想い出の小箱Ⅱ : 徒然草子

日常生活の中で感じたことを、徒然なるままに記述する。
OCNブログ人「想い出の小箱:レコード・コレクションからの続き。

Johony Come Lately (VICTOR VRA―5022)

2011-10-30 10:49:02 | 映画

ジョニー・カム・レイトリー / デューク・エリントン楽団

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東京国際映画祭が開催されている。第24回というから、カンヌやベルリンにはかなわないが、大分定着してきたようだ。

上映作品を観ると、娯楽的作品もあり、昔の映画祭に比べると、ハードルは低くなっているようだ。

以前から観たいと思っていた映画「馬」を見た。昭和16年公開の映画で、東北の農村を舞台に、馬と少女の交流を描いたもので、監督は山本嘉次郎、黒澤明が助監督を務め、実質的に、彼の処女作品ともいえる作品である。

主演の高峰秀子が素晴らしい。彼女の映画と云えば、「二十四の瞳」が浮かぶが、子役として注目された彼女が女優に成長して行く将来を暗示し、好演している。

また、日本の農村の原風景や風俗も見ることができ、記録映像としても貴重である。

地平線、空、雲の映像は、ジョン・フォード監督作品を思わせるものがある。

冒頭に東條陸軍大臣の推薦文が出るなど、既に厳しい時期に入っていた中で作られたにもかかわらず秀作である。

昨年末に亡くなったことで、彼女の主演作品の特集があり、「浮雲」、「流れる」、「雁」、「妻の心」等の作品を鑑賞した。

成瀬、木下両監督の出演作品が多いが、丸顔の童顔で、あまり表情が豊かでないのが、逆に、内に秘めた感情をいろいろと想像させる。やはり、日本映画を代表する女優の一人なのだろう。

私の映画歴は長いが、黒澤作品以外は、洋画ほどには観ていない。日本映画の場合、時代背景が、自分が生きてきた時代であり、この年になって、観てみると、若い時に観たよりも味わい深い。

じっくりと、聴き直してみて、これぞジャズといえるのが、デューク・エリントンである。

今日のレコードは、彼が、多くの名演を残したビクター盤から、エリントン楽団の黄金時代ともいえる1942年~45年の演奏である。


ANITA O‘DAY SINGS THE WINNERS (Verve SMV-1025)

2011-10-28 11:47:55 | スポーツ

(歌) アニタ・オディ

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プロ野球のドラフト会議が終わった。

今年の話題は、何といっても、巨人が単独指名すると思われていた東海大の菅野投手の交渉権を日ハムが獲得したことであろう。それにしても日ハムのくじ運には驚かされる。

長野、沢村と巨人の単独指名が続いていただけに、本人もそう思っていただろうが、巨人が、先にくじを引いて、50%の確率を逃したのだから、これも運命だろう。

先日の大津波もそうだが、予想しないことが起こるのが人生であるが、巨人以外の球団が指名する可能性は、予想の範囲に入る出来事だ。

もともと、野球しか能がなく、プロ野球に就職する希望を出した時点で、十分あり得ることで、高校生ならともかく、子供じみた事を言わずに入団して、活躍すればよい。昔と違い、8年もすれば、FA権を獲得し、好きな球団へ行けるではないか。

楽天の田中は、地元の日ハムを希望していただろうが、指名された楽天に入団し、早くも、日本を代表する投手になっているではないか。

長野のように、巨人しか嫌だと社会人野球に行く手もあるが、野球人生を40歳と考えれば、もったいない気がする。

彼が、どのような選択をし、どんな活躍をするのか見守ってみよう。

ドラフト会議の入場を見ていると、各球団の監督の位置づけが窺われて面白い。

今年の阪神は、良い補強ができたようである。来シーズンを楽しみにしよう。

今日のレコードは、ジャズ・ボーカル名盤シリーズ、第3集として発売された。ジャズ人気投票のヒット曲12曲を集めたもので、さしづめ、ドラフト1位の曲を集めたともいえる。

1958年の録音であるから、40歳前の女盛りということになる。


MILES DAVIS STORY  VOL.3  (prestige MJ-7046)

2011-10-23 15:41:35 | 日記・エッセイ・コラム

マイルス・デイビス・ストーリーⅢ  (演奏)マイルス・デイビス・クインテット

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昨日は京都の時代祭。先週は、川越祭り。全国各地で、いろいろな秋祭りが催されている。

祭りには、それぞれの歴史があり、たどってみると、とても興味深い。

川越祭りは、京都祇園祭、高山祭と並び山車が見事な事で有名であるが、近くに住んでいながら、随分前に、子供を連れて行って以来、見に行っていないので、久し振りに出かけてみた。

