遊びと学び,創造の基地・山のあしおと小学校

冒険,遊び,仕事,学習,生活全般を学ぶ、子ども達のための私設小学校

連夜のチヌ37㎝~フライパンで煮る

2015-07-04 12:22:09 | つり

 6月某日午前2:35 串戸港にて/上顎にガッチリ


 6月某日、串戸港で釣る。午前1時ま車で寝て1時過ぎから釣り始めるも、潮は長潮で干潮23時・満潮4時と最悪。雨が激しくカッパから浸み込んで寒い。
 潮は長潮で殆ど動きがなかったが、この日は3度ハリがかりして3度目にやっと37㎝Aをゲットした。
 最初は丸太のような水のうねりが見えただけで苦も無く切られた~と言うより結び目がゆる抜けた。結び方がいい加減だったこともあるが相当な大物だったことも確かだ。
 2回目は40㎝前後で、水面に浮かした刹那、ハリが外れ、3度目の正直で何とか掬い上げた。




 37㎝B君。


 翌日は晴れたが満潮は朝の5時で23時頃は干潮。潮は若潮で若干よくなったが条件は悪い
 そんな中で1回ばらした後、4時前にヒットしたチヌは昨夜に続く37㎝B。タモのある位置まで20mほどを泳がせながら引っ張って、右手で竿を操作しながら左手でタモを下ろし網に取り込もうとするも チヌがタモの方に寄らず、さんざん苦労してようやく掬い上げる
 早速計測すると37㎝だったが、昨夜の37㎝Aより胸が厚くよく肥えたキビレ。



 フライパンで尾かしらつきのまま煮る


 この37㎝をどう調理するか‥¡? 迷わず煮ると決める。勿論切って煮るなんてことは論外だが、37㎝を煮ることはまったくの想定外で、大鍋までは持ち合わせていなかったので26cmのフライパンを買ってこれで煮て見た。

 当然ながら 頭と尻尾ははみ出すし、フライパンの縁に持ち上げられた部分は煮汁に浸せない。
 煮汁を多くすることは避けたいところだがそうは言っていられず、適度の醤油に対して水を多くして薄めだがたっぷりの汁を煮たて、おたまで煮汁を廻しかけながらあまり時間をかけずに煮る
 途中で頭の部分が煮汁にるようにずらし、次に尾の部分を浸す。煮詰まって汁が少なくなるのを見越して醤油と水を追加し、御法度であるがフライ返しで表裏をひっくり返す。
 多少型が崩れたがうまく行って味は濃すぎず薄すぎず、ふっくらほっこりとやわらかく、鍋で煮るよりきれいに煮ることができた
 一度には食べ切れず夕食に半身を食べ、翌朝残りを頂いて骨までしゃぶりつくす

 刺し身にしたのでは魚の本当のうまさは分からない
 焼けばどんな魚もそこそこに食べられる
 煮て美味しい魚が真に美味しい魚なのである


 潮さえよければ必ず釣れると言う確信があるので、平郡島からの帰りにもまた40㎝をねらい、もっとうまく煮てやろう~,と思っている。

チヌ41㎝~都会の陸釣り

2014-09-24 11:18:07 | つり

 チヌ39.5cm/同41m


 旧山陽道のすぐ外側を走る国道2号線から先の海が軒並み干拓されて、五日市から廿日市、大野に至る海岸線には殆ど浜が無くなってしまったが、そんな中にもわずかに残る古い港がある。
 その港は国道のすぐ傍にあって、2つの広大な干拓地の間の細い水路を通して海とつながっており、干潮時にはその水路は完全に干上がってしまうが、潮が満ちて来るとそこに乗りこんで来る魚達がいる
 汚れた川のように見えるが 川ではないので上流地域の汚水が流れ込むことはなく、満潮時には平均的な汚染度の瀬戸の海水が押し寄せてくるだけである
 それゆえそこは絶好の釣り場なのだが、誰もそこでは釣る人がなく穴場になっている




