遊びと学び,創造の基地・山のあしおと小学校

冒険,遊び,仕事,学習,生活全般を学ぶ、子ども達のための私設小学校

初期境界線メンバーと歩く

2010-05-30 22:47:42 | 山行
 三五山トンネル付近
 燻製ネタ各種
 燻製開始
 久々に懐かしい山仲間達4人が顔を合わせて明科の廃線敷きを歩いた。1人は病気を克服しての再起の一歩であり、別の1人は腰痛を抱えてそろりと踏み出した一歩である。往復10km,最大斜度25パーミルのコースはそれぞれにとってほどよいものだったようだ。
 潮神明宮の狛犬
 同 大欅
 旧国鉄篠ノ井線の明科廃線敷きを歩き、山菜・野草料理と燻製を楽しもう~と言う企画に初期境界線の仲間と、丸太の会のメンバー等7人が参加。廃線敷きの中間点にある東方庵に集まった。
 山菜・野草の天ぷらと
 燻製各種
 当初はjun1さんのガイドで全員に歩いてもらい、その間に燻製と天ぷらを仕上げておくつもりだったが、どちらかと言えば料理派~と言う3女性が天ぷらと燻製を引き受けて下さることになり、男4人が廃線敷きを歩いて東方庵に戻るとてんこ盛りの天ぷらとサケ,イカ,タコ,ホタテ,ゆで卵,タクアンの燻製が出来上がっていた。
 漆久保トンネル
 道の下にもトンネル
 旧国鉄篠ノ井線の廃線敷き遊歩道は、篠ノ井線のコースが変更されて廃線となった区間を遊歩道として整備したいと言う地元の人々の熱意と粘り強い自治体への働きかけによって明科町が近隣の町村と合併して安曇野市になる前夜に予算が措置され、以後も地元の人達を中心とする多くの人達の尽力によって現在に至っている。
 以下,編集中







美しい風景~能登島津々浦々

2010-05-28 02:14:22 | 海岸線を歩く
 鏡のような水田
            出発! 
 5月3日(祝)
 夜半,体が右に傾いて寝ていた長椅子から落ちそうになったのを支えようとして右手を出したらそのまま肘からコンクリートの床に落ちて目が覚める。
 4:00頃起床。湯を沸かしてお茶をつくり、前夜の残り飯に塩辛とお茶をかけて流し込む。他にインスタントみそ汁と魚肉ソーセージ。
 再度茶をつくり水で冷やしてペットボトルに詰めるのに少々時間を食い、5:00のつもりが5:18発となる。


                
 県道47号を直進,右手に能登島中学校を見て600mあまりで島で唯一のコンビニに着き(5:28)、食料と乾電池を購入。その場でパン1個を食べて5:41出発。ここで1つの選択をして向田町の交差点を右折し、目(えのめ)・長崎町方面に向かう。
 この交差点を直進すれば1kmあまりで島の真ん中を横切って反対側の海岸に出てしまうので今日中にも本土に戻ることが出来る。それでは島を半分歩いたことにしかならないのでつまらない~,と足が考えたわけではないが、自然と体がそちらに動いて一番外側を大きく廻るコースを取る。

                
 交差点を曲がって300mほど歩くと中学校と隣り合わせの能登島小学校に差しかかる。校門のすぐ先から海岸に向かって下る道があり、一旦そこを通り過ぎた後で気になってその道に戻る。
 フユイチゴがびっしりと生えた法面の急坂を300mほど下った所に保育園の建物があり、その先の田圃の脇を下りきると広い道路に出る。そこから右手を見ると何とひょっこりの湯が見えた。つまり中学校,小学校,保育園等のある一画をぐるっと廻っただけで、そこから先に海岸線に沿う道はないことがわかって引き返す。無駄足と言えばそうだが、道があればどこでも歩いてやろうと腹が据わって来ているのでこれくらいのロスは何ともない。