川越の街自体は、何度か訪れているが、ブラブラ歩いていると、蔵造り以外にも、大正時代の建造物にも巡り会った。

道幅が狭いので、山車がぶつかり合うと人混みで身動きができない。しかし、目の前で、その様子を見ることができた。

また、折角、時候の良い時期なので、古河庭園に、秋バラを見に出かけた。花の場合、なかなか見ごろの時期にタイミング良く出くわすのが難しいが、インターネットで調べると、15日から月末が見頃とあり、丁度良い時期で、いろいろな種類のバラが咲き乱れていた。

奥の庭園も見事であり、東京は緑が少ないと云うものの、大名屋敷があったおかげで、六義園、小石川後楽園等、市民の憩いの場所となっているのがありがたい。

季節の移り変わりは速く、1か月もすれば、紅葉の盛りだ。私の紅葉の記憶では、11月末の京都、三千院の紅葉が一番印象に残っている。紅葉は、期間が長いので、今年も楽しませてもらえそうだ。

マイルス・デイビスの活動期間は長いが、1955年に作った新5重奏団が、最高であったように思う。

今日のレコードには、そのマイルス・デイビス・クインテットの出来の良い6曲が収められている。

メンバーは、マイルス・デイビス(tp)、ジョン・コルトレーン(ts)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)、ポール・チェンバース(bs)、レッド・ガーランド(p)である。

川越祭

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 古河庭園のバラ

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PEGGY LEE BLUES CROSS COUNTRY (Capitol CSP 1118)

2011-10-19 13:40:47 | スポーツ

ペギー・ブルースを歌う

(唄) ペギー・リー (伴奏) クイシー・ジョーンズ指揮オーケストラ

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プロ野球のペナント・レースは、パ・リーグがソフトバンク、セ・リーグは中日の優勝が決まり終った。シーズンを振り返ってみよう。

シーズン当初の私の順位予想は次のようであった。

セ・リーグ : 巨人、阪神、中日、ヤクルト、広島、横浜

パ・リーグ : ソフトバンク、西武、日ハム、楽天、オリックス、ロッテ

阪神は、ひいき球団なので、期待を込めて、中日の上にしたが、残念ながら、今年もダメだった。結果だけ見れば、混戦のシーズンだったように見えるが、あまり盛り上がらないシーズンだった。

このブログでも、野球について何度かコメントしているので、振り返ってみよう。

    こんな采配では、阪神の優勝は望めない。(4月、8月)

 見事的中し、真弓監督の解任となったが、後任は誰になるのだろう。OBでは、改革は難しいだろう。

    パ・リーグは2強の争い。セ・リーグはひと波乱ありそうだ。(8月)

 セは見事的中。独走していたヤクルトが失速し終盤、混戦に。 パは、日ハムが脱落し外れ。

    中日は落合監督を解任したが、もし、優勝したら・・・(9月)

 見事的中。大逆転の優勝。それにしても、2連覇の監督を解任するなど前代未聞。

来シーズンは、球団経営者がバカだからということになり、巨人と阪神の優勝争いを期待しよう。

    私の眼には、斎藤より沢村の方が、プロ向きに見える。(4月)

 見事的中。11勝し新人王の最有力候補。

こうして振り返ってみると、野球ばかり見ている下手な野球解説者より、よほど当たっているようだ。

これから、クライマックス・シリーズと日本シリーズが始まるが、それよりも、ドラフトの動向の方が気になる。

今日のレコードは、ブログの内容とは全く無縁である。

ペギーのレコードは、以前に、19歳の駆け出しの頃のレコードを紹介したが、このレコードでは円熟した唄を聴かせてくれる。


The Cannonball Adderley Quintet Plus

2011-10-17 14:05:38 | スポーツ

キャノンボール ミーツ ウイントン・ケリー

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体操の世界選手権で内村航平選手が、個人総合で3連覇を果たした。TVでその演技を観たが本当にすごい。

以前、シェルボという選手が、オリンピックで6個の金メダルを取ったことがあるそうだが、現在のように、分業が進むと、至難な事だろう。

後半の種目別では、それぞれの種目のスペシャリストがいて、メダルをかけて高難度の技を組み立てて挑戦していたが、6種目を安定して高得点を得る難しさを改めて感じさせてくれた。

野球でも、完投する投手が減り、中継ぎ、抑えと分業が進んでいるが、ダルビッシュや田中のような完投投手には、やはり魅力がある。

私も、大学受験の時、英数国社理の8科目を求められる国立大学と英数国の3科目で済む滑り止めの私立大学では、受験勉強の配分も大きく変わり、バランスに苦労した想い出がある。

すべての人がゼネラリストを目指す必要はないが、少なくとも、一国の指導者を目指す者には、幅広い見識を持ってほしい。

現在のような就職難の時には、何か一つで良いから、専門性を持つスペシャリストの方が、社会への納まりがよいようだ。ただし、最低限の知識、教養は忘れないように・・・

音楽の世界は、それぞれの楽器のスペシャリストの集まりである。

今日のレコードは、キャノンボール・アダレイ(as)五重奏団のセッションで、1961年、レギュラー・クインテットにピアノの名手、ウイントン・ケリーがゲスト出演したものである。