NHK 朝の連ドラ「まんぷく」を見ているが、先日の回で主人公の立花萬平は、苦労の末、インスタントラーメンの開発に成功した。これは現実の世界で言うところのチキンラーメンだと思われるが、立花萬平のモデルとなった安藤百福は1958年にチキンラーメンを発明して以来、日本及び世界の食を変えた。
今やインスタントラーメンは日本だけでなく、世界中で食されており、韓国やインドネシアなどは一人当たりの消費量は日本よりもはるかに多いほどである。アメリカなどでも普通に売られている。これはものすごい影響力だ。
中でも最もすごいのが1960年代に韓国の飢餓状態を救ったことではないだろうか。韓国初のインスタントラーメンは、1963年発売の三養ラーメンである。これは日本の明星食品から無償で技術提供がされ、製造されたものだ。それだけでなく、企業秘密ともいえる原料の配合表(レシピ)まで明星から三養に伝えられた、とのことだ。これによって作られた三養ラーメンは非常に安く売られ、韓国の食料事情を改善することに大いに役立った。当時は世界最貧国であった韓国の飢えを救ったということは、日本からの協力として最も貢献度の大きいものの一つだったのでは、と思う。
ところが現在の韓国人は、そんなことを全く知らないようだ。豊かになった今の韓国人にとっては、インスタントラーメンがどう伝わったのかなどは、どうでもいいことなのかもしれない。しかし、日韓関係が戦後最悪と言われている今だからこそ、韓国で日常食となっているインスタントラーメンが、日本で苦労の末に開発され、そのレシピを韓国の企業に伝えたのが日本人であった、という歴史を韓国人にはもっと知ってもらいたい。
この件について詳しくは、以下の記事を参照。
https://www.sankeibiz.jp/business/news/161224/bsc1612241611001-n1.htm