ススキみみずく/わっぱランドへようこそ
『秋の自然の不思議と面白さ,自然の中の遊びを楽しもう~わっぱらんどへ行こう』と、今年もやって来た2組,40数名の1年生達。2時間にわたって『フィールドビンゴ』と『草花遊び』を楽しみました。
2011年・秋~ドングリのお話し
フィールドビンゴは、わっぱランドで見つけた事物を各自25マス(5×5)のビンゴカードに書きこみ、ビンゴになった子ども達はドングリの殻斗をもらって『ピー』と音を出す方法を教えてもらえると言う趣向で、全員分の殻斗を用意しておきました。
見つける対象は、水の音,きのこ,ササ,ススキ,ノギク,ねこじゃらし,あかいみ(ソヨゴ・ズミ),あおいみ(ノブドウ),ひっつきむし,うるし,モミジ,サクラ,ほおば,シラカバ,ナラのどんぐり,クヌギのどんぐり,くり,くるみ,まつぼっくり,むしこぶ,きくらげ,トンボ,カエル,チョウチョ,カメムシ,ことり,タカ・トンビ,とりのすあな,どうぶつのフン,クマのつめあと,変(特殊)なもの etc ※クマの爪痕と動物の糞以外は予め確認して置いたもの。
結果としてクマの爪痕と動物の糞以外は全部見つけたようでした。変なものはナシ
ドングリ笛をつくる
一方の草花遊び。用意したのは、クズの葉鉄砲,笹舟,ホウの葉のお面,笹のペロペロ,チガヤの矢,ドングリの笛,ススキみみずく,リースづくり等々。
はじめはクズの葉鉄砲。クズの葉を軽く握ったコブシの窪みに少しだけ押し込んで、できた空間を一方の手で叩き、『パンッ』と言う鋭い炸裂音を出して楽しむと言うもので、うまく行くといい音が出ますが、失敗するととても手が痛いと言うおまけつきです。この時期の葉は新緑の時のようなしなやかさがないのでうまく行かないことが多く、失敗でした。
次はそこいらじゅうに落ちているホオの葉のお面。目の部分をくり抜き、口が当たる部分に外から内に向かって細い木の枝を差し込んでこれを咥えると、片手で面を抑える必要がなくなる~と言う、ちょっとしたアイデアを経験してもらいました。
そこに丁度朴の実が落ちていたので、ついでに朴の実(種)は100年くらい経っていても芽が出ること等を話しました。
さて問題は笹舟です。笹舟くらいは多くの子ども達が知っているだろうと思っていたのですが、知っていてできる子は1人だけ(完璧)でした。
子ども達はまず適切な葉を選ぶことが難しいようでした。またそれを丁寧に採ることが出来ず、むしり取って葉をちぎってしまう等々・・。取り方を見せるとそれを『ちょうだい!』と言い、1人に採ってやると他の子も『採ってくれ』と言って全員が待っていると言う感じで受け身です。
葉を折り返すと言う簡単な作業でも、半分に折ったり、裏表反対だったり、頭の方でなく先端の方を折ったりと様々で、1~2回やって見せただけでは全員に伝わりません。折り方も葉脈を合わせてまっすぐに折ると言うことが出来ません。
更にその葉脈に沿ってその両側を2~3cmほど縦に裂くことがうまくできません。3つに裂くところを2つに裂いたり、葉脈の固さを利用すればいいことに気づかず3等分に裂いたり,長さの加減が出来なくて折り返し部分を全部裂いてしまったり・・,と実に様々です。
うまくできる子の方が少数で、大多数が間違ったやり方をしているのですが、よくよく考えて見るとそれは別の方向に進んで『新しい何か』を生み出す可能性でもある気がして、その子ども達の多様性を面白いと思いました。
そんなところから色んなことに発展していけたら面白いのですが・・、そうは言っても笹舟づくりだから次に進まなくてはなりません。
その次の、裂いた一方の端を反対側の端の袋状になったところに差し込むと言う作業はもっと難しく、殆どの子がここで躓き、なかなか先に進めませんでした。
笹舟を流して遊ぶ
そんな感じで時間が無くて不完全に終わりましたが、出来た子はカッコよく、出来ない子は出来かけのままをぬるみの流れに浮かべて流すよう促しました。 笹舟がゆっくりと流れ始めると、子ども達はたたちまちそのとりこになり、夢中になって笹舟を追いかけます。
笹を縦半分に折って『僕はこれでいい』と言って流した子がいました。その潔さはなかなかのものでした。