                
 戻って目・長崎方面の道を進むこと20分で目方面と二穴方面とを分ける交差点に到達,最大コースを歩くと決めているので分岐があれば当然右折する。
 峠のような切通しの道をしばらく行くと前方が開けて水田が現れ、そこにたった1人で稲を補植している婦人を見る。
 鏡のような水面に山々の影が映り、木々が映る静まり返った早朝の風景の中のただ1つの動き~,黙々と苗を植える婦人の手際よく淀みない身のこなしにしばらく見とれ、失礼なことと思いながらその光景をカメラに収める。
 声をかけたい気持ちと仕事の邪魔をしてはいけないという気持ちが半々で黙って通り過ぎようと思ったが、ついつい『おはようございます』と声をかけ、『海岸線に出られますか』と訊ね、非礼を詫びて先を行く。

                
 谷に沿った細い階段状の田圃が少しづつ高度を下げるとともに横に広がりを見せ、やがて島にしては広い水田のある集落に出る。
 1人、また1人・・と自転車に乗って部活の朝練に向かうユニフォーム姿の中学生とすれ違って元気のいい挨拶を受け、言葉を交わして進むうちに海岸線に着いてそこが海城のある『二穴』と言う町であることを知る。
 7:07,二穴城と言う名のその海城の説明板のある展望所に荷を下ろす。
 一応地図を持ってはいるが大雑把な道路地図なので細かい部分の役には立たず開いて見たこともない。どこにどう言う集落があるのかは現地に着いてから知る今回の旅である。

明科・旧国鉄廃線敷きウォーク&山菜・野草料理と燻製づくり~5月30日(日)

2010-05-24 00:53:54 | 山のあしおと小学校
 漆久保トンネル
         遊歩道案内図 
 5月30日(日),新緑の明科・旧国鉄廃線敷きを歩き、山菜・野草料理と燻製づくりを楽しむ集いを行います。
 日時;10年5月30日(日) 雨天,6月6日(日)に延期
集合;場所:明科・旧国鉄廃線敷き遊歩道起点(アイリス駐車場)  時刻:9時20分 9時30分出発
山菜・野草料理,燻製のみの方は10時に東平庵へお越し下さい。※山菜料理・燻製づくりにご協力下さい。
解散;場所:同上 時刻:15時30分頃
 かつてのD51の雄姿
          25‰の標識 
コースタイム;
9:20潮神明宮(起点)9:30 ⇒(0.5km)⇒ 9:40三五山トンネル( 0.4)9:50 ⇒(1.0)⇒ 10:10東平庵10:20
⇒(0.9)⇒ 10:40けやきの森自然園 ⇒( 1.0)⇒ 11:00漆久保トンネル11:20 ⇒(0.7)⇒ 11:30潮沢信号所
⇒(0.7)⇒ 11:50旧・第2白坂トンネル(終点)12:00 ⇒(3.3)⇒ 12:50東平庵 (山菜・野草・燻製) 昼食14:50
⇒(1.9 )⇒ 15:20潮神明宮/解散15:30 
 トンネル天井
          けやきの森 
服装・装備;
ハイキングに適した服装~上着・長袖シャツ/ズボン/保温着、防寒着/雨具/登山靴,軽登山靴/靴下/手袋/帽子
※①熱中症防止のため帽子は必ず着用のこと。
※②天候の急変に備えて雨具(ズボン+上着式がよい)用意のこと。傘も有効。
※③手袋必携。トゲのある植物の場合、軍手でなく皮手袋が必要です。
※④その他防寒・保温は当日の天候により臨機応変に。
持ち物;
ザック&ザックカバー/弁当/水筒・飲料水,1.5ℓ程度/食器(おわん2,コップ1,ハシ等)/間食/ビニール袋/ロールペーパー/タオル/その他(ハンカチ、ティッシュ,磁石,地図,時計,現金,双眼鏡,その他は必要に応じて)
 東平庵・寶区長
         アルプス展望 
山菜・野草の天ぷらと燻製
お昼には山菜・野草の天ぷらと燻製をつくりますので上記の食器を持参して下さい。
参加費:500円 小学生以下300円 未就学児100円 内訳:山菜天ぷら・燻製材料費 運営費等
参加資格、条件;特になし ※未就学児は保護者同伴のこと
申し込み・締め切り;5月28日(金)
 まっすぐな道
    終点の白坂第2トンネル 

