歯科医師・山田忠生
宝塚市長選挙で考えるー2
今から10年前の2003年に、宝塚市長選挙があった。市長の任期は4年なので、何もなければ2007年、そして2011年と選挙があって、次は2015年のはずだった。ところが、2年も早い選挙だ。これはそのときどきの市長の不祥事からの辞職というアクシデントにより、いずれも1年早く選挙があったためだ。
つまり、過去2回の選挙は市民にとっても突然の選挙であれば、立候補される方々も準備も不十分なままの選挙戦という、非常に不幸な選挙だったと言える。
しかし、今回はそうではなくて、久しぶりの通常の市長選挙である。このことは当然とはいえ市民にとっても、うれしいことである。ここはしっかりと、じっくりと判断して、間違いのない選択をしたいものだ。
私にとっては、どなたが市長になられようとも、その後に気がかりなことがある。
国は2001年12月に「文化芸術進行基本法」を制定した。そして、それを受けて全国各地で地方自治体が独自の「振興条例」を制定し、文化行政の充実を図っている。ところが、率先して制定しても不思議ではない「宝塚市」は、まったく動こうとはしなかった。
思い余って2010年9月、私は紹介議員を探し出し、宝塚再議会に「文化芸術振興条例の制定を求める」請願を提出。10月の市議会で、何とすべての市議会議員の賛同で請願は採択された。
そして、2年以上が経過した。いよいよ目に見えて行政が動く年である。それだけに新しく選ばれる市長に期待したい。