 チヌ40㎝/2cm


 クロダイ釣りは難しい釣りとされ、紀州釣りだとかダンゴ釣り等と様々な釣法があり、ものの本には竿がどうのとか仕掛けがどうのと、小難しいことが書いてあるが、この地方の伝統的な堤防釣りはさぐり釣りである。 
 竿は渓流竿、仕掛けは1.5号~2号ラインにチヌ針を直接結び(通しと言う)、がん玉1つで電気ウキもつけず、『チヌは足で釣れ!』と暗闇をさぐって歩く釣り。6mノ渓流竿(重い!)は4000円、餌はアオムシが300円。これで30~40cmが釣れるのだからこれ以上の釣り場、釣り方を探す必要はないノダ。




 空気を吸わせれば勝ち‣野締め


 かつて自分は1号のラインで釣っていたが、30cmを越えると1号では上がらず、空気を吸わせれば勝ちと考えて後は運に任せ、何度も大物をバラしていた。
 信じない人達にそこで30cm超が釣れることを証明するため、タモを使って取込んで以来1.5号に替えたが、40㎝近くなると1.5号でも無理である。
 ところが39.5cmを釣り上げたこの女性は、竿をいっぱいに上げて万歳しても上がって来ないので、やむなくライン(2号)を手繰って引き上げたと言い、手が擦り切れそうだったので次からは手袋をする等とのたまう。
 『それって釣りか?』と拘らないところが強みなのだろう。



 キビレ


 チヌには全身真っ黒のクロとヒレが黄色いキビレがいる。わし君は『キビレが旨い』と言い、彼の弟は『クロダイはクロ!』と言ってともに譲らない。


 わしゃあ 知らん







カジカ付きイワナ

2014-05-13 11:00:57 | つり


 広島~大町間を軽トラで走りながら、廿日市市・中津谷のアマゴ,同市・万古渓のゴギ,郡上市・明宝のイワナ,と渓流三昧・・。
 明宝では28㎝をゲットして気分よく帰宅。勢い~,と言うより余った餌を使うために大町某所で竿を入れたところ小ぶりながら2尾がヒット。腹を開くと中からカジカの稚魚が出てきた。




 こんがり焼き枯らしたところに嗅覚鋭くTomさんが来て渓の味覚を2人で頂く。飲物が欲しそうなTomさん,である・・。
 残った骨と頭を電子レンジで2分間チンし、カジカも焼いて全部頂き!




 アマゴは焼きたてのジューシーな熱々が美味しいのに比して、イワナは遠火で焼き枯らして水分を飛ばせた方が美味しいと思う。




 昔の山行は必ず渓流釣りがセットで、登る前にまず釣りをして沢で流木を焚き、ヤマメ・アマゴならその場で食べる~,イワナ・ゴギなら焼き枯らしたものをザックにしのばせて歩く~と言うのがパターンだった。
 いつしか渓流から遠のき、その相棒とはもう10年以上会っていない。沢を釣り歩きながら山旅を続けた日々が懐かしい。



柄郡島大波止にて

2013-12-31 20:26:35 | つり

 カサゴ26㎝/メバル23cm


 12月15日21:30~23:30 山口県柳井市平郡東大波止
 前日は強風で海は大時化で釣りどころではなく、当夜も風が強く波が立っていたが、前日に比べればはるかにおとなしく、満潮から下げ潮に向かう頃には何とか竿を出すことが出来た。



 アジ26㎝/ カサゴ26㎝


 はじめにいきなりアジが来た後、しばらくの間アタリがなく、やっと釣れたのが中型と小型のメバル。小さい方を放流し、やや大き目をゲット。その後もアタリがなくじりじりしていると相方が呼ぶ声が聞こえ、行って見ると竿をいっぱい持ち上げたまま動けない状態で、テトラの間に釣った魚が引っかかっているらしいと言う。



 メジナ28㎝/カサゴ28cm


 覗きこむとラインが岩にかかってその先に30cm近いグレがぶら下がっていた。普通は岩に当たってバウンドした時点でバレるものだが、よくもハリが外れなかったものだと感心しながら取込む。
 波止の釣りとしてはいい型のグレで、しかも相方にとってはお初なのでよかった等と言って戻り、小型のメバルとアジ各1尾をゲット。しばらくして再び相方が呼ぶ声に行って見ると前回とまったく同じ状態で今度はこの日一番大きいカサゴが宙ぶらりんになっている。