大うなぎ

2010-05-21 01:12:36 | 獲れたて瀬戸内・わし&岳じゃが情報

                
 『わし! 今朝,こんなん釣れた・・。これが池で飼えたらさらによかったのだが・・・』と突然送られて来たメールの写真・・,そのウナギの大きさに唖然!
 『締める前に測ったがまな板にのらんケー困った』と・・。

 獲った別のウナギは池で飼うらしい。『生餌をやらにゃいけんけぇ 大変じゃろ』と聞くと『ウナギには赤腹(ハヤ)とか釣った魚の内臓とか、なるべく生き餌がええ。悠(5才)が川でぬかを餌に焼酎のペットボトルでなんぼでも赤腹やむつを捕ってくるけー問題ないよ。カエルなんかも食べるじゃろうしね。今日も仕掛けたいんじゃがのう~。田んぼに仕事に山にウナギに忙しいことじゃ・・』と。

 
 『わし』君が水槽で飼っていた糸ウナギ(川で獲ったウナギの仔魚)が餌を食べるところを見たことがある。
 細い仔ウナギは、餌に潜り込んで肉に噛み付いたまま自身がドリルのように猛スピードで回転して肉をもぎ取るのだ。それは凄まじくまたおぞましいとさえ言える光景で、旺盛な食欲を満たすだけの餌を与え続ければ、細い糸ウナギはたちまちのうちにぶっとい大いウナギに成長する。
 さすがに水槽で飼ったウナギを食べるつもりはないらしく、それどころか『わし』君はそんなウナギを『可愛い』と言う。誰に似たんだか・・!?


島暮らし~5月の平群(上)

2010-05-21 00:19:18 | 平郡島にて・平郡島から
  
 Junさんから毎日入って来る『今日の平群』から『島暮らし~平群の5月』を編集しました。

 5月5日(祝) モズク漁が本格化
 昨日より幾らか涼しく、午後からは曇りでした。満潮を過ぎてから、五十谷に潜りに行きました。今年も本格的なモズクの採集が始まりました。付着する藻の数が少ないことや、かなり弱っていて、モズクを取る時に切れる事も有ります。自然の営みですから、受け入れるだけです。

 5月6日(木) 青々と育つ稲苗
 今日は、曇り時々小雨。ここのところ南風が強く、昨日、五十谷に潜れたのはラッキーでした。東京へモズク1kg発送しました。我が家では、夕食に久し振りのモズク酢でした。
 今年の天気が少しおかしいと言っても、大家さんの苗はしっかり伸び、山藤は艶やかですよ。

 5月7日(金) 週1の保育園
 小雨の中、今年から週1日だけ保育園通いのNon子と船で柳井に出ました。保育園で別れてから、買い物の1日でした。
 食料品や頼まれ物を、店を周りながら調達するのも楽しいものです。カートを引きずって行ったので楽でした。
 午後から晴れて汗だくで港の待合所に。ノン子も遊び疲れて、船では爆睡でした。

  
 5月8日(土) 母の日に!
 今日も良い天気でした。昼前に潜りに行きました。透明度が良く気持ち良い潜りになりました。モズクが3kg、メバルはおかず程度。獲物より潜りを楽しみました。
 明日の「母の日」に、Nakayoさん(大家さん夫人)にあげるのはピンクのカラー。気に入って貰えるかなぁ?

