想い出の小箱Ⅱ : 徒然草子

日常生活の中で感じたことを、徒然なるままに記述する。
OCNブログ人「想い出の小箱:レコード・コレクションからの続き。

CHICAGO-THE LIVING LEGENDS  EARL “FATHE” HINES and

2011-06-21 22:29:07 | 本と雑誌

シカゴ・デイト / アール・ハインズ楽団

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先日、久し振りに、大学時代の友人たちと会食をした。3月に予定していたが、それぞ/れが、程度の差こそあれ、被災し、延期になっていた。浦安のU君の家は、液状化で少し傾いてはいるが、生活はできているとのこと、N君は、家財、備品がメチャクチャになり、地震保険で一部補填されたものの、記念の物の価値が全然評価されなかったとのことだが、お互いの無事を確認した。

今日の政治状況、原発問題他、ドラッガーが話題に上った。私は、彼の信奉者ではないが、現状に対して、見事に言い当てているようだ。

企業の社会的責任について述べている部分がある。「社会や経済は、いかなる企業をも一夜にして消滅させる力を持つ。企業は、社会や経済の許しがあって存在するのであり、社会と経済がその企業が有用かつ生産的な仕事をしているとみなす限りにおいて、その継続を許されているに過ぎない。」と。

今回の東電の事故を見る限り、東電幹部は、今一度、ドラッガーを読み直してみる価値がありそうだ。

企業の存続期間に比べれば、音楽の命は長い。クラシックに限らず、民族音楽も、良いものはいつまでも引き継がれるものだ。

アール・ハインズが生まれたのは、1905年であるから、100年以上がたっている。

彼は、ジャズ・ピアノの父の称号を得ているが、シングル・トーンの独特の奏法で、後のジャズ・ピアノに多大の影響を与えた。このレコードは、1920年代にヒットした曲を1961年にシカゴで録音したものだが、とても新鮮である。


愛の賛歌 (エディット・ピアフ傑作集) (Odeon OR-7010)

2011-05-08 17:07:29 | 本と雑誌

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「浜岡原発の運転停止を要請した。」との報道があった。実は、福島原発の事故が起こった時、先ず考えたのが、「東海地震が起こったら、浜岡原発はどうなるだろう」ということであった。浜岡の場合、東京と大阪をつなぐ真ん中に位置するだけに、日本が分断され、収拾がつかなくなることは、容易に予測される。

従って、この判断は、充分に理解できるが、これだけの決断をするのであれば、東海地震に対する対応を早急にする必要がある。国民に対して、根拠となる東海地震の予測について、データとともに、開示すべきであろう。そうでなければ、また、思いつきによる施策としか受け取られない。

「天災は忘れたころにやって来る。」とは、子供の頃よく聞かされたものだが、忘れる間もなくやって来ると考えねばならないのだろう。

今日は「母の日」。妻は、息子の嫁から、プレゼントが届いたと喜んでいる。虚礼廃止とかで、日本の贈り物の習慣は変化したが、見直されても良いのかもしれない。

この原稿は、2か月前に下書きしていたが、3月11日の大震災で、公開のチャンスを逃し、下書きのまま残っていた。

昨年11月に申し込んだ本が図書館から届いた。渡辺淳一の「孤舟」である。新聞の広告によると、定年後の男性の悲哀を描いたものとのことで、一度読むべきとの推薦本である。自分で買って読むほどのことはないと思い、図書館で借りることにしたが、なんと、届くまでに4カ月もかかった。

本の内容自体は、通俗小説で、特にどうということはない。確かに思い当たることは多々あるが、渡辺淳一のように、若い女性とのランデヴーには縁がない。

ただ、男も女も、年をとっても、もっと気持ちを若く生き、恋をしなさいとの主張には賛成である。

定年後、バレンタイン・チョコを貰わないだろうと、妻が義理チョコを机に置いていたが、今年は、それもなかった。最も、私も、ホワイト・デーに贈り物をした記憶がない。

渡辺が描くような夫婦が世の中にいっぱいいるとすると、何年かすると、結婚の形態が変わっているのかもしれない。すでにその兆候は表れているようだ。

さて、「愛」となると、エディット・ピアフであろう。

恋に生き、愛に生きた彼女は、シャンソン界を代表する歌手であり、彼女の歌声は、魂の声といえる。

彼女は1963年に死亡したので、生でその歌を聴く機会はなかった。


Heifetz plays ZIGEUNERWEISEN (VICTOR SHP-2428)

2011-04-24 10:32:34 | 本と雑誌

ヴァイオリン: ヤッシャ・ハイフェッツ

ウィリアム・スタインバーグ指揮 RCAビクター交響楽団

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NHK教育TVで「100分de名著」と云う番組が放送されていた。つけてみると、ニーチェの「ツァラトゥストラ」を取り上げていた。昔の大学生は、必ず、哲学を学んだようだが、私たちの頃は、哲学は必修科目になっていなかった。教養課程で、授業には出てみたものの、あまり面白くなく、結局、単位も取得しなかった。従って、ほんの表面的なことしか学ばなかったといってよい。

哲学者の三木清が郷里の出身でもあり、夏目漱石を読み、西田哲学を論ずるのは、大学へ入れば当然と思っていたが、専門課程になると、大部分の時間を経済学に費やした。

ハーバード大のサンデル教授のような哲学の講義であれば、もっと真面目に勉強しただろう。

今回の番組は、実にうまくポイントを抑えており、ニーチェの本質を理解していなかったと、自分の勉強不足を思い知らされた。

当時、彼の思想が、ヒットラーに利用されたため、彼の評価は必ずしも高くなかったが、現在の混沌とした時代の中で、再評価され、白取氏の「超訳 ニーチェの言葉」がベスト・セラーになっているそうである。

ニーチェが生まれたのは1884年で、彼は、ワーグナーのファンであり、彼自身も20歳頃まで、歌曲やピアノ曲を作曲しており、「マンフレッド瞑想曲」が残されている。

1884年生まれの音楽家には、パブロ・サラサーテがいる。今回は、彼の代表作である「ツィゴイネルワイゼン」をヤッシャ・ハイフェッツのヴァイオリンで聴くことにしよう。

B面には、ベートーベンの「ロマンス ト長調」、「ロマンス ヘ長調」他が収められている。