 カサゴ25㎝/釣果


 同じことが2度も起こったことに半ば呆れながら戻ってカサゴとアジを1尾づつ上げた後、がっちりとした手応えと強い引き。何とか空気を吸わせて水面から引き揚げようとするがなかなか上がらず、バンザイの形に両手をいっぱい挙げた途端に竿先が折れてしまった。
 バラしたものと諦めてそれを潮に納竿すべくラインを巻き始めると先の方が岩にかかっており、その場に行って覗きこむとまたまたカサゴがぶら下がっていた。
 2時間の釣りの間に同じようなことが3回続けて起こり、3回ともゲットできたのは幸運としか言いようがない。こんなこともあるのかと複雑な気持ちで帰途に就く。
 本命はメバルなのでカサゴもグレも外道だが、今年最後の釣りは大きさで相方に負けた。波が荒い日のメバルは難しい。


キビレ・野締め

2011-09-03 12:55:42 | つり

 上アゴにガッチリ 37.5cm/9cm
 

 チヌにはキビレと言う鰭が黄色いものと黒いものがいるが、ここではキビレが多い。わし君はキビレの方が美味しいと言い、岳君はクロの方が旨いというが自分にはよく分からない・・。
 釣った魚は出来るだけ現場で処理して持ち帰る。

右;野締め~後頭部,目の上辺りに刃物を突き立てて脳を破壊すると、口をカッと開けてしばらく体を震わせながら絶命する。
 こうしておくと死後硬直の始まりが遅くなり、いつまでもぶらぶらの状態~死んでも(生命活動停止)生きている(筋肉が)~を保つことができる。
 ハマチ等の大型の魚の場合は、そこから細長い針状の金属棒を差し込んで脊髄の中を尻尾の辺まで通す。金属棒の進行に従って体の震えが伝わるのがよくわかるが、脳の位置は分かっても脊髄の入り口がなかなか探し当てられない。


 野締め(神経締め)/開腹


 仕掛けは5.4mの渓流竿に1.5号ラインの通しで直接ハリを結び、ガン玉の2号か3号をハリ上50cmの辺りにつけるだけ。餌は青イソメ(通称アオ)。
 電気ウキや竿先ライト等,アカリなしの暗やみ釣り。幅20cmの護岸堤の上を何度も行ったりきたりする探り釣り。
 30cm超がかかったら水面に浮かすことは出来ても抜き上げるのは難しく、1.5号を切られたらそれはそれで諦める。リールなら上がるかもしれないが、渓流竿にこだわる。

  
が、最近は釣果が欲しくて節を曲げ、タモを使うことがある。
 この夜は、水面に浮かせてタモのある場所まで20mを引っ張り、37.5cmを上げることが出来たが、竿を目いっぱい上げて万歳してもなお、足元から1m下までしか上がらなかった2尾は抜きあげに失敗してバラした。
 弾みをつけて放り上げたら1尾は護岸提にぶつかって落ち、もう1尾は竿先が折れた。逃げた魚は竿先を引っ張りながら泳いでいることだろう。可哀想なことをした。
 釣果は25cm~37.5cm,7枚。 .

逃がした魚はやっぱりでかかった!

2010-09-02 16:41:51 | つり

 カサゴ/カサゴ・メバル/アジ

 カサゴ・メバル狙いの仕掛けに30cmオーバーのチヌが来た。1.5号の道糸に1号ハリス付きのハリ,そのハリスが切れた所に0.8号ハリスのハリを継ぎ足すというでたらめな仕掛けで脈釣りをしていたのでたまっものじゃない・・。
 姿見ずに終わるのを覚悟の必死の寄せで何とか足下まで寄せることができたがサイズを見てびっくり。空気は吸わせたものの、そこから先は絶対に上げることは無理で、しかも抜き上げようにも竿の元から1mもバカが出ていて進退窮まる。25cm級のカサゴ・メバルを釣るのにタモなんか用意していないし・・。


 メバル/あちこち傷だらけ~夜のテトラは怖い。

 諦めて道糸に手を掛けると一暴れで切られておしまい。後から考えるとわし君が側にいたのだからバケツでも何でもよかったのだが、そんなことは思いもつかなかった。
 寄せることすら難しいと思っていたのを手元まで引っ張ってきて、サイズも確認できたので負けではないし、その時点でむしろ満足していたからだ。

