遊びと学び,創造の基地・山のあしおと小学校

冒険,遊び,仕事,学習,生活全般を学ぶ、子ども達のための私設小学校

長深山・ルート調査再び

2015-11-19 00:29:12 | 山行

 長深山を仰ぐ/『ヘグリ』到着

 

 柳井市在住のF氏来島

11月12日(木)
 前日に続いて長深山ルート調査の2回目。海は相変わらず荒れているが今日は相方のF氏がフェリーで来ることになっており、9:20に西港船着き場に着いて待つ。9:33にフェリーが着き、初対面の挨拶もそこそこに歩き始める。



 前日と同じ出発点/農道を直進

 途中のベンチでルートを確認。F氏が用意した地図によると、長深山に向かうルートは2本あり、1つは昨日自分が歩いたルートで、もう1つは鶴甫と言う地区よりも先の方から入って長深山の山頂は通らずに東隣の深山に至るもので、史実に詳しいF氏はこちらの方が古い道らしいと言ったが、今回は取り敢えずハッキリしている道を辿ることにして昨日と同じ登山口に向かう。但し、市道からの入り口は昨日より5m先の川沿いの道で、上の方で合流して9:51に最終民家を通って山道に入る。



 石垣の畑/

 その道を前日とは違ってまっすぐ進めばみかん畑の小屋がある柵の入り口に到達するものと思い、Sさんと言うご夫婦に会ってから行こうとこの時は思っていた。
 その道はつづら折りになっていて思ったより長く、途中の両側にも立派な石垣の棚畑があったが、いずれも耕作されなくなってから相当の年月を経ているらしく太い木が繁茂して薄暗かった。







 昨日見たポンプ小屋に出た/昨日と同じ場所から畑を見る

10:02から5分ほど休み、歩き始めてすぐの10:09、昨日と同じ小屋に出てハタと首をひねる。みかん畑の向こう側の入り口に着いて畑を通らせてもらってここに出て来るものと思っていたのが外れて、昨日のような薮漕ぎをすることもなく尾根道に出られることになる訳で、これは出張所長さんの説明とも違っていた。



 昨日と同じ石段/同じ目印

 とまれ畑を通る労なく登山道に入ることが出来、10:11に昨日と同じようにみかん畑を見下ろし、10:16に昨日と同じ石垣の階段を登り、10:23には昨日と同じ目印に新しい目印を施して順調に進む。
 10:28、ひときわ太くて高く抜きんでている松を見てこれがS夫人の言っていた大きな松の木であろうと見当をつける等して10:35にNTTの反射板に至る。

 ここでF氏が『かつて友人が少し先から入ってここで合流して』いると言ったので、別の道があるのかもしれないと思って奥の方に分け入って見たが道は見つからず、しかしその先にも石垣の棚畑が続いているところを見ると道があったであろうことは想像できた。



 道を探す

 10:39発。そこからが道なき道~と言うよりあったとしても荒れて通れない道になる。S夫人が『何回も登った。道はある』と言っていたので、目印を追って注意深く登ることにした。
 確かに昨日目印を見失った地点からも目印は続いて、それを追っていくと道は右の方に折れ曲がっていたが、やがては 尾根の中央部に戻り、横倒しになった木の真ん中に赤いテープが巻かれた見覚えのある場所に戻った。つまり前日は遮二無二直進していたことになる訳で、それでも正解だったということだ。



 石垣の脇に道あり

 そこから先にも石垣があり、F氏は中央の階段を登って直進しようとしていた。自分は前日の経験から石垣を無理に突破しようとして道を見失ったが、石垣の左右いずれかの脇に道はある筈だと考え、この場所では石垣に沿って左手に進むと、倒れかかった木や蔓に阻まれてはいるがしっかりした道があることが分かった。



 空が見えた/前ピークの広場に到達



 頂上の三角点/しっかり目印

 こうして着実に目印をつけながら前進し、11:28に前日のナタメを発見。そこから木の間越しに空が見え、11:29に前ピークの広場に着く。さらにそこから太陽の方向に向かって緩やかな斜面を南進し11:36に三角点のある山頂に到達して目的を果たす。



 深山への道発見/ここで折り返す

 その後は12時をリミットとして深山方面に歩いてみようと言うことになり、南東に向けて斜面を下る。11:46に明瞭な道を見つけ、そこに二重の印をしており返す。この道は長深山の山頂を通らずに主脈に出て深山に向かう道で、F氏の説明では明治時代からすでにあったとのこと。どう言う歴史があるのか知りたいところで、その起点の特定を含めて次回の課題となる。深山へのルートは主脈を外さないようにしながら障害物を避けて進めば遠からず踏破できると言う感触を得た。
 ここまでの経路を含めて、一帯は外側から見れば分厚い森林であるが、マントの中は長年に亘って日光の恩恵を受けない状態で下草などの繁茂がなく、倒木と蔓植物が障害になるだけなので、道を拓くことはそれほど難しくはないと言うのが感想である。



 下山へ

 12:01に三角点、同:03に前ピークを通って下山開始。ピンクのマークを辿って難なく下り、所々に新たな目印をつけ加えたりしながら順調に下って、12:49に反射板、13:06に海を見下ろす場所を通過。



 みかん畑の怪

 13:10にみかん畑の柵を越えて中に入る。そこから逆に表側の入り口に行ってSさん夫妻に会いに行こうとしたところ、その畑はSさんの小屋のある畑ではなかったことが分かり、引き返して元の道を下る。



 下山

 その謎が分からないまま最終農家まで下ると玄関に若い男性がいて、話を聞くと彼はS夫妻の子息で、2人は今日もみかん畑にいるとのこと。結局その謎は解けぬまま市道まで下がり、魚類供養塔を見たりして14時に船着き場に戻り終了となる。



 八幡神社/魚類供養塔

 今回の調査で深山まではすぐにも行ける見通しが出来た。夏場より冬の方が落葉する分だけ見通しがよくなるので、近いうちに深山までを歩きたいと思う。





3年目の京ヶ倉・募集山行

2015-10-21 16:29:57 | 山行




 3回目となる秋の募集山行~京ヶ倉登山には、9名の一般参加者と13名の会員、併せて22名が参加。早朝6時に松川道の駅松川に集結。5台の車に分乗して登山口へ。挨拶、諸連絡の後、宮島さんリードのストレッチ後、7:05出発。 




 7:05発。先導は尾形さん~超スローペースで/8:00大こば展望広場着



 クリタケ発見/8:36稜線に出た


 先導尾形さんの超スローペースで途中厚物を脱いで8:00おおこば見晴台着。朝から曇りでアルプス方面は見えず。8:13発。同20大量のクリタケ発見し、しばし休憩。8:36稜線に出る。



