想い出の小箱Ⅱ : 徒然草子

日常生活の中で感じたことを、徒然なるままに記述する。
OCNブログ人「想い出の小箱:レコード・コレクションからの続き。

GOLDEN SONNY ROLLINS (PRESTIGE SMJX-10025)

2011-07-17 10:39:24 | 日記・エッセイ・コラム

テナー・サックス : ソニー・ロリンズ

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今年は、法然上人の800回忌、親鸞聖人の750回忌だそうだ。大学時代、銀閣寺のそばに下宿していたので、夕刻に、ぶらぶらと哲学の道を散歩し、良く法然院に立ち寄った。今は、観光客で溢れているようであるが、当時は、静かなものであった。

大学時代、4年間も京都で過ごしながら、夏休みになると、早々に、暑い下宿(今のように冷房などない)から逃げ出していたので、祇園祭を観たことがなく、4回生の最後の夏に帰省を延期して出かけたが、後で、本当は、山鉾の巡業だけでなく、宵山に町屋の屏風等を見て歩くのが良いのだと聞かされた。大文字焼きも、下宿の裏山が、左大文字なのだが、さすがに、8月のお盆にわざわざ上京する気にもならず、いまだに観たことがない。

昨夜、NHKの宵山の中継を見て、折角、京都で生活しながら、お寺巡りはしたものの、歴史を創ってきた庶民の生活の伝統に触れる機会が少なかったなと後悔している。

卒業に際して、京都で生活しながら、京懐石なるものを食べたことがなく、あまりお金はないがと、京料理の料亭へ交渉に云ったところ、快く引き受けてくれ、ゼミの仲間で食べに行った。名前を思い出せないが、今も残っているのだろうか。

観光客が多く、ついつい、足が遠のいてしまうのだが、今年の夏は、祇園祭にふさわしい暑さだ。今、丁度、山鉾の巡行が行われている時間だが、あのコンチキチンと云う音色が聞こえてくるようだ。

「真夏の夜のジャズ」と云う記録映画があったが、ジャズ・フェスティバルは、暑い夏にふさわしい。

このレコードは、1950年代、ソニー・ロリンズが、マイルス・デイビス、マックス・ローチ、ケニー・クラーク等のメンバーと、四重奏、五重奏で演奏した名演を集めたものである。

彼は、いろいろな実験的な事を行なっているが、この頃の演奏が一番良いと思う。


Ca C‘est La Chanson (Odeon OR 9004、5、6)

2011-07-14 11:28:17 | 映画

サ・セ・ラ・シャンソン -シャンソン大全集―

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熱中症にやられたのか、夏風邪か、久しぶりに、38度を超す熱を出した。喉も痛い。やはり年を取ると、だんだん適応力が落ちてくるのだろう。病院へ行くほどでもないので、家で、のんびりしておこう。

今日は、7月14日。フランスの建国記念日、すなわち、巴里祭だ。

1933年のフランス映画、「巴里祭」は、「パリの屋根の下」のルネ・クレール監督の作品で、バックのメロディーは、「舞踏会の手帳」の主題歌「灰色のワルツ」を作曲したモーリス・ジュベールの作品。歌詞は、ルネ・クレールが書き、リス・ゴーティの歌唱が素晴らしい。

映画のストーリー自体は、月並みなものだが、パリの下町の雰囲気がよくあらわされ、「巴里の屋根の下」と並んで、パリのイメージ映画になった。

この映画を記憶に残る映画にしたのは、原題の「7月14日」に「巴里祭」という邦題をつけた川喜多長政氏の貢献度は大きい。日本では、「巴里祭」という言葉が、すっかり社会に定着した。

私たち年代の者にとって、パリは、文化の憧れの街であり、絵画(特に印象派)、仏文学、映画、シャンソン、フランス料理と、その対象は多岐にわたり、一度は、訪れたいところであった。

 このレコードは、まさに、シャンソン大全集といえるもので、3枚組の箱入りで、代表的なシャンソン48曲が収められている。

シャンソンは、歌詞が理解できないと、その良さも判らないが、芦原英了氏監修の豪華な解説書が付いており、すべての歌詞と橋本千恵子氏による訳詞がついている。

シャンソン・ファンには、是非持っていたいセットである。

今も、あの「巴里祭」のメロディーが浮かんでくる。


THE BEST OF DAVE BRUBECK  (CBS YS-445-C)

2011-07-10 18:30:27 | 社会・経済

デイブ・ブルーベック・クヮルテット

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菅総理がなかなか退陣せず、予野党の議員、マスコミ他から、総攻撃に遭っている。

一度辞めると云ったら、レイム・ダックになるのは、火を見るより明らかである。

以前のブログでもふれたが、原発問題の対応一つとっても、その場しのぎの思いつきで、芯が通っていない。

国境なき医師団のリーダーが、TVで、爆笑問題と対談していた。私も、わずかながら、ユニセフと国境なき医師団を支援しているが、彼らの活動には、本当に、頭が下がる思いである。

菅総理は、お遍路でなく、一週間で良いから、彼らに同行して、ギリギリの決断に迫られる毎日の活動を目にしたら、多くを学ぶことができるであろう。

当然のことながら、後継者選びが云々されているが、任期途中の退任なので、後継を議員総会で選出するのが当然との動きである。民主党と云うのは、なんと馬鹿ばかり揃っているのだろう。党員(国民)の意見も聞かずに、役立たずの議員が選んだ人間が国民に支持されるとでも思っているのだろうか。誰が成ろうと、短期間のつなぎであるからとでも考えているのだろうか。今回の事故対応を、自公政権なら、うまくできたと思っている者は少ないし、支持政党なしが半数を占めていることはその表れであろう。