 5月9日(日) タマネギの収穫
 今日は薄曇りでした。畑では早生の玉ねぎが収穫期。今年は玉太りが悪いという声が多いです。我が家は昨年より上出来。
 海では、モズクが採れていますが他の海域も調べる予定。ご近所さんも喜んでくれるので、配り甲斐が有ります。ナカヨさんはお花を喜んでくれました。

明科・廃線敷きを歩く

2010-05-16 19:36:23 | 境界線・新境界線
 漆久保トンネル


 旧国鉄篠ノ井線・明科廃線敷きを歩く。明科

 廃線敷きの駐車スペースから雷山
 会田川を渡る


 潮神明宮
 廃線敷きルートへ

 アルプス方面よし

 三五山トンネル
  トンネル内のレンガ

 25‰(25/1000=2.5%)
 潮沢を走るD51
 明科からの25‰(パーミル,2.5%)の上り勾配~上の写真の辺り
 
12.8km

Where have all the flowers gone?

2010-05-16 03:33:36 | 暮らし

                
 ただひたすらにリンゴの花を摘み取る日々の4日目。
 花の写真を撮り直そうと探したが、最初に見た花はもうどこにもない。『花がきれいなままじゃ、うちは困るのよ』と農園の主人が笑う。
 当たり前のことだが、リンゴの花は日に日に変化し、毟り取る以上の速さで汚れ、散っていく。

                  
 花柄が次第に固くなり、爪を立ててもちぎれないほどに強くなる。女性達は指が痛くなると言う。
 向かい合って作業している人はこの道20年のヴェテランで、『2本くらいづづちぎっていくといいよ』とおっしゃるが、何しろ手が速いのでそのペースには追っつけない。こちらは5~6本まとめて摘んでやっとだが、花柄がかたくなるとそれも難しくなる。
 花が散っても散った後の花を摘む。白い花を摘めばよかったものが、緑の中から対象を探す作業へと、少しづつ仕事のやり方も変化して行く。

                
 立ちっ放しで手先だけを動かす作業の連続。両手を常に肩より高い位置に保っているので、肩先に鈍い痛みが残る。
 大きな動きはないのに思いの外疲れているらしく、横になるとたちまち眠ってしまい、目覚ましで起されることもある健康な毎日。

 今夜はもう充分に眠ったので、これから朝までゆっくり出来る。

セーフ!

2010-05-15 00:42:20 | あまってら農園
 裸のトマト
         裸のキュウリ 
 10日植えつけのトマト,キュウリ,ナス,ピーマン,ニガウリ・・。4日連続で晩霜注意報が出て予想気温は2℃前後との報道にも関わらず手立てを講じる暇がなく放置。さすがに気になって見に行くとキューリ2本がちょっと萎れかけている以外は元気だった。
 やっと発芽のジャガイモ
      植えつけから44日目 
 4月11日に植えつけたジャガイモがやっと出揃った。葉が全然傷んでいないところから霜害がなかったことが分かる。キュウリ2本が萎れかけたのは多分水不足。
 ニンニクは順調
        華奢なタマネギ 
 去年の失敗に懲りて草取りをしっかりやったせいか、今年のニンニクは順調。それに比してタマネギは遅い・・,が、まあいいかッ! 
 去年はフキに占領されて充分に育たなかったので今年は断固フキを排除する。

今日はフジ

2010-05-13 23:21:38 | 暮らし
 フジ,摘花前
 摘花前の2年枝
 摘花作業2日目の対象品種はフジ。びっしりとついている花をこれから摘花する。下は2年枝。
(※訂正 前日の品種は紅玉ではなく陽光でした)
 摘花後の2年枝
 摘花済み
 上は摘花後の2年枝,雲はじっとしていない・・。終日,木枯らしのような冷たい北風が吹く寒い一日だった。
 摘花が終わるとリンゴ畑が華やかな白から落ち着いた緑になる。
 

