鹿島槍ケ岳/爺ヶ岳
毎年,定期的に行われる大町ぐるったネットワークのガイド講習会だが、自分は昨年秋に同会を退いてお役御免になったつもりでいたのにお誘いがかかり、有難く参加させてもらって久々に同会の面々と雪歩きを楽しんだ。
甲斐駒・北岳・仙丈ヶ岳/南八ヶ岳
昨シーズンもこのコースを3~4回歩いたが今一つ天候に恵まれず、抜けるような碧空を背に屹立する鹿島槍の双耳峰を撮るまでに至らなかったので、チャンス到来と勇躍臨んだところ、最高とまでは言えないまでも好天に恵まれてまずまずの写真を撮ることが出来、満足している。
雪庇を覗きこむ/カモシカの足跡
黒沢尾根はスノーシューの初心者にうってつけのコースで、1ヶ所雪庇がある他は、天候さえよければ問題のないコースで、大展望と新雪のダウンヒルを楽しめ、運がよければカモシカにも逢える可能性があると言う。
常念山脈/浅間山・根子岳・四阿山
見通しのいい場所に出ると、南は常念山脈から南ア・八ヶ岳の遠望,徐々に東に転じて、高ボッチ,鉢伏山,美ヶ原,浅間,根子岳・四阿山と続き、黒姫・妙高・火打と連なる山々を眺望できる。
圧巻は真下から見上げる鹿島槍ヶ岳,爺ヶ岳,五竜岳で、これはもう言葉では語れないので現地に行ってもらう他ない。
鹿島槍の名を戴きながらもスキー場から見えているのは爺ヶ岳の北峰と中央峰で、これを鹿島槍ヶ岳と思い込んでしまうのも無理はないが、本当の鹿島槍ヶ岳はこの位置に来て初めて、超間近に見ることが出来る。
雪庇脇を行く/1599m高地へ
登りは時間を切り詰めるのとスキー客の邪魔にならないためにリフトを使うが、帰りは新雪の林間を自由に歩いて下るのがお奨め。
ダウンヒルのコースは自由に選ぶことが出来るが、進路を西寄りにとりすぎると下りきってから厄介なことになるので、スキー場のゲレンデから離れないように下る。
旧知の4会員に新たに加わった2会員を交えた6名+1名は、リフト2本を乗り継いで小ピーク(1546m)の尾根下,1510m地点でスノーシュー,ワカンを装着し、小尾根をめざす。
小ピーク付近のブナ林で昨シーズンあれほど沢山見られた熊棚が、今年は1つもないことがまず話題になった。それなりの理由はあるのだろうが熊ならぬ身には分かりようがなく、たまたまだろうとしか言えない。
オオカメノキの芽?/コブシの芽
1546mのピークの次にもう1つ1540m台の小ピークがあり、それはピークとは言えないほどの盛り上がりに過ぎないが、両者の間の東面にわずかながら雪庇が出来るのでそこだけ注意して進む。
そのピークの手前でカラマツ林が切れるところがあって、そこで初めて鹿島槍ヶ岳を見ることが出来る。晴天と言っても鹿島槍周辺の天気は瞬時にして変わるので、撮れるならここで撮って置かないと後悔することになる。
この場所からは南方から東ないし北東の山々が望まれ、ここを通り過ぎてピークまで進むと北信の山々が見えてくる。
小ピークからカラマツ林の中を少し下ると、針葉樹の先端のはるか上に再び鹿島槍が見えてくる。目の前にこんもりした台地が1590mの丘で、そのすぐ先が目指す1599mの高地である。
爺・鹿島/勢揃い
台上に上がれば左手に爺ヶ岳,右手に五竜岳を従えて、真正面に鹿島槍が聳えるのを欲しいままにすることが出来る。
爺と鹿島の間には明確に空気の流れの違いがあり、この日,爺ヶ岳には一度も雲がかかることはなかったが、鹿島槍・五竜岳周辺はめまぐるしく変化した。
弾ける/影法師
帰路は1546mのピークから南西ないし南南西に延びる尾根を1400m地点まで下降し、途中から南ないし南南東に進路を変えてネズコの森の中を1200mまで下って林道を越え、ゲレンデに出て終了となる。
歩くは楽し!/ネズコの巨木
写真をお使いになりたいと言うことで、光栄です。ボロいデジカメの写真ですが、よろしければお使い下さい。他にも黒沢尾根から撮った鹿島槍・爺ヶ岳の写真は多数あり、この写真がベストではありませんので、必要であればお送りします。まだデーターもあります。
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