 馬の背を難なく通過し、トドの背岩下で休む



 ヤマウルシ黄葉/ヒカゲツツジの越冬葉


 後ろから来た2女性に道を譲り、休まず進んで馬の背を通過。8:55トドの背岩の下で休憩。ここで若者4人が通過。9:00発。



 9:10京ヶ倉着/9:24発



 9:46大城着



 岩場をクリアーして9:10京ヶ倉着。集合写真を撮って9:24発、同46大城着。早い昼食となる。鈴木さんがツェルトで女性用トイレ囲いをつくる。


 昼食/西山晴れる



 有明山・常念山脈/根子岳・四阿山


 このころから晴れて常念~燕岳の稜線が見え始め、鶴川さんの名解説で山座を確認して行く。東側の岩場からは秀麗な根子岳・四阿山のラインを望む。




 餓鬼岳・唐沢岳/大峰高原



 五竜岳/11:14三角点通過


 10:37発。10分後に生坂方面の展望場に達すると、餓鬼・唐沢岳から裏銀の南沢・不動・七倉岳を経て北葛・蓮華・爺ヶ・鹿島槍・五竜岳~白馬三山(雲)へと続く山なみが開け、鹿島と五竜の間に剣岳の頭を見ることが出来た。この辺りで逆コースから上がって来た石井さん、土田さんと合流。




 萩の尾峠通過/グレースの森から烏帽子岳を見る


 11:14三角点通過。3分後に萩の尾峠。更に進んで11:30頃グレースの森休憩所着。ここから南沢岳の稜線の先に烏帽子岳を見る。




 山の歌を歌う/和やかに自己紹介


 休憩所では山の歌を4曲ほど歌った後、自己紹介を兼ねて感想を述べてもらう。一般参加者の感想は概ね好評で、ただ歩くだけでなく、歌を歌ったり感想を述べあったりすることがよかったと言う声と共に、途中で引き返すのでなく縦走できる点を評価する声が出たことは特筆に値すると言える。




 ハナイグチ/ニガクリタケ


 会長・事務局長から会の紹介と入会の誘い等して12:15頃出発。5分で下山路に入って12:42下山。防獣ゲート手前の広場まで下って車の回収を待ち13:20頃車が来て松川へ向かい、流れ解散となる。



 12:42眠り峠登山口着/マムシ草


 今回の募集山行は、一般募集を絞った結果、9名の参加となり、総勢20名と言う規模で行われた。昨年までに比べて少数であるがゆえに班分けをしなかったが、途中で追いついて来た2人連れの女性に速やかに道を譲ることが出来なかった。道が狭い京ヶ倉で20余名が一つながりで歩くのはやはり多すぎるので2つに分けるべきではなかったかと思う。



京ヶ倉につどう

2014-10-19 21:26:34 | 山行

 深い霧に津t間れて/クモの巣光る山道



 犀川沿いの雲海


 深い霧の中を出発
 ひたすら登って雲を突きぬけ
 犀川に沿う濃い雲海を見下ろす
 朝はこの下にいた




 京ヶ倉を見る/黒姫山・高妻山方面を指す



 稜線に出る/餓鬼岳方面の展望


 めざす峰を横に見て 稜線に出ると
 一点の雲もなく晴れるわたるアルプス
 蝶・常念・大天井・燕・餓鬼・唐沢岳
 その右奥に七倉・不動・南沢・烏帽子岳~裏銀の山々
 更に続く後立山連峰~蓮華・爺・鹿島槍・五竜・唐松・白馬三山
 鹿島槍と五竜の間に 何と剣岳
 



 馬の背/トドの背下でひと息



 蛇行する犀川


 岩稜の馬の背を越え 
 ホッと見下ろすは犀川の蛇行










 力強く登り切って登頂~満足の笑み
 10月19日9時18分

 無風快晴・大展望の京ヶ倉
 でした

大展望とシャクナゲの鍬ノ峰~大町労山募集山行

2014-05-21 09:37:20 | 山行

 シャクナゲの当たり年/鍬ノ峰から裏銀座~烏帽子岳・南沢岳を望む


 大町労山は毎年5月にシャクナゲの山として人気が高い地元鍬ノ峰の公開募集山行を行っており、沢山の参加者を迎えているが、今年は特に申し込みが多く、大町市や松川村,安曇野市,松本市,白馬村方面から32名もの参加を得、会員13名を合わせて45名の大所帯となった。




 登山道から見る田植え時期の安曇野/逆光に光るリョウブの若葉


 鍬ノ峰には、大町市仏崎からの大町高校ルート(東側から)と国営あづみの公園の先,餓鬼岳登山口付近からの南側のルートがあるが、大町高校ルートを登る人は稀で、南側から登る人が大半である。
 登山口の3km手前にはかつてコングランドと言うキャンプ場とその駐車場,トイレ等の施設があったが、キャンプ場が廃業した後は広い駐車場は残っているもののトイレが無くなり不便をかこっている。




 ストレッチで体をほぐして出発/15分歩くと早くもシャクナゲ


 その草だらけの駐車場に集まった参加者を数台の車で登山口に搬送。他の登山者への迷惑を考えて全体を3つに班に分け、各班毎にストレッチで体をほぐして7:58の出発となる。一般参加者32名中,男性は3名で他は全部女性。他の登山者が来た場合、素早く追い越してもらえるよう各班の間隔を充分とりながら登る。
 
登山道ははじめ鉄塔巡視路の階段を急登するが、15分歩いた辺りで早くもシャクナゲの花を見る。ここ3年間はシャクナゲの花が少なく拍子抜けの年が続いたが、今年は当たり年と思われ、その後もずっと花を見ながらの登りとなる。




 岩場や危険な場所でサポート


 登山道には2ヶ所ほど危険な場所があるので、そこに補助要員を配置しており、自分もその要員になっているので途中から抜け出してその場所に着く。昨今の風潮で参加者の多くは長いストックを持っており、ややこしい場所ではそれが邪魔になるのでそれを一時的に預かって、通り抜けた所で返すのが主な仕事であるが、こんな山で何ゆえにストックを使うのか不思議でならない。




 豚汁隊に追いついて/最後の岩場を越えると



 前方に山頂を望み/針ノ木・蓮華美し


 全員の通過を確認した後、今度は豚汁つくりの要員となって山頂に先行すべく、すでに先発して山頂に向かっている3名を追いかける。一行が登頂した頃には豚汁が出来上がっているようにするには少なくとも20分くらいは早く着いておきたいので、急登を飛ばして登ったら息が上がってしまったが、何とか先頭に追いついて9:47山頂着。




 豚汁つくり隊/正面に種まき爺さん



 北葛・七倉・不動岳&七倉ダム/眼下の安曇野は海と化す


 水4ℓとコッフェル2つを届けたところでお役御免。快晴と言うだけでなく、一昨日の雨の後で空気がきれいに澄んで周辺の山々がスッキリときれいに見える絶好の登山日和となり、展望を楽しみながら豚汁が煮えるのと一行が登って来るのをのんびり待つのみとなる。




 先頭集団登頂/大展望に歓声!



 続々登頂の後続隊/笹原にブルーシート


 予想通り20分後に先頭の班が到着。山頂一帯は笹原に覆われて裸地が少なく、続々と登って来る参加者で狭い山頂はたちまち溢れかえる。それを予想して用意して置いた大き目のブルーシートを笹原の上に広げて座ってもらったり、先に着いていた他の登山者さん達とも会話したりして、せまい山頂で不快な思いをしたりさせたりすることが無いよう配慮し・・,




 豚汁できた!


