『大江大河』第25~30話まで見ました。
宋運輝は大勢の面前で費工場長と劉技師長が導入を計画している新設備は諸外国ではもう既に時代遅れだと批判し、工場長の不興を買ってしまいます。一方で水書記とは仲直りを果たし、二人でともに北京に資料調査に赴き、北京に移った元の徐書記(当初県長だったのが副県長の陳平原に地位を譲り、県委書記となった後に辞職)と再会し、新設備の調査に関して助言を得ます。徐書記は妻を亡くしたことで両親と子供が暮らす北京へと戻ったという設定ですが、この後も小運や雷東宝の後見人兼アドバイザーとして登場します。
金州化工では「設備引進大会」が開かれ、小輝は北京での調査の成果をもとに、費工場長や劉技師長が導入を進めようとしている設備は時代遅れであるばかりか、国内の他の工場も導入を進めようとしているので、新規性もないと批判。これが原因で再び技術員から現場作業に回されることになります。しかし劉技師長から、自分の知らない間に中央の判断によって水書記の退職が延期、更に費工場長は党校での学習を命じられ、水書記の主導で新設備導入の計画練り直しが決定されたことを知らされます。水書記復帰の大功臣のはずの小輝が現場作業に留め置かれていることから、劉技師長は「君は利用されたのだ」と言われてしまい、小輝は「たとえこうなるとわかっていたとしても、やはり会議では一技師として同じことを主張しただろう」と強がるほかありません……
一方、小雷家では雷東宝の指導のもと村の資金を電線工場建設と工員の教育養成に全ふりしてレンガ工場など他の部門では無償労働を強い、大隊の人々の不満が高まると東宝ら幹部連が私財を擲って当面の給与に充てるといった自転車操業が続きます。工員の養成には隣の市の国営電線工場の技師の葉を教師役として雇っていましたが、東宝は葉の工場の工場長の銭との交渉のすえ、小雷家の電線工場を国営電線工場との共同経営とすることに成功します。銭も元解放軍所属ということで軍のコネが生かされてますが、コネといっても単に二人とも軍にいたことがあるという程度のもので、こういうのも中国ビジネスでよく話題になる「解放軍ビジネス」の実態ではあったのでしょう。
さて、不遇を託っていた小輝は水書記のお声掛かりにより設備改造部へと異動し、程工場長のもとで新設備導入の実務にあたることになります。現場作業に留め置かれたのは、小輝が周囲から嫉妬されないようにという深謀遠慮だったようです。そして劉技師長の娘の劉啓明と付き合っていた虞山卿は、劉技師長が水書記との権力闘争に敗れて彼を後ろ盾とするアテが外れたと、彼女と何とか縁を切ろうと逃げ回ってます。
そこで「それではあんまりだ」と劉啓明の幼馴染みの程開顔が乗り込んできます。開顔は小輝の直属の上司程工場長の娘で、姉御肌の性格。虞山卿の友人ということで小輝にもいい印象を抱いていませんでしたが、段々2人は親しくなっていきます。
小輝のルームメイト尋建祥は夜の食堂で暴力事件をおこし、たまたま劉啓明とともに通りかかった虞山卿の頭にレンガを投げつけたということで警察に拘束。事情を知ろうと派出所を訪ねた小輝もその一味と勘違いされて投獄。身元引受人として小輝を引き取りに来た程工場長が「お前は出身が良くないんだから尚更行動には気をつけなきゃいかん」と説教してたけど、「反革命家庭出身」というレッテルが地味にそういう所にも響いてくるんですね…… で、小輝と、彼に説得されたらしい虞山卿も大尋の情状酌量を求めて運動し、刑期が幾ばくか軽減されますが、結局刑期10年ということで新疆に労働改造に送られます。実は個人的に本作の中でもお気に入りのキャラだったのですが、本作終盤か第2部での再登場に期待していましょう……
その頃、小雷家は電線工場の開業によって再び好況に転じます。そして小雷家の組織自体も大隊から村となり、同時に人民公社も郷政府に改められています。これは当時の人民公社解体に関係する措置でしょうか?雷東宝は売り上げが思わしくない生け簀を潰して養豚場を作ろうとしますが、生け簀で働いていた村民雷忠富が猛反発し、その補償に追われます。その前後に春節の休暇で里帰りした小輝は久しぶりに小雷家へと足を運び、電線工場では有害な素材を用いて生産を進め、汚染物資の排水処理もなされていないことが気にかかりますが、東宝はまずは村が豊かになるのが先だとあまり真剣に受け止めません。環境保護に意識を向けるのは時代的にまだ早いような気がしますが、このことが第2部以降に影響してくるのでしょうか。
そして東北で商売をしていた楊巡は、恋人の小鳳を連れて故郷に近い金州で工業用品の卸売り商売を始めることになり、まずは小雷家から大量の電線を仕入れようとしますが……というところで次回へ。楊巡パートがいよいよ本格始動となるようです。
