過日NHKBSで”ノーベル賞”を挟んで三島由紀夫と川端康成の彼らの運命が急降下してしまった実情をみた。三島由紀夫一家と交流のあった女優の村松英子の弟が川端康成が”君はまだ若いからチャンスがあるだろう、私に譲って欲しい”と三島へ言ったと聞いていた。スウエーデンのアカデミーでも三島にはもう少し書いて貰いその後を見たいと考えていたと言う。いつももし三島がノーベル賞を貰っていたら…と考える。歳を重ねた彼の本も読んでみたかった。多くの語彙を用い深く繊細に表現する彼の作品には引き込まれた。文学一筋で行って欲しかった。強い師弟関係にあった二人、三島の二年後に自死した川端の胸の内が解ったような気がした。しかし瀬戸内寂聴は”作家は文学が書けなくなったら終りなの”と言う、悲しく胸が痛くなる。
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