 やがて出来上がった大コッフェル4つ分の豚汁も過不足なく食べ尽くしてもらった後は山々の名前を詳しく説明する等して、かくも多数の参加者ながら、登頂後、1時間半もの時間をゆっくり過ごしてもらうことができた。



 鹿島槍/五竜・唐松岳



 白馬三山/小蓮華岳


 北アルプス・後立山連峰




 雨飾山など/火打・妙高方面



 遠くは甲斐駒・北岳・仙丈ヶ岳/近くは唐沢岳


 北信五岳と信越の山,遠くは南ア・甲斐駒・北岳・仙丈ヶ岳,東信の浅間・根子・四阿山・・




 班別に記念写真






 11:50下山開始。再び要因として危険個所に先行し、待つこと30分。その間に日が陰った上に風が出て来て寒くなってから『何も慌てて先に下りなくても、先頭と一緒でよかったんだ』と気づく。
  14:06下山。クールダウン,挨拶の後解散となる。 

 
 長老の挨拶/全員で¡



 シャクナゲ満開!



淡冶シンフォニー~鍋倉山

2014-05-16 21:20:17 | 山行

 信越トレイル関田峠~倉山の稜線/鍋倉山頂に立つ


 鍋倉山の山頂に立ち 信越トレイルの稜線を望む 遠くには米山,黒姫山~新潟の山々






 
  見下ろすは圧倒的ブナの森 山肌を覆うはすべてブナの純林なり




 新緑に湧き立つブナの樹海に向けて/急斜面を登る


 湧き立つ新緑の鍋倉山を目指すも、閉鎖された県道が未だ開かず 雪の斜面の直登を余儀なくされ・・




 若きブナの樹/根まわり穴


 若きブナの樹美しく、ぽっかりと空く根まわり穴







 慎重に ゆっくりと 高度を稼ぎ




 森太郎/






 伝説の大樹,森太郎を見て 山頂へ向かう




 稜線への凱旋門/夥しいブナの落果


 出迎えるかのように稜線に立つ2本のブナ その下の夥しい落果







 巨木の穴に腰を下ろしてしばし憩う




 北信の山々



 米山/?

 山頂から望は北信の山,新潟の山etc‥








 下りて巨木の谷に向かう











 渓に下ると 雪の落とし穴







 雪の壁を越えて降り立つと 緋も鮮やかにユキツバキ

角田山~新潟・花の名山

2014-04-07 13:17:24 | 山行

 ミスミソウ/角田山にて



 カタクリ/ストレッチ


 2014年4月6日(日) 大町労山の4月会山行は昨年と同じ角田山。参加者11名は3台の車に分乗して糸魚川廻りで角田岬登山口へ。前年は灯台コース-浦浜コースだったので、今回は桜尾根-灯台コースとする。
 角田山には公式に7つのコースがあるが、実際には8つのコースがあって、その8番目が知る人ぞ知る桜尾根コースなのだが、コース全体が私有地で、地主さんがかなり厳しい管理をしながら一般登山者にコースを開放して下さっているので、登山道一帯が極めて良好な環境に保たれていると言える。桜尾根コースは、花の角田山の中でも特に花の豊富なコースなのである。



 ミスミソウ色々



 カタクリ乳群落/アズマイチゲ


 9:40発。国道を横切って桜尾根コース登山口へ。ミスミソウやカタクリで知られた角田山は、3月末から4月頭の土日が人気のピークで、大勢の登山客で賑わっており、前を行く大きな集団との間を詰めないようにゆっくり登る。
 角田岬に着くまでの道中,何度も激しい雨に見舞われ、重苦しい雲の下,一時は雨具での登山を覚悟したが、登り始めの頃は晴れ間も見え、30分も歩くと熱くなって着込んだものを脱ぎ身軽になる。

 はじめは急登であるが、5分ほど歩くと早くもミスミソウが現れる。思い思いに好きなだけ花を堪能して欲しいので、後から来るパーティーにはどんどん道を譲ってゆっくり登ってもらうことにする。
 若い人から高齢者まで11人もの集団をまとめてゆっくり登ってもらうそのペースをつくるのはミスターK。仲間内から『ヒマラヤンペース』と呼ばれるそのペースは、厳冬期のラッセルの時の方が早いくらいであるが、この人が引っ張ると後続者は全然疲れを感じることなく、花や樹や鳥を楽しみながら登れ、『遅い!』と言う声が出ることがないから不思議である。








 〇〇エンゴサク/佐渡の山もs白く‥

 
 3月29日に登った新潟の登山仲間のmalmalさんによると、ミスミソウは先週が最盛期でカタクリは若干早すぎたので今週が見頃だろうのこと。その情報通り、ミスミソウはやや盛りを過ぎていたが、代わりにカタクリの大群落がドンピシャのタイミングで、昨年見た雪の中で寒そうに縮こまっていたのとはまったく違うその群の大きさに驚かされる。またその大群落が山頂のすぐ下まで続いているのも予想を覆すものだった。登っても登ってもカタクリ,どこまでもカタクリなのである。
 ミスターKのヒマラヤンペースは後続の大小のパーティーをやり過ごし、絶妙のタイミングで休憩を入れながら存分に花の名山を楽しませてくれた。




 4コース分岐点/ショウジョウバカマのアルビノ



 山頂の一画で昼食/ワカサギのから揚げ


 11:30に灯台,浦浜,五ヶ峠の3コースを合わせて木道を歩くこと4分で標高481.7mの山頂標識着。その頃から冷たい風が吹き始める。
 山頂は広々としており、大勢のハイカーで賑わっていてもなおゆったり座われる場所が随所にあり、銅像のある一画に陣取って思い思いに昼食を摂る。その間に気温が下がり、北からの風が強くなって来たので、集合写真もそこそこに12:25下山開始。




 灯台コース分岐/こちらにもカタクリ



 切られたヤマナシがあった処/ヤブツバキが現れる


 4コースの分岐点を左に進んで更に灯台コースを右折すると後は1本道となる。ここから夕方の会議に出席するため先を急ぐjun1さんを追いかけて本体から離れ先行する。灯台コースにもカタクリの群落があり、それはかつてヤマナシの大木があった見晴らしのいいポイントの辺りまで続いていた。




 150mのピーク/鞍部から振り返る



 ヤブツバキ/沖には佐渡


 その間に大集団を1つ追い越し、目の前の150mのピークに下る途中で更に大きな集団に道を譲ってもらって前に出ると、前方にいる筈のjun1さんが何故か後ろにいた。大集団に阻まれて前に出られなかったらしい。
 何者かによって切られてしまったと言うそのヤマナシの大木のあった辺りからは代わってヤブツバキが現れ、それは灯台のすぐ上の最後のピーク付近まで続く。




 眼下の白波/角田岬灯台



 海岸線波模様/


 鞍部まで下って150mの小ピークに登り返すと、そこから灯台のある丘までは擬木の階段の連続となり、左右の眼下の岩場に押し寄せては砕ける波頭を見下ろし、或いは北東に延びる海岸線の波模様を眺めながら下って13:25灯台着。遥か沖合の佐渡の写真を撮って13:29波打ち際に降る。




