想い出の小箱Ⅱ : 徒然草子

日常生活の中で感じたことを、徒然なるままに記述する。
OCNブログ人「想い出の小箱:レコード・コレクションからの続き。

THE King Cole Trio (Capitol CR-7160)

2012-01-14 17:02:26 | 日記・エッセイ・コラム

黄金のトリオ : ナット・キング・コール・トリオ

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何となくTVをつけると、現在の話題をとても判りやすく説明している番組があった。番組表を見ると、「親子でなっとくイチからQ」という番組であった。

色々なことを、誰にでも理解できるように説明すると云うのは、以外に難しいものだ。

最近は、池上彰の番組がヒットしているようだが、もともと、彼は、子供向けのニュース解説者であったと記憶している。

原発事故の時、国民がどれだけ理解できたか、また、説明している本人もどれだけ理解しているのか疑問であった。

昭和40年代後半、工場の排気ガスや排水の公害が激しい頃、工場勤め命じられ、周辺住民に色々説明することになった。コンビナート各社の代表が出席して説明するのだが、なかなか理解してもらえない。技術屋は、自分の知っていることを色々説明しようとするので、どうしても難しくなりがちである。その中で、ある会社の工場長の説明が、判り易く評判が良かったが、後に、取締役に昇進したと聞いた。

時事解説となると、あることを思い出す。

1971年、1$=360円の固定相場制から変動相場制へ移行し、当時、私は、繊維の仕事をしていたが、日米繊維交渉で日本の繊維産業は非常に厳しい状況下にあった。

北陸の織屋さんたちは、将来を心配し、ニュースを見ても良く判らないので、どういうことなのか教えてほしいとの依頼があった。

出張の業務を終え、夜10時ごろから、一日の製織作業を終えて親機の工場に集まった機屋のおやじさん達に、「変動相場制で何が変わり、その影響は。」というテーマで話をした。

「これで、ニュースを見ても良く判る。」と、とても喜んでもらった。

講義が終わると、その中の一人が、「これからの時間は、自分が先生だ。」と云い、ブルー・フィルムの上映会が始まった。

日本の繊維産業は衰退し、北陸の産地も随分変わっただろうが、皆どうしているだろう。懐かしい思い出である。

今日のレコードは、アメリカで、「ナット・キング・コール・ヴォーカル・クラシックス」というタイトルで発売された4枚を再編したものである。

このトリオができたのは、1940年で、ピアノとギター、ベースのトリオで、やはり、コールのボーカルが中心である。


BING & SATCHMO (MGM YS-5018)

2012-01-09 14:31:47 | 日記・エッセイ・コラム

ビングとサッチモ : ビリー・メイ楽団

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のんびりと正月気分に浸っている状況ではないが、七草粥の7日までは、何となく正月らしい雰囲気が残っている。

今日は成人の日というが、あまりピンと来ない。以前は、1月15日と決まっていたが、私の場合、成人式に出た覚えはない。

年賀状の整理をし、もらった年賀状の添え書きを読み直していると、数人から、ゴルフに関するコメントが書かれている。

「ゴルフが唯一の楽しみ」「一緒にプレーした時の思い出」「ゴルフの誘い」等々。

残念ながら、私は、もう、ゴルフ・クラブから離れて、随分になる。

以前は、ゴルフ番組も良く見たが、最近は、マスターズ他、極くわずかに限られる。

ゴルフについては、いろいろと思い出があり、書き出すときりがないが、散々な目に遭ったエピソードを一つ紹介しよう。

太平洋VISAマスターズ・トーナメントの2週間後に訪れた時のことである。

プロのトーナメントの後で、ラフの芝は深く、フェアウエイは狭いままであった。

キャディさんから、「もし良ければ、バックからでもいいですよ。」と言われ、めったにないチャンスだからと皆で挑戦することにした。

550ヤード以上のロング・ホールの長いこと、打っても、打っても、グリーンに届かない。

計算上は、4打でグリーンに乗れば、ダブル・ボギーでは上がれる筈である。ところが、ラフに入れたら、完全に1打ロス。欲張ると、脱出さえできない。まだ若く、コンペでは、ドラコンを楽しみにし、ドライバーの飛距離は、女子プロに引けを取らないと、自信を持っていたのだが、プロのすごさを思い知らされたラウンドであった。

昔の仲間たちと一緒にプレーしたら楽しいだろうなと思うのだが、プレーできるレベルに戻すにはよほどの練習をしないと無理であり、腰でも痛めたらと思うとしり込みしてしまう。

初泳ぎ、初打ち(囲碁)、ニュー・イヤー・コンサートと過ごしたが、これに初ラウンドが加われば、もっと若い気分で過ごせるのだが。

今日のレコードは、正月にふさわしい、楽しいレコードである。

ビング・クロスビーとルイ・アームストロングの豪華な顔合わせである。ビリー・メイ楽団をバックに、デキシーランド・ジャズ・ナンバーを歌っている。


THE BE BOP ERA  (Victor VRA-5009)

2012-01-07 11:25:12 | 音楽

ビ・バップ・エラ  モダン・ジャズの夜明け

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オペラ・シティへ、「ウインナ・ワルツ・オーケストラ」のコンサートを聴きに出かけた。