 条件のいい場所で、強い仕掛けで大物を狙う気も金もない。堤防で、普通の渓流竿で、道糸1.5号,ハリス1号以下,通しなら1号通しでタモを使わず釣るのが自分の釣り。ケミ蛍も電気浮きもつけず、小さなガン玉1つで闇の海を探る。餌は足元を走り回るフナムシ。

 ヨメガカサ/そこそこの獲物



車椅子の釣人・オーシャン21師・・・復活のチヌ42cm・後

2008-07-22 12:03:22 | つり

 電話の主はもちろんオーシャン21師。切迫した声で『ウナギだと思うんですが、大物らしくて上がらないので来てもらえませんか!』とおっしゃる。
 竿を放り出し、手網を持ってフェンスを乗り越えるのももどかしく駆けつけて海を覗くと馬鹿でかいチヌだった。
 堤防の壁にピタリと寄せられたチヌは、リール&竿の力と魚の重さが吊り合って壁に張りついた状態で動かなくなっていて、それ以上巻き上げることも緩めて泳がすことも出来なくなっていたのだった。
 空気を吸わされたチヌは手網を入れても暴れることなくおとなしかったが、壁から剥がすのに苦労した。
 この時点では推定40cm。丸々と肥えた見事なキビレである。取り合えず携帯やら時計を並べて写真を撮る。

 翌日,師のお宅を訪ね、改めて記念の写真を撮ってから3枚に下ろし、師と一緒に頂いた。
 42cmのチヌは車椅子の釣人,オーシャン21師の復活を祝す記念の釣魚となった。その場面に立ち会えたことは無上の喜びである。
 

車椅子の釣人・オーシャン21師・・・復活のチヌ42cm・前

2008-07-22 12:02:28 | つり
 復活の42cm 
 我が海釣りと野草料理の師であるオーシャン21師は、廿日市市周辺の野・海・原の事情に明るく、あくなき探究心を以って野山や海の幸を求める人であった。
 ・・が,突然の事故から車椅子生活を余儀なくされるに至り、竿を折ってリハビリに邁進される日々であったことを後日知らされた。
 2年間の苦闘の甲斐あって車の運転は言うにおよばず船の操船をも再開されるまでに漕ぎつけ、再び竿を振って釣りを楽しむ心境になられて共に釣りをする機会を得たのが昨年の夏のこと・・。 

 はからずも、17日夜,昨年師が釣りを再開されたその港で一緒に釣ることになった。
 師は本来は車椅子に乗り換えて釣るのだが、最近は面倒なので車の中から竿を伸ばして電気浮きで釣っているとのこと。
 車を停める場所に制約があるので必ずしもベストの位置での釣りではなく、筏や船がひしめいていて無数のロープが張られている釣りにくい場所であるにも関わらず巧みに狭いポイントに仕掛けを送って辛抱強くアタリを待つと言う、師に取っては不本意な忍耐の釣りである。

 私は、そこよりも幾分釣果を望める実績のある場所に移動する。潮は大潮で満潮は21時頃。喰いが止まるまで時間があまりないのですぐに仕掛けを投入して釣り始める。
 仕掛けは1.5号の道糸に2号のチヌ鉤,ハリスは1.0,カミツブシの中をつけての探り釣り。餌はアオムシ。
 投入直後にいきなり鋭いアタリがあったが次の瞬間フッと軽くなった。切られたのでなく結び目が抜けると言う痛恨の初歩的ミス・・,思えばこれがこの夜最大級のアタリだった。
 手のひらサイズが2枚,3枚と上がったが全部放流。やがて満潮を迎えて潮が止まると喰いも止まってしまった。
 集中力が切れて気分がいくらかだらけて来た頃,突然携帯が鳴った。

吉和川で釣る・2

2008-04-07 13:47:05 | つり
 
 午後は本流の吉和ICより下流の女鹿平スキー場下付近に移動。水中の岩にまったく苔のなかった中津谷と違って本流はヌルヌルと滑りやすいのに閉口する。水温がまるでちがっている。
 ほとんどが浅いザラ瀬で所々にある大石の下流の小さな淀みの脇の流れが早くなる辺りと瀬尻から次の大石の頭にかかる辺りを丹念に探るもブドウ虫には反応なく毛バリに切り替える。
 早朝から竿を振り続けて肩が固まってきており5.3mが重い。