 



 アブラチャン/マンサク


 運転を代わって13:40発。途中,米山SAで休憩し糸魚川廻りで大町へ。小谷まで帰ると一面の雪景色で自宅周辺にも薄く積もっていた。17:11帰宅。


 3月21日以来,しまなみ海道~平郡島の旅,黒沢尾根,平郡島再訪,船大工仕事(閂の取りつけ),紀伊半島・潮岬海岸線歩き,八方尾根偵察,角田山~と、2週間あまり息つく間もなく走り続けてやっと一区切りついたが、潰れたハウスの片づけが待っており、休んではいられない。
 

今季初~黒沢尾根

2014-02-25 13:32:38 | 山行

 黒沢尾根1599mピークから爺・鹿島槍を望む/malmalさんの雪庇踊り


 今季初,遠来の友と黒沢尾根に登る



 林道から爺ヶ岳を仰ぐ/紺碧の空



 林道は広々と/シラカバ&ダケカンバ仲良く…


 近年にない降雪のため 上部リフトは動かず
 林道を歩きながら 秀峰を仰ぐ



 ブナ帯に入る/雪庇を避けて



 1599mピークを目指す/エナガの巡回


 踏み跡なく ワカンをつけてもなお 膝上まで埋まる
 湿った重い雪のラッセルを 小刻みに交代しながら
 1時間半でピークに到達 最も遅い記録となる



 爺ヶ岳中央峰と北峰/晴れぬ鹿島



 あのネズコの向こうまで帰るのだ



 心は残れどエールに留め/辿る雪道果さえ知れず


 爺ヶ岳北峰の 鋭さを凌ぐ 鹿島槍の岩峰は
 終日雲に覆われて 姿を見せず 心を残して下山す




 尾根を下って/渓に迷い込んだ


 ある時は 逆さ落としの斜面を滑り降り
 ある時は デブリの渓に迷い込み

 

妖しの樹影/渓から尾根へ


 長く伸びた木々の影を
 シュプールかと見紛う頃
 押し寄せる冷気

 再び斜面を攀じ登り
 再び滑り降りて
 ようやく見つけた一筋の踏み跡
 辿り着く山小屋に
 響く声の のどかさ



 黄昏迫る頃


 暮れるにはまだ
 幾分間があるようだ

3年連続4回目の米山登山・・新潟mixi恒例

2013-11-08 21:23:35 | 山行

 水野林道登山口にて/明るいブナ林を行く


malmalさん率いる新潟mixi山岳会から、恒例の米山登山の山頂パーティーの料理番の要請があり、3年連続(4回目)で米山登山に参加する。




 ブナ林の登山道


  黄葉の登山道/ 例年通り、柿崎交番横の駐車場でmalmalさんと合流し水野林道登山口へ向かう。登山口で待っていたメンバ-3名と熊本から参加の女性を合わせた一行7名は登山口で写真を撮って9:10に出発。ブナの若木をはじめとする小低木林の、黄葉が進んで明るくのびやかな道をしばらく進むとすぐに擬木の階段の連続となる。
 トントンと軽く足を運びたいところだが、ジャガイモ,カボチャ,ズッキーニ,ナス,トマト,ピーマン等生の野菜と瓶づめのトマト煮込み,トマトジュース,調味料,6ℓの水と大鍋等々で膨れ上がった25kgのザックは重く、階段は急傾斜でたちまち置いて行かれる。




 オオイワカガミ/中間標式


 9:57,中間点に当たる標識に着くも先行者の姿なく、更に5分歩いて避難小屋で一行に追いつき、荷を下ろして休む。標識には残り0.9kmとあって距離的にはほぼ中間地点だが、malmalさんは残り1/3だと言う。




 中間点の避難小屋/山頂小屋


 13分休んで立ち上がる。道はそこから下りになり、降り切った鞍部からはコース中唯一の難所~ロープを張った岩場の登りとなる。ここは風の通り道で積雪期には柿崎の海岸線を望む稜線の左手に雪庇が出来て『恐い』所だそうだ。
 そこを通過すると階段がなくなる代わりに、登山道が降水で抉られて、中央部が大きく窪んで岩がむき出しになった歩きにくい道となる。
 高齢者の大きな集団が下って来るのを交わした直後、急登にたまらず休憩。呼吸を整えて残り100mと書かれた岩を踏み、11:06山頂小屋に着く。




 熊本直参のおでん/野菜サラダ


 すぐに熊本から来たおでんが温められ、これに自分が持ち上げたおでんも混ぜてもらう一方、ノメルデ・クエルデからはミズナとルッコラ,レタス,赤タマネギ,イタパセ,キャベツ,青トマト等の野菜サラダを出し、ニンニクのバルサミコソースドレッシングにニンニクの素揚げをトッピングし、更にハバネロとジョロキアのサルサソースを好みでかける等々・・。
 サルサソースはまず耳かき一杯ほどの少量で辛さを経験してもら。反応は様々で、平気な人もいれば辛くてそれっきり口にしない人もあった。




 ハバネロ&ジョロキアのサルサソース


 次に生のハバネロをやはり耳かき程度に切り取って食べてもらったが、このハバネロはまったく辛みがなく、次にジョロキアで同じように試したところ、こちらは激辛でmalmalさんがものも言わずに飛び出して行った。辛さに強いと言う人もちょっと応えたらしく、自分も舌がしびれて10分くらいは口の中がヒリヒリした。
 それでもサルサソースとマヨネーズを混ぜ合わせたオーロラ和え風のサラダドレッシングは好評だった。




 ラタトゥユをつくる/ノメル・デ・クエルデ楽しく


 登頂時は何組かのパーティーや単独の人があったが、天候が急速に下り坂に向かっているせいもあってみな早々に下山し、残りは自分達だけのパーティーが広い山頂小屋を独占することとなって、翌朝の下山時までたっぷりノメルデ・クエルデ・サワゲルデの自由時間となる。
   14:00からメインのラタトゥユの仕込に入る。先ずは潰して粗みじん切りにしたニンニクとタマネギをオリーブ油でr炒め、次にジャガイモ,カボチャ,ズッキーニ,ニンジン,ナス,ピーマンと辛コショウ(トウガラシ)を投入。水を加えてぐつぐつと煮込む。




 ノロゲンゲ/ふざけて遊ぶ


 本来ならもう1つ中華鍋を持ち上げて、素材ごとにオリーブオイルで炒めながら投入したいところだが、大きな中華鍋を持ち上げる余裕がなく、いきなり水煮する羽目になったが、やはり水っぽさが出た。 
 程よく煮えて来たところでたっぷりの塩で味つけし、大豆の水煮とトマトジュースを入れてさらに煮込む。 
 参加者の中にホットケーキを用意してきた人があり、トマトの鍋を煮込む間に代わる代わる焼いて頂く。焼き方にも色々あってそれぞれが薀蓄を語りながら大いに楽しむ。
 奥さん仕込で最もうまくホットケーキを焼いた〇〇さんは、その日のうちに下山しなくてはならないと言って、きれいに焼いたケーキを残して15時過ぎに下山。
 一方のラタトゥユは煮詰まって来たところで生のトマト4個を加え、仕上げに瓶詰のトマトの煮込みを入れると大鍋から溢れんばかりになる。




