「欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝戦を観て」

2014-05-25 11:00:57 | 「閑話放題」




        「欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝戦を観て」


 朝の5時すぎに目が覚めてテレビを点けるとCL決勝戦の模様が

中継されていた。レアル・マドリード対アトレチコ・マドリードの

CL史上初のダービーマッチらしい。初優勝を狙うアトレチコが1

―0で勝っていて残り時間は5分ほどしかなく、初優勝を確信した

アトレチコ・サポーターの熱狂的な声援が寝ぼけ頭まで覚めさせた

。ロスタイムに入って、誰もがそのまま試合終了のホイッスルが吹

かれるだろうと思っていたら、残り時間1分余りでレアルがコーナ

ーキックをものにして同点に追い着いた。試合はそのまま延長戦も

後半になって、レアル・マドリードが相手ディフェンスの、疲れに

よるものなのか、わずかなコントロールミスからボールを奪って駆

け上がり決勝点を決めて、4-1で10度目の栄冠に輝いた。

 さて、まもなく開催されるW杯ブラジル大会に出場するザック・

ジャパンのニュースが連日報道されているが、世界最強のCL決勝

戦を観ていてとても優勝など出来るわけがないと思った。パスの正

確さや速さ、ボールコントロールの巧みさ、ボールを持った者に対

するマークの的確さ、どれを取っても無駄がなかった。翻って、先

日まで行なわれていたJリーグの無駄の多い試合を思い浮かべると

とても敵わないと思った。もちろん、いまや海外で活躍する日本選

手も多くなったが、いまだ「個の力を高める」云々を言っているレ

ベルでしかない。しかし、日本代表に選ばれ能力の限界に達した選

手たちにいまさら個の力を伸ばせる余白など残っていないはずだ。

何が違うかと言うと何よりスピードだ。日本の選手はプレーするた

めにボールを止めるが、彼らはボールを止めないためにプレーして

いる。日本選手は重力の下でプレーしているが、彼らは、もちろん重

力の影響を受けているが、主に慣性の法則に従ってプレーしている。

パスをするにしろシュートを打つにしろ、いちいちボールを止めてから

でないとプレーできないJリーガーたちが優勝できるとは到底思えな

い。精々決勝トーナメントまで勝ち進めることができれば上出来だと

思う。

 そして今夜はナデシコがアジア杯をかけたオーストラリア決勝戦

があります。これまでの試合を観ていると、かつてW杯で優勝した

当時のナデシコらしいパスワークが姿を消して、中国戦を観て、ず

いぶん雑なサッカーをしているなと思いました。しかし、力対力の

戦いを挑めばナデシコはオーストラリアに敵わないでしょう。

                                  (おわり)