ザ・ベスト・オブ・カーメン・マックレー (唄)
5月のブログで触れたが、ドミンゴの「オテロ」の上映会が、銀座ブロッサムホールで開催されることを知って出かけた。
指揮者のリッカルド・シャイーが、「死ぬ前に、オペラを一つ観れるなら、ドミンゴのオテロを観たい。」と云っていたが、1985年のメキシコ大地震で多くの愛する人たちを失い、彼は、すべてのオペラのオファーをキャンセルした中で、災害復興基金のためのコンサートと本作、「オテロ」の映画撮影だけは続けた。
監督は、フランコ・ゼフィレッリ、ロリン・マゼール指揮、ミラノ・スカラ座管弦楽団をバックに、プラシド・ドミンゴ、全盛期の作品である。さすがに素晴らしい。
オペラ劇場で観る十分の一以下の料金で、映画でなければ表現できない効果も見られ、充分、満足できるものであった。
ただ、少し気になったのは、オテロがデスデーモナに疑念を抱く経緯は、説得力不足の感がした。
開場前に、多くのファンが並んだが、40代の女性たちが、友達の順に割り込んできたので、「皆、暑いのを我慢して並んでいるのだから、後ろへ並びなさい。」と注意したら、悪びれる様子もない。以前に、女性の活躍に触れたが、その一方で、日本女性の良さがだんだん失われて行くようだ。
オペラの場合、歌唱と演技で表現できるが、その点、バレエには制約がある。BS放送のプレミアム・シアターで、バレエ公演を放映している。
先日、パリ・オペラ座バレエ団の「椿姫」を観た。オペラでは、何度か観ているが、バレエの「椿姫」は、初めて観たのだが、良くここまで表現できるものだと驚いた。
表現と云えば、ジャズ・ボーカルの歌唱力も捨てがたい。
このレコードは、キャップから出た3枚のLPから、14曲を選んだジャズ・ボーカル・シリーズの1枚である。
彼女は、1954年、ダウンビート誌の新人第1位に選ばれ、その後10年間に、常勝エラと並んで、一度、1位に選ばれている。