「七日間」と「健康な日を三日ください」
朝日新聞の「声」欄へ投稿された「七日間」という詩が多くの
読者に感動を与えて、メディアにも取り上げられて本にもなった
『妻が願った最後の「七日間」』(宮本英司著サンマーク出版)で
すが、別にイチャモンをつけるつもりは全くありませんが、かつ
て、顔面の軟骨肉腫に冒され左半分を切除した若い女性とその恋
人の文通が書籍化されて読者の感動を呼び、また吉永小百合が主
人公になって映画化もされ、そして歌も大ヒットした「愛と死を
みつめて」の大島みち子さんが残した「若きいのちの日記」(大島
みち子著だいわ文庫)に、まさに似たような詩が残されています。
以下は大島みち子さんが日記に残した「健康な日を三日ください」
です。彼女はこの詩を記した四カ月後の1963年8月7日永眠し
ました、21歳でした。
* * *
病院の外に健康な日を三日ください
一日目、
私は故郷に飛んで帰りましょう。
そしておじいちゃんの肩をたたいて、
それから母と台所に立ちましょう。
おいしいサラダを作って、
父に熱燗を一本つけて、
妹たちと楽しい食卓を囲みましょう。
二日目、
私は あなたの所へ飛んで行きたい。
あなたと遊びたいなんて言いません。
お部屋をお掃除してあげて、
ワイシャツにアイロンを かけてあげて、
おいしいお料理を作ってあげたいの。
そのかわり、お別れの時、やさしくキスしてね。
三日目、
私は一人ぽっちで 思い出と遊びます。
そして静かに一日が過ぎたら、
三日間の健康をありがとうと
笑って永遠の眠りにつきます。
「若きいのちの日記」(大島みち子著だいわ文庫)
* * *
いかがです?パクッたとまでは言いませんが、彼女の詩にまったく
触れずに発表するのは何か修まりが悪い気がしてならないのですが。
1番初めに、羽鳥さんのモーニングショーで紹介された時、これ、愛と死を見つめてやーん、と思ってました。
映画の方を私は思い出したのですが、吉永小百合が3日間か5日間かを自由に過ごすそれぞれ短いシーンがあったはず。
放送する人たち若いから知らないんだろうな〜、でもなんだかモヤモヤするな〜と。
気がついてる人もっといるといいですね。
私は、今日のTVでクミコ?とかいうおばさん歌手がとうとうと
その詩を歌いその歌を聞いた何人もの人たちが感動の涙を流していました。さらに驚いたのはあの俵万智俵万智さんまで絶賛しています。
私は、聞いた瞬間に吉永小百合さんと浜田光夫さんのあの白黒の画像の中でマコが禁じられた遊びをギターで弾いてミコに聞かせるシーンを思い出してしましました。
それって7日じゃなくて3日じゃなかった???
朝日新聞の投稿の方の奥様は今際の際に本当に健康な日を7日欲しいと思ったのは事実だと思います。だからなんの罪も無いし素敵な方だとも思います。しかしただただ情けないのは、過去の芸術作品を知ってかしらずかその存在を無視して祭り上げるマスコミと愚かに感動する聴衆。
悲しい現実です、、、。
「全然違いました」か?私は全く似ていると思いましたが。このご夫婦の世代は間違いなく大ヒットした「愛と死を見つめて」を知らないはずがありません。 もちろんご夫婦に悪意はないと思いますが、ブームに群がる出版社やレコード会社は何らかの弁明をするべきだと思いましたが。特に歌謡曲「愛と死をみつめて」をプロデュースしてヒットさせ、二匹目のドジョウを狙って「七日間」を歌にした酒井利政氏は。
亡くなった奥様はこの本を読んでいたのではないでしょうか?私も読んだとき将来結婚して病気になったりしたらこういう日記書きたいと思った事を思い出させてもらいました
でもモヤモヤしますよね テレビ関係者は一言ほしいですよね