 毛鉤に変えるとすぐに反応があった。時刻は16時をまわっている。遠慮勝ちに頭をたもたげたりわずかに跳ねる程度だったものが、時間が下がるにつれて次第に数も多く、跳ね方も大胆になって来る。
 しかし肩が重くてビクリとも動かないほど固まっていて全然ついて行けない。竿を短く持って構えるとある程度は対応できるがアマゴの動きには遠く及ばない。そのアマゴのライズも決して電光石化と言うほど俊敏ではないのにだ。
 一方、アマゴの方も本気で毛バリをくわえに来てはいなくて、こちらが鈍いのとあちらが本気でないのとですれ違ってかすりもしない。

 アマゴが飛び出す位置は大石の頭から少し外れた脇が多く、すぐ目の前でジャンプすることもあって、その時対岸の背景に高い木や山があると水中の魚の動きがハッキリ見えることがある。
 
 あるボイントで向こうからこちらにに流して再び切り返そうと目を移した瞬間、右手手前で水音がして大きな水しぶきの残像が見えた。再び竿を送って最後まで目で追っていると先ほどと同じ場所で大イワシほどの白い魚体が躍りあがった。
 その白い魚体は全身を顕にして何度もジャンプした。だが周辺で跳ねるだけで毛鉤をくわえる気がない。
 そのうちに水中の魚が見えるようになった。見えると言っても一瞬だが、ふいに水底から現れて毛鉤の後ろにピタリとつく。次の瞬間に合わせると微かな手応えがあり、『やった!』 と思ったがかすっただけだった。
 一度ハリに触れた以上次はない。そこがイワナとアマゴの違いでイワナなら3度までは来る。だがこの後、アマゴはもう一度現れて毛鉤の後ろにつくと言う意外な行動を見せた。尤もつくにはついたが合わせる前にくるりと反転して、それっきり二度と上がって来なかった。
 すべては目の前3mの水面での出来事で、こんな風に毛鉤を追う魚を見ながら流したのは初めてだ。

 夕まづめとなりアマゴはその後もあちこちで盛んにライズしたが殆んどが様子見。100回以上のライズを見たが、ハリにかすったのは4回だけ。
 その4回のチャンスをことごとく外してしまったのは何とも悔しいが、8寸あまりあろうかと言う真っ白な魚体がガバッと水を割って飛び出す美しいジャンプに酔い痴れた。
 朱点美しいアマゴ姫を手にとり、活発なジャンプを見て満足して竿を納める。 至福の一日だった。


吉和川で釣る・1

2008-04-07 10:06:48 | つり


 十数年ぶりの廿日市市吉和川での釣行。最上部の中津谷は、渓谷沿いの道路が崩落して不通となっており、その封鎖ゲートの脇に車を置いて入渓。解禁後の最初の土曜日で釣り人多数。前方に1人いたので200mほど離れた上流に入る。幸いそこから道路が左岸に渡る橋までは先行者がなく釣り場を独占することとなる。
 ウェイダーはなく地下足袋で入る。朝、霜がおりていたので覚悟していた割には水は冷たくないが、膝上まで立ち込むと流石に痺れる。

 橋までは小さなトロ場とザラ瀬の連続。はじめの1時間はまったくアタリなし。ようやく瀬脇でかかったアマゴは15cmほどの稚魚。朱点が鮮やかで美しいので写真を撮ってすぐに放流。その後かかった数尾のアマゴはすべて15cm~20cm程度。
 橋のすぐ下で岳君が追いついて来たか表情が渋い。途中では釣果はを聞かずにアタリがあるかないかを指サインで知らせ合うのみとするのが私達の流儀。下流で釣っていた小形が道路をまわって入って来る。まんざらでもない顔をしている。

 サイズが出ないので一旦上がって車をゲートの中に入れ、橋を渡った少し上部に停めて100mほど歩き杉の植林帯から再び谷に入る。
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 橋から上流の中津谷は一転して急流となり、大滝こそないものの落差のある大岩が階段状に連続して小滝をなす。駆け下る奔流はしぶきをあげて最下部に浅いながらも淵や大トロをつくり、へつりや高巻を強いられる場所もあると言う立派な渓相で、釣り人なら誰もが心を踊らせる渓だ。