 陽光
 紅玉
 フジ
 リンゴいろいろ~とりあえず美人3姉妹



リンゴの摘花

2010-05-13 00:54:20 | 暮らし
 咲き誇るリンゴ
        梓川のリンゴ園  
 今日(12日)から梓川のリンゴ農家で摘花作業。今年の摘花作業は異常な低温続きで例年に比べて1週間ほど遅れていると言う。品種によって花の時期が異なり、今急がれるのはフジ系より早い紅玉だそうだ。
 2年枝の花
           摘んだ後 
 2年枝と言う昨年伸びた一番新しい枝は、今年は実をつけさせないでしっかりした枝にする。そのため、まずその2年枝の花を摘む作業が最優先となる。
 人指し指と中指で花柄を挟み、親指を添えて花のすぐ下の部分を折ると言う作業の繰り返し。太い枝から次第に細い枝へと分岐して行く方向の先端,つまり伸びようとする枝の一番新しい部分と言うことなのだが、分岐の仕方によっては分かりにくいものがあり判断荷迷う。初体験ゆえにその見分けがなかなか出来なくて当然ながら作業ははかどらない。
 今咲いている花の陰に
    すでに受粉した花がある  
 摘花するのは2年枝の花ばかりではない。今咲いている花の中もほぼ中心の辺りにいち早く受粉してすでに実が膨らみ始めているものがある。1ヵ所の花群の中で他の花より早く咲いて受粉するものがあり、何事もなければその花が実を結ぶのだ。従って今咲いている花はすべていらない花であるからこれも摘花する。
 植物のこう言う仕組みは他の花にも見られる。例えばハクサンイチゲなどは中央の花がまず飛び出して咲き受粉する。イチゲと言う名前が示しているのは『1つの花』ではなく『一番の花』と言う意味なのだ。

                
 遅れて受粉したものも実を太らせるが、最初に受粉したものとの差は明らかである。しかしこれを早い段階で1つにしぼるのはリスクがあるのでその摘果はもっと後になる。
 それとは別に膨大な量の花を相手にするので間に合わなくて摘花が敵果に変って行きもする。遅くなるほど花柄が固くなり摘みにくくなる。
 こうして摘花~摘果の作業が延々と続くのだそうだ。

