行7名は登山口で写真を撮って9:10に出発。ブナの若木をはじめとする小低木林の、黄葉が進んで明るくのびやかな道をしばらく進むとすぐに擬木の階段の連続となる。
トントンと軽く足を運びたいところだが、ジャガイモ,カボチャ,ズッキーニ,ナス,トマト,ピーマン等生の野菜と瓶づめのトマト煮込み,トマトジュース,調味料,6ℓの水と大鍋等々で膨れ上がった25kgのザックは重く、階段は急傾斜でたちまち置いて行かれる。
オオイワカガミ/中間標式
9:57,中間点に当たる標識に着くも先行者の姿なく、更に5分歩いて避難小屋で一行に追いつき、荷を下ろして休む。標識には残り0.9kmとあって距離的にはほぼ中間地点だが、malmalさんは残り1/3だと言う。
中間点の避難小屋/山頂小屋
13分休んで立ち上がる。道はそこから下りになり、降り切った鞍部からはコース中唯一の難所~ロープを張った岩場の登りとなる。ここは風の通り道で積雪期には柿崎の海岸線を望む稜線の左手に雪庇が出来て『恐い』所だそうだ。
そこを通過すると階段がなくなる代わりに、登山道が降水で抉られて、中央部が大きく窪んで岩がむき出しになった歩きにくい道となる。
高齢者の大きな集団が下って来るのを交わした直後、急登にたまらず休憩。呼吸を整えて残り100mと書かれた岩を踏み、11:06山頂小屋に着く。
熊本直参のおでん/野菜サラダ
すぐに熊本から来たおでんが温められ、これに自分が持ち上げたおでんも混ぜてもらう一方、ノメルデ・クエルデからはミズナとルッコラ,レタス,赤タマネギ,イタパセ,キャベツ,青トマト等の野菜サラダを出し、ニンニクのバルサミコソースドレッシングにニンニクの素揚げをトッピングし、更にハバネロとジョロキアのサルサソースを好みでかける等々・・。
サルサソースはまず耳かき一杯ほどの少量で辛さを経験してもら。反応は様々で、平気な人もいれば辛くてそれっきり口にしない人もあった。
ハバネロ&ジョロキアのサルサソース
次に生のハバネロをやはり耳かき程度に切り取って食べてもらったが、このハバネロはまったく辛みがなく、次にジョロキアで同じように試したところ、こちらは激辛でmalmalさんがものも言わずに飛び出して行った。辛さに強いと言う人もちょっと応えたらしく、自分も舌がしびれて10分くらいは口の中がヒリヒリした。
それでもサルサソースとマヨネーズを混ぜ合わせたオーロラ和え風のサラダドレッシングは好評だった。
ラタトゥユをつくる/ノメル・デ・クエルデ楽しく
登頂時は何組かのパーティーや単独の人があったが、天候が急速に下り坂に向かっているせいもあってみな早々に下山し、残りは自分達だけのパーティーが広い山頂小屋を独占することとなって、翌朝の下山時までたっぷりノメルデ・クエルデ・サワゲルデの自由時間となる。
14:00からメインのラタトゥユの仕込に入る。先ずは潰して粗みじん切りにしたニンニクとタマネギをオリーブ油でr炒め、次にジャガイモ,カボチャ,ズッキーニ,ニンジン,ナス,ピーマンと辛コショウ(トウガラシ)を投入。水を加えてぐつぐつと煮込む。
ノロゲンゲ/ふざけて遊ぶ
本来ならもう1つ中華鍋を持ち上げて、素材ごとにオリーブオイルで炒めながら投入したいところだが、大きな中華鍋を持ち上げる余裕がなく、いきなり水煮する羽目になったが、やはり水っぽさが出た。
程よく煮えて来たところでたっぷりの塩で味つけし、大豆の水煮とトマトジュースを入れてさらに煮込む。
参加者の中にホットケーキを用意してきた人があり、トマトの鍋を煮込む間に代わる代わる焼いて頂く。焼き方にも色々あってそれぞれが薀蓄を語りながら大いに楽しむ。
奥さん仕込で最もうまくホットケーキを焼いた〇〇さんは、その日のうちに下山しなくてはならないと言って、きれいに焼いたケーキを残して15時過ぎに下山。
一方のラタトゥユは煮詰まって来たところで生のトマト4個を加え、仕上げに瓶詰のトマトの煮込みを入れると大鍋から溢れんばかりになる。
ラタトゥユ完成~宴は最高潮/mixi山岳会旗
こうして3時間ほど煮込んですっかり味がなじんだところで夕餉となる。昼間bからずっと飲み通し、食べ通しであるにも関わらず、一同しっかり食べて大鍋が半分になる。
幻想の灯
こんな風に『しなくてはならない』ことが何もなく、ただのんびりと自由に過せる時間はそうそうあるものではなく。それぞれが思い思いに好き勝手に飲み、食い、じゃれ合ったりパフォーマンスを披露したりして時を過ごすうちに夜が更け、疲れてウトウトする人が出始める頃には一段と雨が激しくなる。
大鍋の煮込みもいつの間にか翌朝食べきれる量になっていて安心する。
雨は激しさを増し、夜間には風も出て翌日は雨の中の下山となる覚悟を決めて・・、等と考えているうちにいつしか眠りに落ちる。
43分で登頂のSさん/記念のパフォーマンス
11月4日(代)
昨日,今日と11月とは思えない温かさで、夜も半袖に夏用のシュラフで充分だった。山頂小屋には2階があり、階上に3人、階下に3人がごろ寝して朝を迎え、6時頃には全員が揃う。すぐに残りの鍋を温め、思い思いに朝食を始める。
この雨の中を、今日,4日だけ参加すると言う人があり、malmalさんがその人に電話したところ、すでに家を出て登山口に向かっていると言う。新潟mixi山岳会の結束力に脱帽!
前日の延長でワイワイと喋りながら、上がって来る人の分だけ残して鍋を平らげ、荷物をまとめて下山の準備にかかる。
下山
雨を衝いて登って来たその人の所要時間は何と43分! 並の人には同じ時間で下ることさえ難しい速さに一同驚嘆する。ゆっくり食べてもらい、コーヒーなど飲んで新潟mixiの5名が9:10に出発。10分遅れて9:20に下山開始。雨は時折強く降るものの次第に弱くなりつつあったが、一面ガスのホワイトアウトの中、滑りやすい泥道を足元だけを見ながら慎重に下る。
10時過ぎにロープ場を通過し、避難小屋で少し休んで階段の道をゆっくり下って10:54下山。