「自分自身のための覚書」④

2011-10-13 13:10:33 | 従って、本来の「ブログ」

                   ④


 民主党政権には失望した。何もかもが自民党政権の継承ではない

か。いったいあの政権交代は何だったのか。これに似た失望は以前

にも経験したことがあった。それは確か、IT革命がもたらした起

業家ブームの時だった。イノベーションだとかベンチャーキャピタ

ルだとかやたら横文字を口にする若い起業家が持て囃されて、しか

し一方で、彼らの起業家精神とは実は苔が生えたようなアンシャン・

レジュームを踏襲することしかできなかったのだ。僅かばかりの成

功を手にするとその手の平を返すように保守化してしまった。若い

社員が全員で神棚に向かって柏手を打ってる映像を見せられた時に

は笑ってしまった。敢て言えば、孫正義は「Yahoo!」を創ったのか?

かつて、竹村健一はテレビで、孫正義はアメリカへ行って「Yahoo!」

創業者の前で「是非とも私に日本でやらせてくれ!」と言って土下

座までしたと暴露したが、尊敬するマクドナルドの藤田田に肖った

までで、さらに言えば、彼は「iPhone」を創ったのか?たかだか人

の褌で相撲を取る代理店のオーナーに過ぎないではないか!つまり、

一時盛んに持て囃された日本の起業家とは所詮アメリカの創業者の

請負業者に過ぎないではないか。この国で声高に叫ばれる変革は

何時もただ人が入れ替わるだけのことなんだ。

 新しい価値観を展開するということは古い価値観の上で胡坐を掻

いている者から既得権益を奪い取ることである。日本の規制はそう

いった古い既得権者を守る為の様々な仕掛けがあって新規参入者を

締め出している。それら既得者の権益を認めておいて改革も新しい

時代も生まれてこない。それなのに政治家は反対する者のいないと

ころでは改革を叫び、いざ対面すると怯んでしまって上げた拳は萎

えさせてしまう。つまり、ダブルスタンダードなのだ。ただ、この

民主党の裏切りは決してよくないと思う。と言うのは、裏切られた

期待は不満を生み、やがて国民はそれを晴らそうとして言動が過激

になる。況してや震災がもたらした絶望や原発事故による不安に怯

える国民にその場凌ぎの期待を与えて安易に裏切るのは恨みさえ生

む。軟弱な政治が国民の不信を生み、取って代わった強権政治が暴

走した過去の歴史を学ぶべきだ。今や世界では連鎖的とも言える政

治に対する抗議行動が拡がりを見せ、対する当局の取締りが過激化

している。国民の人権が軽く扱われて何か不穏な空気さえ漂い始めて

いるではないか。公務員と経済界の傀儡政権である民主党の「名ばか

り総理」による「名ばかり改革」は妥協ばかり重ねて問題の先送りばか

りを繰り返すばかりで、一層事態を深刻化させ国民は失望ばかりして

いる。一言で言えばアンシャン・レジュームと闘う覚悟がないのだ。まっ

たく、民主党には期待をしていただけに失望するばかりだ。


 

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「自分自身のための覚書」

2011-10-13 06:57:12 | 従って、本来の「ブログ」

        

        「自分自身のための覚書」
        (つまり、本来の「ブログ」)

             ①


 我々はついに近代文明という山の頂に立ったのだ。つまり、これ

まではより高い所を目指して上ることもできたが、しかし、頂には

「さらなる上」は存在しない。だからと言って何時までもそこに留

まって居るわけにはいかない。それは我々の後を追って次々に人が

上って来るからだ。しかし、頂を後にして進む道はすべて下り坂で

ある。さらに、上って来た道を引き返そうとすれば今まさに上って

くる者たちと衝突する。覚えのない危険な道を選ぶしか仕方ない。

こうして我々は近代文明という山の頂に立った後、思いも寄らぬ谷

底を目指して下りなければならない。それは、上って来た道よりも

はるかに険しい道である。しかし、そうしなければ新しい山を目指

すことができないのだ。

 

               ②


 近代文明という山に留まる限り、我々は嘗てのような経済成長を

果たすことはないだろう。何故なら、頂上から始る道は全て下降す

る道であるからだ。我々が出来ることは山の頂上から三歩下っては

三歩分だけの成長を得るといった「マッチポンプ」の経済成長しか

果たせないだろう。そして、頂上を極めた我々の欲望は如何なるイ

ノベーションにも満足できなくなり、遂には没落こそが成長を生むと

いう本末転倒が起こる。だが、果たしてそれを成長と呼べるのだろうか?


                ③


 グローバル経済は世界の国々に経済格差をもたらした。つまり、  

経済のグローバル化が国内問題を生んだのだ。やがて経済格差はそ

れぞれの国の経済を国内中心主義へと向かわせるだろう。自国の産

業を守る為に保護主義が台頭し始め、グローバル経済は一転してブ

ロック経済へと方向転換する。その先陣を切るのは何を隠そう経済

のグローバル化を強力に推し進めてきたアメリカに他ならない。実

際、その兆候は現れ始めている。市民による大規模なデモは為政者

に国内経済の安定に目を向けさせるだろう。そして、何よりもアメ

リカは伝統的に孤立主義の国であるということである。彼らは保護

政策に傾斜しても十分自国で賄えるのだ。ただ、アメリカの撤退は

世界経済だけでなく世界の安定に大きな変化をもたらすに違いない。

こうして世界の一国支配の形を留めたまま大国が入れ替わるごとに

不安定になる。中でも日本は経済の殆どを交易に頼っているので、

その被害は計り知れないだろう。我々は果たして保護主義が台頭す

る世界経済の中で一億二千万の人口を養うことができるだろうか?

我々は再び過去の忌まわしい記憶と向き合わなければならいのだ。

我々の存亡を揺るがす相手はまたしても中国なのだ。但し、経済発

展を成し遂げた人口十三億人を擁する覇権国家の中国なのだ。

 

               
 
  

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