 ラタトゥユ完成~宴は最高潮/mixi山岳会旗


 こうして3時間ほど煮込んですっかり味がなじんだところで夕餉となる。昼間bからずっと飲み通し、食べ通しであるにも関わらず、一同しっかり食べて大鍋が半分になる。




 幻想の灯


 こんな風に『しなくてはならない』ことが何もなく、ただのんびりと自由に過せる時間はそうそうあるものではなく。それぞれが思い思いに好き勝手に飲み、食い、じゃれ合ったりパフォーマンスを披露したりして時を過ごすうちに夜が更け、疲れてウトウトする人が出始める頃には一段と雨が激しくなる。
 大鍋の煮込みもいつの間にか翌朝食べきれる量になっていて安心する。

 雨は激しさを増し、夜間には風も出て翌日は雨の中の下山となる覚悟を決めて・・、等と考えているうちにいつしか眠りに落ちる。




 43分で登頂のSさん/記念のパフォーマンス


 11月4日(代)
 昨日,今日と11月とは思えない温かさで、夜も半袖に夏用のシュラフで充分だった。山頂小屋には2階があり、階上に3人、階下に3人がごろ寝して朝を迎え、6時頃には全員が揃う。すぐに残りの鍋を温め、思い思いに朝食を始める。
 この雨の中を、今日,4日だけ参加すると言う人があり、malmalさんがその人に電話したところ、すでに家を出て登山口に向かっていると言う。新潟mixi山岳会の結束力に脱帽!
 前日の延長でワイワイと喋りながら、上がって来る人の分だけ残して鍋を平らげ、荷物をまとめて下山の準備にかかる。




 下山


 雨を衝いて登って来たその人の所要時間は何と43分! 並の人には同じ時間で下ることさえ難しい速さに一同驚嘆する。ゆっくり食べてもらい、コーヒーなど飲んで新潟mixiの5名が9:10に出発。10分遅れて9:20に下山開始。雨は時折強く降るものの次第に弱くなりつつあったが、一面ガスのホワイトアウトの中、滑りやすい泥道を足元だけを見ながら慎重に下る。
 10時過ぎにロープ場を通過し、避難小屋で少し休んで階段の道をゆっくり下って10:54下山。







京ヶ倉~小さいながら岩稜の山 ・・ 秋の募集山行

2013-10-16 13:19:14 | 山行

 俯瞰する生坂ダム・水鳥公園は、まるでオオサンショウウオの頭/京ヶ倉を象徴するヒカゲツツジ


 秋の京ヶ倉へ 昇りませんか!



 ロープにある岩場の連続/やせた岩稜を行く


 京ヶ倉は標高1000mに満たないながら侮れない山です。
 浸食によって出来た砂岩・礫岩の奇峰は里山らしからぬ岩山で、思いがけないスリルと眺望が味わえます。



 蓮華岳・爺ヶ岳と大峰高原/餓鬼岳・唐沢岳



 根子岳・四阿山・姨捨山方面/鉢伏山・高ボッチ方面


 アルプスや根子岳・浅間山方面,八ヶ岳,美ヶ原方面の山々の展望と、眼下に蛇行する犀川を望める人気の山です。  



 甘酸っぱいナツハゼの実/ヒカゲツツジの越冬葉

 日時;10月19日(土) 雨天中止
 集合;松川村 道の駅『松川』
 持ち物;弁当,飲料,
 服装;寒くない服装,雨具,滑りにくい靴で
 参加費;500円
 入浴;生坂村『山なみ荘』あり



 ソヨゴ/初冬



鍬ノ峰~大町労山・募集山行

2013-05-19 19:26:50 | 山行

 総勢22名/鍬ノ峰の象徴はシャクナゲ


2013年5月19日(日) 大町労山恒例の鍬ノ峰募集登山。
 標高1623mの鍬ノ峰は大町市の南西にあって里山以上アルプス以下の手頃なハイキングコースとして親しまれており、初夏ともなれば360度の大展望とシャクナゲの群落を求めて多くのハイカーが訪れる。
 大町労山は、毎年この時期に行う鍬ノ峰登山を『募集山行』として広く一般市民や近隣・近郊のハイカーに呼びかけており、今年は12名の一般参加を得て会員を合わせ、総勢22名が初夏の山行を楽しんだ。



 入念に準備運動/登山口の三つ圧辻


 19日7:30コングランドP集合。テキパキと資料を配り、全員揃ったところで挨拶の後、入念なストレッチ~準備運動を行ってさらに上部の登山口へ移動し、7:58K会員の先導で出発。初っ端からかなりの傾斜であるが、経験豊富なK会員の先導でゆっくり登る。
 20分で送電線鉄塔したに着き、調整のために休憩。10分後出発。直後の8:31頃、最初のシャクナゲを見る。数えるほどしか花を見なかった昨年に比べると早く、またミツバツツジの花もチラホラと見うけられる。



 リョウブの新芽は逆光に映え・・/カラマツの芽吹き




 不動岳(飛騨r)・七倉岳/蓮華岳(右)・針ノ木岳・7北葛岳


 逆光に映えるリョウブの新芽やカラマツの芽吹き,目立たないが初々しいクロモジの花等を見ながら登るうちに、はじめに七倉岳や不動岳が見え始め、高度を上げるに従って大山容を誇る蓮華岳と鋭い北葛岳,その間に針ノ木岳が見え始めると、山々の展望なら右に出る者なしのT会員が口調も滑らかに解説を始める。



 安曇野は水びたし/


 1100mを越えて稜線に達し、東側,安曇野の展望が開ける辺りで2回目の休憩をとると、眼下にはこの時期ならではの特異な景観が現れる。安曇野中の田圃と言う田圃に水が張られ、早苗が植えわたされて安曇平が水びたしとなり、さながら湖のようになるのだ。



 危険ヶ所でサポート~緊張感を演出/Mr・労山K会員


 ここからトップを通り越して1250m地点の難所に向かい、崖から突き出した2本の木の上に陣取ってサポートに立つ。サポートと言っても実質的・物理的に何かの手助けができると言うものではなく、そこにいることで緊張を要する場所だと言うことをアピールする役廻りである。



 笹薮あり/ロープ場あり


 

 岩場を乗り越え/烏帽子岳現る


 9:05,全員がその場所を通過。その先の鞍部を越えるとそこからは一直線の登りとなる。途中にロープのある岩場を乗り越え、山頂下での小休止を挟んでひたすら登ること約1時間で鍬ノ峰山頂に着くこととなる。



 登頂/豚汁ナノダ!


