宝塚仁川/山田歯科エクセレンスクリニック 歯科医師・山田忠生
ジョージ・クレインのコースが終わったとき、私は自分の医業の必要としている知識やコミュニケーション技術を身につける方向へ、大きなステップを踏み出したと自信を持った。その当時は、自分の考えを系統だて、そして”歯科医業哲学”となる基本的な要因を与えてくれるのに、そのコースがどれ程役立ったかは気付かなかった。
やっとコーラル・ゲイブルへ、つまりはキティ、ジョージア、そしてスタッフの許へ帰ったとき、私は新しい知識を実施してみたくてたまらなかった。私はバランスのとれた人生と、患者とのコミュニケーションに関するジョージ・クレインの業績と、Dr.ハリースミスの考えを結びつけ、まとめてみた。カープ・ビルの2階で唯一のテナントであったが、エレベーターはまだ動いておらず、その場所には悲観的になっていた。オフィスの裏の窓から外を見ていると、小さな感じの良い公園が見えた。公園の周りにはいくつかの空き地もあった。私が哲学を実践していこうと思っているのであれば、新しい場所で、そして私の新しい考えを反映した私自身のオフィス・ビルをもつ必要があると考え始めるようになった。
まもなく、その機会が訪れてきた。郡の公務員で収税吏のバック・レザーマンが私たちのキワニス・クラブを訪れてきたのだが、それは未納税のため半額で購入できるコーラル・ゲイブルの不動産の多くのリストを持参してきたのだ。数年間にフロリダで始まった経済不況のため、多数の人々が家屋や空き地を放棄してしまった。税金も支払わなくなってしまったために、郡は苦境に立たされた。郡としては不動産を税金台帳にもどそうとしていた。というのも、警察や消防サービスを続けていく資金がほとんどなかったからである。人々はこのアピールに応え、私はといえば好ましい13区画を購入したが、そのうちの6区画は通りをはさんだ小さな公園に面しており、私のオフィスから1ブロックのところにあった。キワニス・クラブが閉会するまでに、ほとんどの不動産に申込があった。