※訂正,12日摘花の品種は紅玉ではなく陽光でした。よって上の写真の品種はすべて陽光で、紅玉の写真はこちら ↓
 紅玉
                

一気に能登島へ

2010-05-11 10:37:49 | たび・出会い
 道の駅・能登食祭市場
         只今ドッグ中 
 大田新町の交差点から七尾駅までのR160は昨年歩いた道。火力発電所の辺りから、この先の食祭市場やドッグがある小島町,津向町辺りにかけての海が七尾港であるが、商業港には興味がないのでそのまま国道を歩き、矢田新町で右折して12:00丁度に食祭市場着。
 食祭市場は道の駅で昼飯時でもあり大変な賑わいである。昼食はあれば食堂を利用することにしているのだが、この時間帯に大きな荷物を抱えてウロウロしても時間を食うだけなので一番空いているカレーの店を選ぶ。魚が売りの食祭市場でカレーを食べる者はあまりいなくて店はがら空き。食べるのはいつもカツカレーだ。手っ取り早くて量もありにガツガツと食ってすぐに終わる。だがこの時はなぜかシーフードカレーを注文し、そして後悔した。
 夕食用の副菜を探してイカの塩辛とナマコの酢漬けを買い13:05発。長居は無用と思いながら長居した。
 火発・三室町方面
          行き止まり 
 食祭市場の裏(西)側の並びには小さいながら造船所があってイカ釣りのランプをぎっしりつけた船がドッグ入りしていた。そこからは湾を隔てて火発の煙突と、その向こうに三室町辺りの海岸線が見えている。
 つつじが浜,なぎの浦と名前だけ浜っぽい港の端をしばらく進んで海から離れ、先端に大杉崎,大立崎と言う名を持つ広い干拓地のような土地の中に直線的につけられた道を行く。
 予定ではその大杉崎と大立崎の中間辺りの海岸で幕営するつもりだったので、そこがどんな所か調べるつもりで1本だけある道を行ってみたが、それはだだっ広い葦原の中に1つだけ立つ老健施設のような建物への道で、そこから先は葦原に遮られて行けそうになく引き返す。
 最近はあるものは何でも見てやろうという気持ちが強くて、1kmくらい歩いてそれが行き止まりであっても無駄歩きとは思わなくなってきている。
 篠竹を切る人
         目の前に大橋 
 大立崎を越える登り道。両側には水田が広がり、田圃を隔てて右手の山際に密生している篠竹を切って束ね、それを担いで道路を右から左に渡ってきた婦人とすれ違う。
 立派な篠竹に思わず『長くていい篠ですねェ,重いっしょッ!』と声をかける。『重いけど平気さぁ,これで2束目だよぉ。ホラあすこッ』と言って指差した所に同じような長い篠竹の束が置かれていた。『篠はいいよネ。太さが一定で長くて・・』『そう! 軽くて只だしネッ』『うちの方は篠がなくて淡竹(ハチク)。太くて曲がってて使いにくいんです・・。』『どこから来たの?』『長野から・・』『ずっと歩いてるの?』『ええ,まぁボチボチとネッ』
 『撮っていい?』とカメラを向けると『恥ずかしいよぅ・・』と逃げられた。その背中に『道を渡る時気をつけてネ』と声をかけてまた歩く。日はまだ高くて暑い。
 切通しを抜けると海。そして目の前に能登島大橋が迫ってきた。左側を屏風岬が遮っているが一番高い部分から島までの側がよく見える。

 石崎漁港
    小口瀬戸を挟む島と本土 
 15:00丁度に石崎漁港に着く。この位置からはLPG基地のある荒崎と向かい合う日出ヶ島の間の小口瀬戸ヶいかに狭い水道であるかが非常によく分かる。荒崎で見送った貨物船が青い海にポツンと浮かんでいるのが見えた。
 大橋のたもと
           橋を渡る 
 15:25,公園のある屏風岬と言う岬の内側を進んで大橋に繋がる道路に入る。島へ行く車は順調に走ってるが島から帰る車は大渋滞を来たしていた。公園で20分休憩して15:45から橋を渡り始め、20分近くかかって能登島入り。
 只今5771台~能登島に入る車両数
       ムベの花が目立つ 
 本土側の橋のたもとは『屏風岬』で島側は『屏風崎』,よく似た名の地点を選んだものだ。ここからしばらくの間は直線的な道路が続く。道路脇にはムベの花が目立つ。
 単調な道を1.7km歩いてようやく海岸線に降りる道を見つけて須曽と言う集落に下る。
 能登島観光地図
           須曽漁港 
 そろそろテン場を決める時間になり、護岸堤で陰になったような場所を探しながら歩く。民家の人に聞いてみると『どこでも構わんだろう』と言う人もいる。どこかに食料品店はないかと聞くと4kmほど先の向田と言う所にコンビニがあると言う。地図を持っていないので向田がどの辺なのか見当がつかないが、4kmなら大したことはないので30分休んで出発する。
 佐波町
         七尾湾を望む 
 一本木鼻,宮崎と言う両岬の海岸線を歩きたかったがいずれも途中が断崖になって海に遮られており、切通しの道を行くしかない。
 佐波と言う集落の右手に海を見る辺りに幕営に都合のいい場所が幾つかあったが、その前に『ひょっこり温泉・島の湯』『マリンパーク海族公園3km』の標識を見つけてしまった。風呂に入りたかったし、海水浴場ならキャンプ場があるかもしれないと思いそこをめざす。
 バス停・久美
      マリンパーク管理棟 
 18:11バス停・久美に着き、右折して500m先のひょっこり温泉に向かう。海水浴場はしかしキャンプ禁止となっており、バス停に戻って荷を降ろす。幕営のスペースはなくはないが面倒になったので今夜も待合室で仮眠とする。
 温泉まで行ったり来たりの距離を入れて百海から42.5km,江泊から丁度40km。予定を軽くオーバーして半日以上の計画前倒しとなった。