 10:11登頂。すぐにスタッフによる頓汁づくりが始まる



 改めて烏帽子岳/



 サバの3枚おろし雲/我が館は・・


 鍬ノ峰山頂からの展望は360度申し分のないもので、T会員の解説はますます冴えわたるばかりなのだが、前日からやや下り傾向の天候がどこまでもつか心配される状況で、途中から見え始めた烏帽子岳付近の空は暗く、全体として山々の顔は眠く、碧空を背景のスッキリアルプス~とはいかないが、風は涼しく陽射しも暑くなく、空気は爽やかで程よい天候っである。



 山頂賑やかに/ウドブキ&kゴミのおひたし



 残存物処理係/プハ~・ご勘弁を!


 珍しく他の登山者がなく、また立錐の余地もないほどだった前年に比べればゆったりとした空間で時間的にものんびりでき、早や発ちのすきっ腹に早めの昼食を摂った上にたっぷりの豚汁を詰め込んで、更に山々の名前も繰り返し教わり頭に入れたつもりになり、そこにK会員の念入りなストックワークの指導が入って11:45から悠々と下山に向かう。



 サポート地点



 イワカガミ/白花シャクナゲ






 途中で追い越して難所に向かい、緊張感創出サポートを終えると、後はゆっくりペースののんびりとした下りとなり、数回の休憩をはさんで13:52下山となる。
 コングランドPに移動し、閉会挨拶後14:10解散。

 帰宅と同時に降り始め、しのつく雨となる。

大菩薩嶺・大菩薩峠

2013-03-04 16:29:53 | 山行

 大菩薩峠にて/介山荘


 大町労山のメンバー5名+2名のパーティーで大菩薩嶺~峠を周回する。
 当初の計画では上日川峠まで歩いてそこから唐松尾根コースを大菩薩嶺まで登り、大菩薩峠に下って上日川峠に戻るつもりだったが、上日川峠までの行程を片道にできると言うメリットから、直前のヤマレコ諸氏の記録を見て丸川峠経由の大外廻りコースに変更した。


 暑い!/大きなブナがあった


 丸川峠分岐P8:00の出発に合わせ大町を4:30に出る。小淵沢付近では好天で八ヶ岳方面や甲斐駒・鳳凰三山の景観は素晴らしかったが、南東側は山際が霞がかかったように白っぽくて富士山は背景に埋もれて見栄えしない。
 ほぼ予定通りに丸川峠分岐Pに着くと駐車場はすでに満杯。わずかなスペースに苦労して停めている間にも入って来る車があった。
 コースを変更下場合の行程表を配って参加者に諮り、全員一致の支持を得て丸川峠に向かう。


 まるかわ荘/バス情報


 北東に向けての道だが前半は日当たりがよく無風ですぐに暑くなり半そでになる。太郎山以来,1ヶ月のブランクでやや急な登りがきつい。
 30分ほど登ると踏み跡が凍った雪道となり、1450m付近からツルツルに凍った所が現れるも、2度の休憩をはさんで9:45に何とか丸川荘に着く。


 この先ツルツルに凍結/


 途中で出会った男女連れは丸川荘に泊まったと言い、追いかけるように小屋主らしい長靴の人が下って行ったが、登りは自分達だけで他の登山者はすべて上日川峠をめざした模様。静かでいい。
 小屋の周辺は風が冷たく上着を着て一服し20分休んで大菩薩嶺に向かう。すぐに樹林帯となるが、道がツルツルに凍っているのでここで4人がアイゼン装着。


 大菩薩T例直下の樹林帯を行く/コメツガの林


 その辺りから尾根の北側の殆ど日の当たらない道になり、雪が安定して歩きやすいのでそのままノーアイゼンで先行し、小さな尾根まで行って後続を待つ。その間に何名かの下山者があり、また下から2人の登山者が追い越して行ったが、1人は何んと夏用のゴム長だけなのに驚く。尤も我がパーティーにも長靴が1名いるが夏用ではない。
 そこから先も全体としては尾根の北側を辿るコメツガ等針葉樹の森なのだが凍った部分はあり、難渋させられる。


 大菩薩嶺にて/吹きっさらしの雷岩で朝食


 最後は大きく北に廻り、ジグザグを2度繰り返して大菩薩嶺に至る(11:38着)。
 大菩薩嶺は展望のない林の中の空間なので10分歩いて見晴らしのいい雷岩に移動し昼食をとる。風が冷たいので昼食はそそくさとすませ大菩薩峠に向かう。
 大菩薩峠へ下る道は、陽当たりはいいが凍った所と泥んこの所がめまぐるしく変化するので要注意。まだアイゼンを外すべきではない。


 ルンルンと大菩薩峠へ/本来ならこう見える(2010・1・30・南アルプス)



 本来ならこう見える(2010・1・30・富士)/来し方を見返る


 のびやかな景観の中をルンルン気分で下ったが、西~南側には霞を濃くしたような雲がかかり、眼下の上日川ダム湖を隔て広がる富士や南アルプスのの大パノラマを見てもらえなかったのが残念でならない。
 避難小屋の先の小高い丘からふり返るなだらかな草原状の景観もなかなかのものだ。そこから介山荘を見下ろしながら一気に下って大菩薩峠着15:03。


 休憩ベンチあり/福ちゃん荘


 大菩薩峠からは暖かい陽射しを浴びながらの快適な道で、休憩所のベンチに座りこめば一眠りしたくらいの昼下がり時。こちらを下りにしてよかった~の声しきりだった。
 13:46富士見山荘着。長老に無理をさせているので15分休んで福ちゃん荘へ。相変わらずの凍結状態なので県道を歩いて上日川峠・ロッジ長兵衛へ。もう一度休んで最後の下りにかかる。


 上日川峠・ロッジ長兵衛/道が崩落


 この道も狭い道幅全部が凍っている部分が多いのでアイゼンをつけたまま下る。途中で崩落のため一旦県道に出て再び登山道に戻るが、その下も凍結の連続で最後まで気が抜けない。
 第2展望台,第1展望台(?)で休みながら1時間20分で下り、15:55駐車場着。見込み通り8時間弱の行程だった。
 

 長靴おじさん無事帰還/初対面同士


 丸川峠~大菩薩嶺を登りとしたのが正解で、逆コースだったら長老と長靴おじさん,木偶もノンアイゼンでは無理だったに違いない。(転倒3回)
 総時間7時間55分 歩行時間;6時間20分


 クマの爪痕/ミズナラの大木~2つに分かれ、その上でまた3つに枝分かれ


黒沢尾根,次なる目標はP1665m

2013-02-11 12:02:38 | 山行
  
 P1599mにて/雪庇の傍を行く

 リハビリ中のJ1さんとわかん初体験のS1さんを誘って足慣らしに黒沢尾根を歩く。

 前夜から小雪がちらつき、爺ヶ岳も鹿島槍も見えないまま天候の回復を期待して出発したが、晴れるでもなく吹雪くでもなく、終日小雪が続いてただ歩いただけに終わった。

 ガイド研修の時は2時間くらいかけて冬芽や獣の足跡,フィールドサイン等を探しながらゆっくり歩くコースも、ただスタスタ歩くと30分しかかからず、10:30には1599mのピークに着いてしまう。



