映画「The Iron Lady」を観た。1979年5月首相になり11年もの長い間、リーダーとして英国の再建に尽くしたサッチャー元首相の半生。現在は認知症にかかり正常と幻想の間をたゆたい、回想風に話は進む。あの偉大な女性の今を、あらわにしてしまい何ら異論がない…当にイギリスと言う国の心髄を見たように思う。高い知能と強い信念を持ち一国の頂点に立っていた彼女、寂しかったのですね。自分の今が理解出来なくても”愛”を確かめようとする姿は本当に悲しくて切ない。人間どんな人にも老いと死は訪れる。メリル・ストリープのサッチャーは美し過ぎるが、眼を閉じて聞いているとサッチャー元首相が話しているように錯覚するほどの、Queen's Englishで素晴らしかった。(メリル・ストリープは歯に工夫を凝らし発音を相当勉強したと聞いた)蛇足ですが1979年5月、私たち一家はイギリスの片田舎で数ヶ月後に迫った日本への帰国準備に奮闘していました。光陰矢の如し…感無量です。