                

能登島大橋遠望

2010-05-09 22:55:33 | 海岸線を歩く
  
 体を2つに折り曲げて坂道を登る人。『おはようございます!』『ハイ おはようさん!』 達者だ。
 観音崎の灯台を後にして再び鹿渡島の集落に戻り、先刻道を教わった家の側を通って教えられた通りにすぐ右に曲がる。
 小口瀬戸~日出ヶ島町辺り
        珠洲岬方面か?  
 その道から山越しして海岸に出るとそこが中田浦で港とも言えない小さな船着場があり、その先の鼻を越えると北北西方向に小口瀬戸を隔てて能登島の日出ヶ島町辺りと正対する。そこにある小船を漕いですぐにも行けそうな近さである。
 中田浦からは海岸線沿いにLPG基地の外側を通り、三室町経由で七尾市の市街地に入って行けると教わった。実はこの区域は事前の調査で海沿いの道があるかどうか分からず、海岸線を歩けない場合はLPG基地を迂回するために鵜ノ浦まで戻って50m程の山の上の道を通るしかないと思っていた所なのでこの情報はあり難かった。

                
 護岸に沿って進むとやがて前方に緑色の5つの巨大なタンクが見えて来る。8:20にタンクの下を通過して地図にはない道を通り、新崎と言う小さな岬越える。朝は寒いくらいで鵜ノ浦辺りまでは爽やかだったが、次第に暑くなってきた。陽射しを遮るものが何もなく乾きを覚えて道端のイタドリをポカンと折り、皮を剥き齧りながら歩くと口の中に酸っぱい液汁が広がる。ほんの少しだけ乾きが納まるとそれで元気が出て来る。
 またタンク
          能登島大橋 
 新崎を越えると行く手にまた2つの巨大タンクが現れるが、ここではそれよりも初めて右手遠方に見る能登島大橋に釘づけになる。それは中央が高く盛り上がった白い橋でかなりの長さがあった。橋までは相当な距離だが今日中に辿り着けない距離ではないと思われた。
 元気婦人
          大型貨物船 
 『日本一周・・!?』とまた声をかけられた。『いや,海岸線歩いてるだけですよ』『どっから?』『今日は百海のちょっとこっちから』『どこまで?』『う~ん,大橋まではいけそうですネ・・』『そう・・,頑張ってネ』『ありがとうございます』
 と言うような会話があって聖専寺と言う寺の石段で休んでいると、巨大タンクのあった辺りから大きな貨物船が出て来てびっくりさせられた。なるほど、あれほどの船が通るには相当な橋の高さが必要な訳だと納得する。
 
 
 三室町の交番を過ぎると水田が現れ、そこでも苗を手植えする婦人が見られた。1時間ほど歩いた所で右手の大きな農家の庭先で椅子に座っている老婦人に声をかけられた。丁度その時、家の中から嫁さんが出て来て『ご苦労さん 頑張るネェ』と言いながら、手に持っていた餅をひょいと渡して『今日は青山祭だから,どうぞッ』と言う。
 老婦人からまた『00一周?』と例の質問をされ、説明するのが面倒になって『ハイ、そうです』と言うと、嫁さんが『そいじゃ も1つッ』と言って左手に持っていた方を差し出し、『おばぁちゃんの、取って来るから・・』と小走りに家に入っていった。有難く頂いてセロハンの包みを見ると『青柏祭』と書いてあった。七尾市の有名な祭だそうだ。
 
 さらに40分歩いて七尾大田火力発電所の煙突下を通過。去年、R160を百海から越えてきて最初に目にしたのがこの煙突である。そして40分後の11:04にそのR160の交差点に到達する。これで半島を完全に廻りきったことになり、1つの目標クリアーした。