 分岐点からカラマツ林を下る/現れた次のピーク


 せっかくなのでその先のコースを少し歩いて見ようと言うことになり、小遠見山に向かう道を辿る。

 
 左;P1580m~とりあえずあそこまで行こう/右;P1665m

 1599mのピークは道から外れているのでその分岐点に戻り、カラマツ林に中を40m程下ると目の前にほぼ同じ高さと、それより一段と高い2つのピークが現れる。右に曲がる道を更に30mほど下った辺りから登りに転じ、緩やかな斜面を70mほど登って最初の小ピーク(1580m)に着く。そこから30分も歩けばもう1つのピークまで行けると思われたが、リハビリ中のJ1さんにあまり無理はさせられないのと展望が期待できないのとでそこまでとし、弁当を食べて引き返す。



 雪洞の跡があった/ここから尾根を一気に下る


 帰りはリフト上の1546mのピークから南西方向に直進した後、スキーのコースになっている林道にほぼ並行して南に向かう尾根上を降りるつもりだったが、南西に進み過ぎて南向きに下降する尾根を1本間違えたために早々と沢に降りてしまったが、そこには無数のデブリがあった。『やばい! 一番降りてはいけない所に降りてしまった』と思ったが引き返すわけにもいかず、ヒヤヒヤしながら右手からのデブリを避けて谷の左端を歩く。



 難しい渓に降りてしまった/何とか脱出


 幸いこの日は気温が上がらず、雪面は固く締まって新設と言うほどの積雪もなかったが、後で考えるとまだ落ちていない斜面の側の方が危険だったかもしれない。
 いずれにしても大失敗だった。そこで登り返すことはできないまでも谷を避けるために左手の尾根に這い上がり、20m程上を谷底と並行にトラバースして尾根の末端を廻り込むこと10分あまりで山スキーのシュプールを見つけ、滑り降りて窮地を脱する。



 ゲレンデへ


 こうして何とか林道に出るには出たが大谷原に寄りに下りすぎていたので少し登り返して黒沢ヒュッテの下方に出、ゲレンデを下って駐車場に戻り散会する。



 カメラを忘れたのでメモ代わりに携帯で撮った写真のみ。
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太郎山(1164m)

2013-02-04 17:54:20 | 山行

 総勢9名~太郎山山頂で/展望広場から上田市街地と独鈷山・美ヶ原方面を望む

 大町労山,2月の会山行は展望と陽だまりを求めて上田市の太郎山へ。
 太郎山は上田市の北部,坂城町との境界にあって標高は1164mとあまり高くはないが、関東富士見100選に選ばれる等展望がよく、また眼下に上田市をつぶさに見下ろすことが出来、上田市とその周辺の人達にとっては親しみやすく登りやすい人気の山と思われ、山頂下の太郎神社に参拝する人も多いらしい。


 表参道登山口/ツルツルに凍っている

 表参道の登山口に着いた時には道の端にズラリと車が並んでいたが、後続の車を待つ間に早くも下山してくる人があり、その人達が申し合わせたように日陰に残った雪で靴に着いた泥を落としながら『融けてぬかるんでいる所とツルツルに凍っている所があるので気をつけて・・』と言い残して去って行く。
 表参道は南東の尾根道で日当たりはいいのだが、雪が融けては凍り~を繰り返して表面がツルツルで滑りやすくアイゼン無しでは転倒を免れられず、その上融けた所は泥んこになってこれまた滑りやすいと言う訳だ。


 陽当たりのいい所もある/大鳥居

 空いたスペースには次々と新しい車が入って来る。地元の人らしい登山者によると『時間を問わず一日中登山者がある』そうだ。これだけ人気の高い山なのだから駐車場があって欲しいと言うのは欲張りか・・。


 二十丁丁石/朱の鳥居

 計画では裏登山道口から登って表参道を下山と言うことになっていたが、3台の車をうまく使って裏から表へ,表から裏へと交差縦走しようと言うことになり、5名づつに分かれて1隊は表参道から登り始め、もう1隊は裏登山口に向かう。


 温かい展望広場/蓼科山方面

 凍っているのが分かっていながら、何故か5人ともアイゼンをつけずに苦労しながら登ったために3時間もかかり、11:57,展望広場に着く。
 前回(2010年1月17日)は快晴で、東の烏帽子岳から浅間の外輪山,秩父山塊,八ヶ岳・蓼科山,南アルプス,霧が峰,美ヶ原,を隔てて西の北アルプスに至る山々が望まれ、八ヶ岳の向こうには『関東富士見100選』の名の通り富士山もスッキリ見えていたが、今回は霞がかかった感じで八ヶ岳以遠は望めなかった。


 子檀岳(右端)・夫神山(中央左)と1600m峰が連なる旧四賀村・青木村境界稜線/美ヶ原・独鈷山方面

 ここからの展望で興味深いのは南々西方向に端正なたたずまいを見せる夫神岳とそれをそのまま持ち上げて南に大きく傾けたような子檀嶺(こまゆみ)岳,そこから始まって十観山,御鷹山,入山,二ツ石峰,保福寺峠,三才山,戸谷峰と連なる山なみや女神岳,独鈷山等,青木村を取り巻く山々である。
 特に、普段はそれを北々東方向から見ている青木村・旧四賀村境界の稜線をまったく逆方向から見ることが出来ると言うのが驚きであり新鮮でもある。


 根子岳・四阿山?/山頂のお地蔵さん

 12:15,太郎山登頂。何と裏参道隊を45分も待たせてしまっていた。すぐに弁当を食べ、それぞれの車のキーを交換して13:05から下山開始。
 自分は表を引き返すつもりだったが、アイゼンを持っていなかったのでさすがにツルツルの下りはためらわれて裏参道を下る。

 14:15下山。夜のナイトハイクのガイドに備えてまっすぐ帰る。

  
 以下は2010年1月17日の写真

 太郎山西峰/太郎山を振り返る

 太郎山から西に延びる稜線を辿って虚空蔵山を通り、上塩尻辺りに下山するコースは途中にスリリングな岩場などもあってなかなか楽しく、またバイパスまで下って奇岩・兎岩を見上げるのも面白い。
 今回は表参道・裏参道を使っての交差縦走だったが、9人に対して3台の車があったので下山口に1台車を置いて表参道から縦走し、運転手だけ乗せて車を回収すると言う方法もあった。
 こう言う計画を実現させるためには早めの参加者数の把握による緻密な配車計画が必要となるが、下山口が登山口に行く途上にあり、しかも両者間の距離がわずか4kmと好条件だったので決して無理ではなかった。
 前回は縦走後,バイパスの側道を4kmあまり歩くのに草臥れてしまったが、この縦走コースは面白いので機会があればぜひ実現させたい。


 国造山にて/ロープ場あり

 もう1点・・。
 2.5万図を見ていると付近に飯縄山,虚空蔵山,大峯山,城山等と言う山名があることが分かる。大峯山,城山はどこにでもありそうな名前なので不思議はないが、飯縄山は言わずと知れた御本尊が北信におわし、虚空蔵山もまた境界稜線を隔てた旧四賀村にある。いずれも信仰と結びついた山名と思われるが、それぞれの関係性が気になる。


 稜線から見下ろす上田市街地/バイパスから奇岩・兎岩を仰ぎ見る



再びの高尾山・・,今回も晴れ!