 かつて同僚だった潜りの達人は大岩の下で尺上のイワナを何度も引っ張り出して自慢していたものだった。しかし、そこから約300m先の崩落現場まで独占釣り場だったにも関わらずサイズは15~20cmの小型ばかりでそのうちの数尾をキープして餌をやめ、毛鉤に切り替えて見たがまったく反応がないまま午後となり、中津谷を捨てて本流に向かう。

 仕掛けは0.8のミチイトに0.6ハリスの7.5号アマゴ半スレ,錘は餌を送るためだけのケシツブほどの極小ガンダマ。エサはブドウ虫、川虫、イクラ等。
 0.6の通しでその都度ハリを結んで川虫一筋で釣る小形の釣果がやはり断トツ。

やっと上げた30cm

2007-09-10 01:48:36 | つり

 広島滞在最後の夜は岳君夫妻とお兄さんのK君に釣り場と釣り方を教えるべく、3人を招いて19:30頃から釣り始める。
 今夜は実績優先で大物が来ても切られないように4.5mの手網を用意したが、いきなり30cmがヒットし、早速の出番となってゲット。この一発で半信半疑だった3人に『釣れる』ことを実践で示すことができ、3人とも色めきたって釣りに集中し始めた。
 今夜の満潮は20時頃、潮の動きが止まると食いも停まる。21時頃から潮が動き始め、ボツボツと釣れ始めたが、餌が切れて納竿となる。
 釣果は30cmを頭に27cmが1枚,25cm級が4枚,15~20cmが6枚で計12枚と、そこそこの上がり。
 K君が27cm,岳君が25cmを上げ、また道産娘のmhoさんも2枚上げてそれぞれに満足してもらえたようだ。チヌには2種類あり、写真の大きい2尾と右上の2尾は胸鰭が黄色い『キビレ(黄鰭)』,他の鰭が黒いのは普通のチヌ,いわゆる『クロダイ』の稚魚。その場でウロコを取り、腹を裂いて鰓と内臓を取り除く。

 この場所には50cm級のチヌの他に60~70cm級のスズキ(セイゴ・フッコ)も乗
り込んでくる。K君の竿に来た,餌をくわえて沖に走り『鰓洗いジャンプ』をした奴がそれで、ジャンプして頭を振り、鋭い鰓蓋で見事にラインを切って逃げた。

再びチヌを狙う

2007-09-09 13:01:02 | つり
 
 22:30,廿日市に戻り、昨夜のポイントに向かう。既に引き潮で潮位が低かったので捨石の外側を狙う。すぐにアタリガあってたて続けに14枚上がったが、いずれも15cm以下で放流する。大きなアタリは2回あり、一度は竿を伸された瞬間,竿先のミチイトを結ぶチチワがすっぽ抜けて逃がし、一度は水面まで上げて激しく暴れ、ハリを外された。重さから30cmくらいと思われた。しかけを1.5号の通しにしていたので上げる自信があっただけに残念。明晩が最後なのでもう一度狙う。
 ハリス1.5号でも問題ないことが分かったが、ここは野海原遊人さんが45cmを上げた実績があるところなので手網が必要な場所。そこまでの大物狙いではなく、30cmを上げられるかどうかの釣りなので1.5号通しで切られれば仕方ないとする。それ以上の大物を狙うのは考え方も釣り方も別の釣りになる。
 ただし、タモを使わないのはただ単に柔らかくて繊細な渓流竿で上げられるかどうかのスリルを楽しんでいるのであってタモを使うのがいけないと言う意味ではない。水面に浮かすことができたらその時点で釣り人の勝ちで、ゲットするかどうかは別問題だ。
 私のチヌ釣りは渓流釣りの海版であり、仕掛けは最もシンプルな脈釣りである。30cmはチヌとしては小さい方でクロダイとも呼べないが、それでもその引きは強烈で、渓流竿でチヌ釣りの醍醐味を堪能できる限界であろう。
 それにしてもこれほどの好ポイントを野海原さんしか知らなかったと言うのが不思議でならない。こんなところでチヌが釣れるとは誰も思わないのだろうが、海は海であるし、チヌとはそんな魚なのだ。