宋運輝は大勢の面前で費工場長と劉技師長が導入を計画している新設備は諸外国ではもう既に時代遅れだと批判し、工場長の不興を買ってしまいます。一方で水書記とは仲直りを果たし、二人でともに北京に資料調査に赴き、北京に移った元の徐書記(当初県長だったのが副県長の陳平原に地位を譲り、県委書記となった後に辞職)と再会し、新設備の調査に関して助言を得ます。徐書記は妻を亡くしたことで両親と子供が暮らす北京へと戻ったという設定ですが、この後も小運や雷東宝の後見人兼アドバイザーとして登場します。
金州化工では「設備引進大会」が開かれ、小輝は北京での調査の成果をもとに、費工場長や劉技師長が導入を進めようとしている設備は時代遅れであるばかりか、国内の他の工場も導入を進めようとしているので、新規性もないと批判。これが原因で再び技術員から現場作業に回されることになります。しかし劉技師長から、自分の知らない間に中央の判断によって水書記の退職が延期、更に費工場長は党校での学習を命じられ、水書記の主導で新設備導入の計画練り直しが決定されたことを知らされます。水書記復帰の大功臣のはずの小輝が現場作業に留め置かれていることから、劉技師長は「君は利用されたのだ」と言われてしまい、小輝は「たとえこうなるとわかっていたとしても、やはり会議では一技師として同じことを主張しただろう」と強がるほかありません……
一方、小雷家では雷東宝の指導のもと村の資金を電線工場建設と工員の教育養成に全ふりしてレンガ工場など他の部門では無償労働を強い、大隊の人々の不満が高まると東宝ら幹部連が私財を擲って当面の給与に充てるといった自転車操業が続きます。工員の養成には隣の市の国営電線工場の技師の葉を教師役として雇っていましたが、東宝は葉の工場の工場長の銭との交渉のすえ、小雷家の電線工場を国営電線工場との共同経営とすることに成功します。銭も元解放軍所属ということで軍のコネが生かされてますが、コネといっても単に二人とも軍にいたことがあるという程度のもので、こういうのも中国ビジネスでよく話題になる「解放軍ビジネス」の実態ではあったのでしょう。
さて、不遇を託っていた小輝は水書記のお声掛かりにより設備改造部へと異動し、程工場長のもとで新設備導入の実務にあたることになります。現場作業に留め置かれたのは、小輝が周囲から嫉妬されないようにという深謀遠慮だったようです。そして劉技師長の娘の劉啓明と付き合っていた虞山卿は、劉技師長が水書記との権力闘争に敗れて彼を後ろ盾とするアテが外れたと、彼女と何とか縁を切ろうと逃げ回ってます。
そこで「それではあんまりだ」と劉啓明の幼馴染みの程開顔が乗り込んできます。開顔は小輝の直属の上司程工場長の娘で、姉御肌の性格。虞山卿の友人ということで小輝にもいい印象を抱いていませんでしたが、段々2人は親しくなっていきます。
小輝のルームメイト尋建祥は夜の食堂で暴力事件をおこし、たまたま劉啓明とともに通りかかった虞山卿の頭にレンガを投げつけたということで警察に拘束。事情を知ろうと派出所を訪ねた小輝もその一味と勘違いされて投獄。身元引受人として小輝を引き取りに来た程工場長が「お前は出身が良くないんだから尚更行動には気をつけなきゃいかん」と説教してたけど、「反革命家庭出身」というレッテルが地味にそういう所にも響いてくるんですね…… で、小輝と、彼に説得されたらしい虞山卿も大尋の情状酌量を求めて運動し、刑期が幾ばくか軽減されますが、結局刑期10年ということで新疆に労働改造に送られます。実は個人的に本作の中でもお気に入りのキャラだったのですが、本作終盤か第2部での再登場に期待していましょう……
その頃、小雷家は電線工場の開業によって再び好況に転じます。そして小雷家の組織自体も大隊から村となり、同時に人民公社も郷政府に改められています。これは当時の人民公社解体に関係する措置でしょうか?雷東宝は売り上げが思わしくない生け簀を潰して養豚場を作ろうとしますが、生け簀で働いていた村民雷忠富が猛反発し、その補償に追われます。その前後に春節の休暇で里帰りした小輝は久しぶりに小雷家へと足を運び、電線工場では有害な素材を用いて生産を進め、汚染物資の排水処理もなされていないことが気にかかりますが、東宝はまずは村が豊かになるのが先だとあまり真剣に受け止めません。環境保護に意識を向けるのは時代的にまだ早いような気がしますが、このことが第2部以降に影響してくるのでしょうか。
そして東北で商売をしていた楊巡は、恋人の小鳳を連れて故郷に近い金州で工業用品の卸売り商売を始めることになり、まずは小雷家から大量の電線を仕入れようとしますが……というところで次回へ。楊巡パートがいよいよ本格始動となるようです。