     去年は向こうから来た 
 観音崎から13.5km,百海からは24km。江泊までの2.5kmを引くと今日ここまでは21.5km。お昼に観音崎くらいと思っていたのが11時に着いてしまったので今日のうちに島に渡ることを決めた。
 体調がいいだけでなく、能登島に縁のあるブロガーの方から能登島情報のメールをもらったことで朝から気合が入っていて、今日中に能登島入りしたいという気になっている

能登島津々浦々

2010-05-05 09:25:49 | 海岸線を歩く
5月4日
昨夜はテントで手足を伸ばして熟睡し、1時過ぎに目覚めて3時までブログ送信。少し眠ってハッと気つくと4時半ですでに明るく、大急ぎでパッキングして5:30の出発となる。曲から海岸線にそって小さな集落や港をつぶさに見て歩く。
体調はいいはずなのに何故か足が重く、バス停ごとに休んで一向にペースが上がらない。あるバス停でしばらく眠った辺りがデッドホイントだったようで、その後は嘘のように体が軽くなった。
前半はこんな風で、その上に行き止まりにぶつかって引き返したりして遅々として進まず、ツインブリッジを目の前にしたのが11:45。橋を横目にここからさらに田尻、久木と言う2つの集落を目指して前進。またまた行き止まり道を無駄に歩いたりして橋に着いたのは14時過ぎ。中能農道橋と言う名の吊り橋を渡って本土に戻る。能登島大橋とツインブリッジの間の港を除く殆どすべての港を見て廻った。中略。
予定より1日早いペースで来てしまったので今夜は歩けるだけ歩き、明日暗いうちから歩いて7時の電車に乗ることにする。
19時過ぎに護岸堤で幕営。

天気よく快調

2010-05-04 03:00:54 | 海岸線を歩く
今朝は4時起き。お湯をたっぶり沸かしてお茶をつくり、ベットボトルに入れるために冷やした分だけ時間がかかって出発は5時20分となる。昨日の予定地より12kmも前進しているので今日はゆっくり歩く。島の湯のあるマリンパークの入り口から500mの所に島で唯一のコンビニがあり、食料と乾電池を買って、ここからが事実上のスタート。直進して向田に出れば臨海公園や旅行村等を廻っても今日中にツイン橋を渡り本土に戻れるが、それではつまらないので右折して小学校の横を通り、島の最先端である八ヶ崎を目指す。その道に入った途端に観光客の車の通行がパッタリと途絶え、早朝からの田植えに向けて苗を満載した軽トラックや田植え機だけが行き交う田園風景となる。島と言う限られた地域ながら、七尾市側に面したこの一帯には水田が多く、地域挙げて田植えの真っ最中と言う様相である。それを見る限りは半農半漁と言うより6農4漁あるいは7農3漁と言う感さえする。海に突き出た断崖にかつて海城のあった二穴と言う
地区でさえ、海岸から山までの間に広い平地を有し、その殆どが水田である。
峠を越えて突然現れた田んぼでたった一人、黙々と苗を手植えしていたりするのは女の人である場合が多い。田植え機を使って植えるのは男達だが、機械が及ばない部分をカバーするのは女達なのだ。島の人達は男も女もよく働く。
えの目、勝尾崎を過ぎて最先端の八ヶ崎から島の北東~北面に差し掛かると海岸線の様相が一変する。山が海に迫り、山際の道路と海岸との間にわずか1~2枚の水田があるだけで、その水田と道の間と山際の道路に面した所にびっしりと丈の高い篠竹か密生しており、それは、絶え間なく吹きつける強い北風ないし北西の風を遮る働きをしている。途中略。このあとイルカ、ウォッチングの様子を見たり、ガラス美術館に寄ったりして、最終的に曲と言う集落で幕営となる。