「あほリズム」 (286)

2012-12-31 05:57:14 | アフォリズム(箴言)ではありません



           「あほリズム」



             (286)


 かつて、民主党は「マニフェスト」に一言も消費増税を訴え

ずに、政権に就いてから消費税の増税を決めて国民の信任を

失い野に下った。いまや、政権は自民党に移り、その自民党は

選挙公約に一言も原発推進を訴えずに、政権に就いて一番最

初に表明した政策が脱原発政策の見直しとは。それは多分、

同じ誤りを何度も繰り返す我が国民の他民族に比して、現実

から目を逸らそうとする事なかれ主義によるからではないだろ

うか?いくら何でも、もう騙されたとは言えないだろう。



                (287)



 「もう、あきらめて眠ってください、どうせまた、過ちは繰り返されますから」







「あほリズム」 (285)

2012-12-26 07:13:08 | アフォリズム(箴言)ではありません



          「あほリズム」




            (285)


 思い通りに行かなくて、どうすればいいのか分らなくなる時って

あるよね。でも、自分の間違いだけを責めたりしちゃだめだよ。た

とえば、原発の是非を巡る問題にしたって、国民の生存権が脅かさ

れているにも拘らずこの社会だって意見がまったく分かれていて、

本当はどうすればいいのかさえ分っていないんだから。だから、君

は、君自身の不安から逃げずに真摯に向き合い、決して自分を自分自

身が信じること以外に従わせないことだ。だって、実際、社会にしたっ

どうすればいいのかなんて分っていないんだから。

「価値とは何だ」 ③

2012-12-25 05:26:25 | 「存在とは何だ?」



               「価値とは何だ」 ③



 価値の幻想が生み出され幻想への投機をバブル景気と呼ぶのだと

すれば、金融政策によって経済成長を生むとするのはバブル経済そ

のものである。それは、あたかもマルチ商法まがいの手口で、まず、

お金の遣り取りを先行させるためなら売買する商品は何だってかま

わないとばかりに、支出に見合った公共事業が安易な思い付きだけ

で考案されている。百年に一度起こるか起こらないか分らない自然

災害から暮らしを守るために、海岸線に巨大な防波堤を築くことが、

確かに災害への備えは安心をもたらすかもしれないが、果たして、

もしもの時以外の残りの99年間を自然の恵みから隔離されて暮ら

すことが豊かさをもたらせてくれるだろうか?日常の暮らしと非常時

への備えのバランスを考慮せずに、闇雲に強靭化すればいいと言

うのは地震列島の上で生きる前提を忘れた経済優先の結論では

ないか。「国土強靭化計画」などと呼ばれる公共投資がワイズ・スペ

ンディング であると信じ込んでいる専門家は「価値は転換する」こと

に思い及ばない。そもそも経済とは、人々が求めるからそこに価値

が発生するのだが、それでは、価値さえあれば誰もが求めるという

のは高度成長期の消費動向であって、価値の多様化した社会では

価値の相対化が始まっている。すでに、科学技術は万能ではないの

だ。近代化は誰もが認める社会的価値であるというのは、ものごと

の一面の利点だけを捕えた狭い論理から導き出された結論である。

我々の祖先が、地震列島の上で何度も大地震や巨大津波に苦しめ

られ、その結果、紙と藁だけで何度でも再生できる本家屋こそが相

応しいと思い至った柔軟な生活感、それを「国土柔軟化計画」と呼ぶ

なら、それこそは、自然に従いながら災害にもしなやかに対応できる

われれ近代人が忘れてしまった質素で気高い「価値る」日本文化

だったはずではなかったか


                                   (つづく)



「あほリズム」 (280)

2012-12-18 17:27:04 | アフォリズム(箴言)ではありません



            「あほリズム」


             

              (280)


 マクロ経済を説く者たちが、昨日今日の経済指数の動向に

一喜一憂するのはおかしくはないか?



              (281)


 例えば、地球温暖化を巨視的視点から説く気象学の専門

家たちは、昨日今日どころか今年の気温変化にも決して一

喜一憂しない。わが国のマクロ経済学者たちの如何わしさは、

マクロを説きながらミクロの成果を追い求めるところにある。





              (282)


 手段 (お金) を増やしたからといって、目的 (景気)が叶うと

は限らない。




              (283)



 今や人々が欲するもの(目的 )は、お金(手段)そのものだから。



              

               (284)



 つまり、大方の消費者はお金を失ってまで欲しいモノを買いたい

とは思っていない。




「あほリズム」 (275)

2012-12-17 04:44:03 | アフォリズム(箴言)ではありません
         


            「あほリズム」


              (275)



 共産党による一党独裁体制の中国にとって、戦後一貫して自民党

が一党支配してきた日本が、民主的な国民投票によって政権交代を

果たしたことがどれほど彼らに恐怖を与えていたかを未だ我々は気

付いていない。いま彼らは、選挙によって選ばれた民主党政権が崩

壊して政権が守旧派の手に戻ったことに胸を撫で下ろしているに違

いない。そして、

「ほら見たことか、民主主義は国家を誤らせるではないか」

と、民主化を求める国民の排撃に利用する。


              

                 (276)




 つまり、中国共産党幹部たちにとって、自民党とは国は違えども

同じ国家利権に群がる謂わば同じ穴の何とかなのだ。その利権政治

は日本の自民党政権に、敢て言えば恩師と仰ぐ田中角栄に倣ってい

る。彼らは、国家が経済成長する限りに於いては、国民は権力者の

不正にも目をつぶるものだと信じている。つまり、いま中国共産党

指導者たちが真似ているのは高度成長期に利権を食いものにした自

民党政治なのだ。彼らは少なからず自民党にはシンパシーを感じて

いるに違いない。




                 (277)



 だから、一党独裁の中国共産党指導者たちが、その師たる日本の

自民党が政権を奪われたことを忌々しき事態だと思った違いない。

民主化は独裁体制を危うくすると。しかし、独裁国家が繁栄を存え

た例がないことを洋の東西を問わず歴史が証明している、と言いた

いところだが、自己を虚しう処するを美徳とする東洋では権力者の

不正は見逃されて長らえる。



                 (278)



 もしかしたら、中国が尖閣諸島に領海侵犯して民主党政権を揺さ

ぶった背景には、民主主義によって政権交代を成し遂げた日本の政

治が、自国内の民主化運動を勢いづかせることを最も怖れたからで

はなかっただろうか。



                 (279)



 更に付け加えるなら、わが国が成長戦略に失敗して財政緩和によ

る債務の積み増しによって国家破産にでもなれば、何もせずに、尖

閣諸島どころか沖縄さえも、それどころか日本本土ですら中国共産

党が買い叩いて支配するようになるかもしれない。そして、彼らは

残された古文書を見せてこう言うのだ、

「そもそも、古より邪馬台国は中国の従属国だった」

と。