2013-01-12 01:22:03 | 山行

 高尾山・山頂広場にて/スカイツリー・副都心ビル群等

 10日朝,白馬は小雪がちらほら舞う程度,大町は雪もなく晴れ。それが塩尻付近では小雪となりうっすらと積雪さえ見られる・・,と言う不思議。空は晴れているが車窓の景色を楽しむには邪魔なガスが山を覆っていて富士山は見えず終いだった。


 南大町駅5時36分発/松本発6時32分,立川行きに乗り換え

 4年ぶりながら今年2回目となる中央線各駅停車での高尾山。青春18切符を利用できる最終日の10日は10人が参加し、前回(6日)と合わせて15人が3本の切符を丁度使い切ると言う綱渡り的絶妙な使い方で晴天下の高尾山ハイキングを楽しんだ。


 甲斐駒/

 水道凍結,ガスが使えないことを想定して今朝も3時に起きて用意を始めたが、今年一番の温かさで初めて凍らない朝、ガスの使える朝を迎えると言う嬉しい誤算で用意万端,あちこちからやって来る仲間達も無事に始発の電車に乗り来んで松本から立川行きに乗り換えると、常には無いチャンスとばかりさっそく酒盛りが始まる。いずれもこれが楽しみで参加したと言う面々ばかりで、CLが飲まないのでなおさら都合がいいと言う次第・・。
 

 高尾山登山口/1号路を登る

 ケーブルを使ったのでは歩く所がなくなってしまうので、今回は1号路から登ることにして10:25から歩き始める。
 10余年前に1年間あまり裏高尾に住んでいたが、正面から登ったことは殆どなくてこのコースは初めて。結構な登りで、ここを乗り物で端折ってしまうと実につまらない,と言うよりハイキングにもならないと言うことがよく分かる。


 薬王院大本堂/仁王像



 イヌブナ/大天狗・小天狗

 参加者の志向や脚力が様々なので遅い方に合わせてゆっくり登り、展望台や寺院の見どころで隊を整えながら進んで12:20に山頂広場着。集合写真後昼食となる。


 飯縄大源源由来/勢揃い

 ここから相模湖まで歩く隊と登山口に戻る隊に別れ、相模湖隊は何でもてきぱきと率先して動いてくれる仲間に任せて、自分は登山口に戻る3名と共に稲荷山コースを下る。


 山頂広場でお茶/稲荷山コースから下山

  稲荷山コースも初めてで取りつきさえ分からなかったが、尾根通しの明るい道で歩きやすく気に入った。参拝目的でないハイカーやトレランの人にとってはこのコースが一番いいかもしれない。15時近くなってもまだ登って来る人がいると言うのも都会の山らしい。


 休憩所の展望台から筑波山・西武ドームを見る

 ただ登山路周辺に立ち枯れた木が多く『危険・立ち入り禁止』と書かれた黄色いテーブが巻いてあるのが目立ち、中には今にも倒れそうなものがあるのが気になった。
 途中に展望のいい休憩所があって都心方向を遠望することが出来る。筑波山や西武ドームが見えると言うのは意外。
 最後の下りにかかる前に相模湖隊が富士見茶屋に着いたと言う知らせが入る。さすが健脚組は速い。


 清滝駅に下山

 15:12下山。ほぼ予定通りに高尾駅に戻り、16:08発の松本行に乗車。相模湖駅から乗車の6人を合わせて予定通りの電車で帰る。


 高尾山マップ/京王線で高尾へ

 大糸線沿線からの中央線各駅停車の高尾山ハイキングは、全15時間中乗車時間が10時間で山行に充てることのできる時間は5時間。乗車時間が長くて行動時間は短いが、普段とは違ったタイプの山行である点と、費用が青春18切符の1人分2300円に京王線の往復240円を加えて2540円と言う格安さから大いに喜ばれ、また満足してもらえる山行だった。
 なので青春18切符を使う山行をシリーズとして今後も機会あるごとに企画したいと考えている。
 次回候補は大菩薩峠。塩山駅までの往復に要する時間は今回より2時間短くなり、駅からの行動時間が7時間となるので、バスの時刻とうまく噛みあえば可能かと・・。


根子岳

2012-11-18 21:37:30 | 山行

 東屋(1757m)にて/ようこそ 雪のフィールドへ


 根子岳・四阿(あずまや)山縦走をめざした大町労山11月の会山行は、予想を越える雪でシーズン早々から雪山を堪能したが、山頂周辺はガスに包まれて展望なく。天候の回復も望めないので縦走をやめて早々の下山となる。

 大町市美麻の道の駅ポカポカランドを6:20発。菅平牧場登山口着7:40。前夜の雨は上がり、午後からは晴れると予報。青空も見えるが、山頂方向は厚い雲の中で雨が落ちないだけましと言う感じ。風が冷たくjかなり寒い。



 登山口/


 登山口は5~10cmの積雪。すぐにダケカンバの林となり風が停まると直に暑くなりオーバーヤッケを脱ぐ。
 30分弱で東屋(1757m)に着き、ここで雪山初体験と言う新人さんを交えて簡単な自己紹介。



 東屋にて/第1標識


 東屋から15分あまりで最初の標識を通過。登山口から1.1km,根子岳へ1.5kmとなっていた。傾斜が緩やかとは言え、そんなに歩いたかなぁと言う感じ・・。



 ダケカンバの林を行く/第3標識


 さらに15分で2つ目の標識に至る。ここには登山口から1.8km,山頂へ0.8kmとなっていて『えッ! もうそんなに・・』と思ったが、そこから40分もかかって着いた3つ目の標識では山頂まで残り500mとなっていて『えぇッ そんなぁ・・』となった。
 たしかに雪が深くなり、勾配もきつくはなったが、40分で300m葉解せない。多分2つ目の標識がおかしいのだろうと言うのがみんなの見解だったが、難渋気味だったこともたしかだ。



 山頂へ/山頂の鐘


 残り500mを切ってちょっと長いなぁと思い始めた頃、ようやく祠と鐘のある山頂に着く。



 山頂にて/風を避けて昼食

 
 K氏がツェルトを広げ、『これを8人が被って端を押さえればツェルトの中で丸くなって風を避けながら飯が食える~』と何回も試みたがうまく行かず、山頂から少し下がった風の少ない場所を選んで昼食となる。



 オオシラビソ


 一時は報通り空が明るくなってきたかに見えたが、それも束の間で時に小雪も舞う天候は変わらず、好転の見込みが立たないので縦走を諦めて下山する。



 凍る樹皮/美しい木


 手袋を忘れて仲間から借りた スパッツも忘れた
 装備も心構えも不充分なまま,と言うか
 冬山のつもりじゃなかったのでちょっと焦ったが 山は真冬並だった



 下山/これが今日のコース


 大町では一度うっすらと積もっただけで
 日常生活ではタイヤもまだ変えていないし
 畑の仕事は山ほどあって気持ちはなかなか切り替わらないが
 これで目が覚めたッ!




 すぐにも装備を点検しなくてはッ!