 港は国道2号線のすぐ側であるが海ははるか先で、船はこの細い水路を通って海に出入りする。元々はこの周りも海だったのが、干拓に次ぐ干拓でこのようになった。干潮時にはこのように干上がる。
 この小さな川のような水路に50cm級のチヌや60~70cm級のスズキが乗り込んでくる。
 水路の両端には敷石があり、中央部に向かって斜めに下がっている。この斜めの駆け上がりの所に寄って来るチヌを狙う。

廿日市市

夜釣りでチヌ

2007-09-08 02:48:48 | つり

 廿日市市のある港での夜釣り。渓流竿4・5m。脈釣り、ハリはチンタメバル11号,ミチイト1号、ハリス0・8号,重りはカミツブシ小,エサはアオムシ。釣果は25cm2枚,以下,手のひらサイズ(20~15cm)7枚,15cm未満10数枚は放流。
 今夜は食いが立ってよく針がかりし、ハリスを2回切られた。一度は水面まで浮かせて数センチ引き上げたところで切られ、もう一度は水面まで上げることが出来ず、強い引き込みで潜って切られた。渓流竿でミチイト1号,ハリス0.8号では25cmが限度か・・。30cmあると上がらない。
 ここは野海原遊人さんに教わった廿日市市に小さな港の防潮堤で、一見釣れそうになく他に釣る人もいない穴場である。 

釣り談義・その1・・・メバルは足で釣れ!(再掲)

2006-06-09 02:08:37 | つり
 昨年5月の釣りの記事を再掲します。

 先ほど帰宅しました。もう眠くて眠くて何度も仮眠してメロメロで帰ってきました。13日朝1時20分に廿日市を発って23時55分着。22時間半もかかってしまいました。
 
 4日連続夜釣りの4日目(12日夜~13日未明)は散々でした。潮の動きがほとんどなく、魚の喰いも渋く,こちらの動きも鈍くて釣りになりませんでした。多分長潮だったのでしょう。 
 「チヌは足で釣れ!」といいますが、メバルも同じです。私達が防波堤や港で釣るときのつり方は「探り釣り」と言って、延べ竿にラインを結び、その先にハリとオモリをつけて、青イソメやエビ,カニ,カキ等のえさをつけ、アタリを求めて探り歩く釣り方です。リールや電気ウキは使わず、直接手に伝わってくるアタリだけで釣るという最もシンプルな釣りです。一箇所に座ってじっと待つ釣りでなく、アタリを求めて探り歩く釣りなので、そこから『〇〇は足で釣れ』という言葉が出てくるわけで、対象魚の〇〇はチヌであったりメバルであったりするので、『チヌは~』,『メバルは~』となるのですが、本来は『探り釣りは足で釣れ!』と言う意味です。
 昔はよく廿日市の木材港の堤防で釣りました。ここの堤防は2kmに及ぶ長さで、その突端まで探って歩くと一晩に往復で4kmも歩くことになるわけです。まさに『足で釣れ!』なのです。
4kmも歩くのですから『ボウズ』で帰る訳には行きません。普通は40尾,余程喰いが悪い時でも20尾上げるまでは帰らないのでたいてい午前様になります。釣った魚はその晩のうちに処理しなくてはなりませんが、40尾のメバルをきれいに処理すると2時間くらいかかるので寝るのが3時頃になることもしばしばでした。
 ある年,大晦日から元日の朝までねばって120尾のメバルを上げたことがありましたが、処理が終わったのは元日の夜でした。
 処理と言っても単にえらと内臓を取り除くのでなく、大き目のものを選んで3枚におろし、小骨と皮を取り除いて刺身や寿司の種にしたりするので時間がかかります。
 おろした身は小骨をすき取って皮を引いた後、腹の側から背の方に向けて真横に包丁を入れ、背側を残して開くとちょうど寿司の種にいい大きさになります。また、ばらした頭,中骨,皮,すき身等はそれぞれの部位別にまとめ、吸い物やアラ汁の材料として保存しておくのです。続く
 (写真:タケノコメバル29.5cmと27cm)