Willow's Island

since 2005

アメリカン・ヒストリーX

2008年04月19日 23時59分17秒 | 映画

 この作品はかつて何度も見たが、今日久しぶりに見てみた。やはり何度見ても凄い映画だ。アメリカという国の闇をもろに見せつけられる。「人種のサラダボウル」とか「多民族国家」と言われるアメリカの人種問題は、根本的なところは何も解決していないのだ。実際、あれだけ様々な人種がいながら、同じような多民族社会のブラジルやメキシコのように、混血が進んでいない。白人は真っ白なまんまだし、黒人は真っ黒なままだ。イタリアなどではアメリカ人のツアーグループをよく見かけるが、彼らは純粋混じりっ気なしのアングロ・サクソンばかりだったりする。白人は白人とばかり付き合うし、黒人は黒人ばかりで固まっているからだ。昔のように目立った抗争はないが、人種間の隔離状態はまるで変わっていない。人種間の憎悪、差別は今でも静かに生き続けているのではないだろうか。人口の98%が同じ民族で占められる日本は、実は幸せな国なのかもしれない。
 この映画はかなり重いが、アメリカという国を知る上でもぜひ見てもらいたいと思う。この作品については、すでに多くの人が私よりも良いレビューを書いているので、こちらも読んでほしい。