山口淑子『「李香蘭」を生きて 私の履歴書』(日本経済新聞社、2004年12月)
李香蘭こと山口淑子の自伝。内容的には前に読んだ『李香蘭 私の半生』のダイジェスト的なものですが、前著で敢えて触れられなかった政界進出の事情とか、また少女時代の親友リュバとの再会など前著出版後の出来事も盛り込まれています。
政界に進出したのは、『3時のあなた』の司会をしていた頃に動物愛護法案成立のために奔走したのがきっかけで、自民党田中派から参院選出馬を勧められたとのこと。本人曰く所属政党はどこでも良かったということですが、社会党から出馬しなかったのは動物愛護法案の成立に社会党の代議士が待ったをかけたからでしょうか(^^;)
リュバというのは当時の奉天在住のユダヤ系ロシア人女性で、著者が小学校六年の頃に知り合ったということですが、彼女の一家は実はボリシェヴィキで、それが原因で日本側の官憲に睨まれ、彼女は一家ともども奉天から姿を消すことになります。そして月日は流れ、終戦間近になって突然上海で著者は彼女と再会します。ソ連共産党絡みの仕事をしていたリュバは終戦直後に国民党側から漢奸裁判にかけられることになった著者の容疑を晴らすために奔走しますが、著者の容疑が晴れた後に再び姿を消します。それから再び月日が流れ、NHKの番組に出演した際に彼女とおよそ50年ぶりの再会を果たします。そこで著者と別れてから彼女の身におこった事や、上海で再会した時に著者には黙っていたある出来事が明かされることになります。
前著ではこうしたことが触れられていないわけですが、本書は本書で全体的に内容が簡略にすぎるきらいがあり、前著と本書はセットで読むべき本であると感じました。
李香蘭こと山口淑子の自伝。内容的には前に読んだ『李香蘭 私の半生』のダイジェスト的なものですが、前著で敢えて触れられなかった政界進出の事情とか、また少女時代の親友リュバとの再会など前著出版後の出来事も盛り込まれています。
政界に進出したのは、『3時のあなた』の司会をしていた頃に動物愛護法案成立のために奔走したのがきっかけで、自民党田中派から参院選出馬を勧められたとのこと。本人曰く所属政党はどこでも良かったということですが、社会党から出馬しなかったのは動物愛護法案の成立に社会党の代議士が待ったをかけたからでしょうか(^^;)
リュバというのは当時の奉天在住のユダヤ系ロシア人女性で、著者が小学校六年の頃に知り合ったということですが、彼女の一家は実はボリシェヴィキで、それが原因で日本側の官憲に睨まれ、彼女は一家ともども奉天から姿を消すことになります。そして月日は流れ、終戦間近になって突然上海で著者は彼女と再会します。ソ連共産党絡みの仕事をしていたリュバは終戦直後に国民党側から漢奸裁判にかけられることになった著者の容疑を晴らすために奔走しますが、著者の容疑が晴れた後に再び姿を消します。それから再び月日が流れ、NHKの番組に出演した際に彼女とおよそ50年ぶりの再会を果たします。そこで著者と別れてから彼女の身におこった事や、上海で再会した時に著者には黙っていたある出来事が明かされることになります。
前著ではこうしたことが触れられていないわけですが、本書は本書で全体的に内容が簡略にすぎるきらいがあり、前著と本書はセットで読むべき本であると感じました。