新春には、ウイーン・フィルのニュー・イヤー・コンサートにならって、いろいろなウインナ・ワルツのコンサートが催されている。

このコンサートは、以前にも聴きに行ったことがあるが、とても楽しいコンサートであったので、このコンサートを選んだ。

ウインナ・ワルツだけでなく、バレエ、オペラのアリア、ハープとチェロの二重奏と多彩で、新春にふさわしい華やかさで、アンコールでは、「カンカン」も飛び出す大サービスで、実に楽しいコンサートであった。

ただ、「美しく青きドナウ」「雷鳴と電光」「南国のバラ」といった、ウイーン・フィルのニュー・イヤー・コンサートでおなじみの曲が演奏されたが、聴き比べると、ウイーン・フィルの伝統の音色というのは、さすがと感心させられた。

今年はドビッシーの生誕150年、画家のクリムトも生誕150年、どんな催しがあるのだろう。

いろいろなところで、今年の見通しが取り上げられている。

去年がひどかったので、期待を込めて、年後半には、光が差すとの経済見通しが多いが、客観的に見ると、甘い見通しは立てにくいのが、実体である。

ここ2,3年、おみくじを引いていないのだが、気まぐれに、引いてみると、「大吉」であった。「大吉」は、あまり引いた記憶がないが、中身をよく読んでみると、喜べるほどのことはない。当然のことだが、自分の前向きな気持ちが大事ということらしい。

昨年は、検診と歯科以外、病院へ行っていない。薬は薬局で買い求めたが、特に、常用薬はない。

これだけで、充分満足すべきなのだろう。今年も1年、病院へ行かないことを目標にしよう。

1940年代に入り、それまでのジャズとは、リズム、メロディ、ハーモニーの3要素に亘って、革新的なジャズが生まれ、ビ・バップと呼ばれた。今日のアルバムには、1946~49年におけるバップ後期の傑作が収められている。

新しい時代を期待して、このレコードを選んだ。


Voila MONTAND (Odeon OR-8034)

2012-01-05 15:01:24 | 日記・エッセイ・コラム

世界の恋人―イヴ・モンタン

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オオム真理教の平田容疑者が自首したとの報道があった。ところが、警視庁の警官は、からかわれたのではないかと受け付けなかったというから驚きだ。

自首して来るなど、「想定外」ということなのだろうか。

多くの手配書が配られながら、警察官が見抜けないのであれば、一般市民には無理だろう。

原発事故で、「想定外」のことが続き、問題になったばかりだが、今回の失態は、「想定外」というより、自分に与えられた職務以外は「無関心」ということなのだろう。

昔、英語を勉強し始めたころ、「see」と「look」は、同じ「見る」でも異なるとの説明があったのを思い出す。

私の好きな、芭蕉の句の一つに、「よくみれば なずなはなさく かきねかな」という句がある。

見る心がなければ、見過ごしてしまうであろうひっそりと咲く小さな花への思いやりが感じとれる。

日常生活の中でも、これからは自分の目でしっかりと見る習慣がますます大事になるだろう。

良く言われることだが、円錐形は、見る角度によって、丸にも三角にも見える。トンボの目は複眼というが、人間も、見習う必要がありそうだ。

新春の一枚には、私の最も好きなシャンソン歌手である、イヴ・モンタンを選んだ。

彼については、説明の必要はないだろう。

シャンソンが語られる時、イヴ・モンタン抜きで語られることはあり得ない。

このレコードには、彼の代表作が、ギッシリ詰まっている。


新年おめでとうございます。

2012-01-03 10:04:21 | 日記・エッセイ・コラム

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多くの人は、NHKの紅白歌合戦を見て、年を越すようだが、私は、もう何年も、この番組を見たことがない。TVが家に1台の時は、共通項として、見ていたようだが、知らない歌手ばかりで、あまり関心がない。

しかし、それぞれが、別の番組を見るということは、関心の対象も別々で、家族の会話もなくなり、問題かもしれない。

私は、「クラシック・ハイライト2011」、「ジルベスター・コンサート中継」を見て、年を越した。

元旦は、久し振りに、「ニュー・イヤー駅伝」を見たが、2009年は、100km走って、3チームが1秒差とは驚きだ。負けたチームは、さぞ残念だろう。

外国人選手の制限が設けられたが、今年の場合も、2区は、18位まですべて外人で、日本人のトップとは、1分以上の差があるから、実力差は歴然で、外人のいないチームのハンデは大きい。これを見ても、男子マラソンの不振が理解できる。

おせち料理は、もう十数年来、料亭のおせちを頼んでいる。妻が、1年中、バタバタして、休日もないと云うので、正月ぐらい、料理から解放されたいだろうと頼んだのが定着した。

初詣は、ここ2,3年、地元の氏神神社で済ませている。特にご利益を期待するわけではないが、習慣で、御札だけは、買って帰る。

もらった年賀状を読み、近況を確認し、出し忘れに気付くと返事を書く。

夜は、TVで恒例の「ウイーン・フィル、ニュー・イヤー・コンサート」の中継を観る。

こうして、変わり映えのしない正月が過ぎる。

今年の正月は、天気も良く、このような1年であって欲しいものだが、さて、どんな年になるのだろうか。