来年には、すべての原発が停止することが現実味をおびた今、恒常的な電力不足が、社会及び経済活動にもたらす影響について、もっと幅広い議論が必要だ。リスクのないエネルギーはないが、使用済み核燃料の処理費や事故時のリスクを考慮すると、もはや原発はコストが安いという大前提は崩れた。有識者の議論でも、時間軸と前提条件が不明確なままの議論が行われており、日本人特有の振り子の振れ過ぎに注意しながら、将来に、禍根を残さない決断が必要だ。

現在、問題になっている福島原発の計画は、1960年、福島県が原子力発電事業の可能性について調査を実施、3地区の適地を選定したことに始まる。

デイブ・ブルーベックが、1951年に4重奏団を結成し、1961年、MJQを破って、ジャズ雑誌の人気投票のコンボ部で第1位を獲得した頃の話である。

このレコードは、1963年、カーネギー・ホールで行われたコンサートの録音で、メンバーは、デイブ・ブルーベック(p)、ポール・デズモンド(as)、ジョー・モレロ(ds)、ジーン・ライト(bs)である。


BENNY GOODMAN  The Golden Age of Swing (VICTOR RA-

2011-07-07 11:50:18 | 映画

ベニー・グッドマン スイング黄金時代

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今日は、7月7日、七夕だ。私たちの子供時代と異なり、宇宙時代の子供には、こんな話は、通じないであろう。しかし、これは、大人の童話かもしれない。

1年に1度だけ、初恋の人に逢うという物語にすれば、映画のシナリオになるかな?

映画の記憶は、想い出と交錯する。

最近、絵画だけでなく、古い映画のデジタル化による修復が行われている。

カンヌ映画祭でグランプリをとった「地獄門」は、紫色など、実にきれいに修復され、サン・ピエトロ寺院の壁画の修復のように、新たな発見がある。また、モノクロ映画が、カラー化されたのもあるようだが、こちらは、どうだろうか。「第三の男」等、カラー化したら、あの雰囲気は変わってしまうであろう。また、映画では、劇場公開版に、カットされた部分が加えられ、完全版として、復活している。こちらは、公開時の別の事情で、カットされており、多分、監督の意図は、より明確に表現されているのであろう。

テレビで「ニュー・シネマ・パラダイス」の完全版を観た。映画館(銀座のシネ・スイッチだったと思う)で観た時は、123分であったが、完全版は173分で、エレナとの後日談等が、加わったのであろうか。この部分が加わることにより、映画全体の印象が変わったような気がする。大分前のことなので、もう一度見直して比較してみないと判らないが・・・

ラスト・シーンで主人公が、カットされたキス・シーンを集めたフィルムを観る場面があるが、懐かしいと同時に、私にも、同じような思い出がある。映倫の審査で、カットされていたが、洋画の活劇映画では、時々キス・シーンが出てきた。しかし、当時、6年生の子供であったが、嫌らしいと思ったことはなかった。

レコードでも、古い録音を、擬似ステレオ化したものがある。また、古い名演が、デジタル化され、CDとなって、発売されている。レコード・ファンにとっては、あの独特の雑音も音楽のうちなのだが。

RCAビクターが驚異的技術で、ジャズの歴史的名盤を再生した、ジャズ・コレクターズ・アイテムの中の1枚である。

A面は、ベニー・グッドマン楽団。B面は、ベニー・グッドマン(cl)、テディ・ウイルソン(p)、ジーン・クルーパ(ds)のベニー・グッドマン三重奏団とライオネル・ハンプトン(v)を加えたベニー・グッドマン四重奏団の名演である。


THE LOUIS ARMSTRONG STORY  (CBS PMS-118~21-C)

2011-07-04 11:26:29 | 音楽

ルイ・アームストロング物語 第1集~第4集 (箱入り)

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今日は、7月4日、アメリカの独立記念日だ。サッチモこと、ルイ・アームストロングは、長い間、1900年7月4日が誕生日と信じられてきた。人々が、そう思いたい気持ちが、そうさせたのであろう。最近の研究で、1901年8月4日が正しい誕生日であることが判明したとのことである。

クラシックでは、「ベートーベンに始まり、ベートーベンに終わる」といわれるが、ジャズでは、「ルイ・アームストロングに始まり、ルイ・アームストロングに終わる」と云うことになる。

私もその一人で、この暑い日々でも、彼の演奏を聴いていると、暑さを忘れてしまう。

幸い、レコードや映像が、たくさん残っているので、その全貌に触れることができる。

年代を追って、彼の演奏を聴くだけで、アメリカのジャズ音楽史を紐解くことができる。

第1集は、ルイ・アームストロングとホット・ファイヴ(1926年~27年)

第2集は、ルイ・アームストロングとホット・セヴン(1927年)

第3集は、ルイ・アームストロングとサヴォイ・ボールルーム・ファイヴ(1928年)

   ピアノに、アール・ハインズを迎え、「ウエスト・エンド・ブルース」他の絶頂期の名演が収められている。

第4集は、ルイ・アームストロングと彼のオーケストラ(1929年~31年)

ビッグ・バンドをバックにしたもの。

なお、このシリーズには、油井正一氏の20ページ亘る丁寧な解説書がついている。

これ以後の、彼の活躍については、別の機会に紹介することにする。