”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

野菜ソムリエクラブ(中晩柑)

2016-03-24 13:49:38 | 食育

磐田市の向笠公民館で、

第28回目の野菜ソムリエクラブが開催されました。

   

今回のテーマは、「今が旬の中晩柑を比べてみよう」。

中晩柑(ちゅうばんかん)とは、1月~5月に収穫される

温州みかん以外の柑橘の総称です。

  

今回は、その中でも、雑柑類とブンタン類を中心に集めてみました。

ご覧ください。

   

●甘夏、スルガエレガント

 

甘夏は、夏ミカンの枝変わり。

甘夏と文旦を交配したものがスルガエレガントです。

  

 

●はっさく

  

1860年頃、広島県因島の寺の境内で発見された品種。

  

 

●日向夏、はるか

 

日向夏は、1820年に宮崎市で発見されたゆずの突然変異種です。

写真手前の小さなものは袋井産。

奥の大きなものは、宮崎県産。

 

はるかは、日向夏の自然交雑実生を選抜育成したものです。

  

 

●黄金柑

 

来歴は不明ですが、明治時代には鹿児島県日置郡で食べられていました。

今回、ご近所の方が大量にご提供くださいました。

  

 

●オロブロンコ、土佐文旦

 

オロブロンコは、カリフォルニア大学リバーサイド校柑橘研究所にて、

グレープフルーツとポメロ(文旦の一種)を交配して生まれた品種。

アメリカ産のものがオロブロンコ、

イスラエル産のものがスウィーティ―で流通しています。

 

文旦の中では、土佐文旦が有名ですが、

実は、原産地はインド東部から中国南部にかかる地域。

  

 

●パール柑

 

品種名は「大橘(おおたちばな)」と言い、文旦の系統です。

「パール柑」と名乗れるのは、熊本産だけ。

  

 

●晩白柚、安政柑(ばんぺいゆ、あんせいかん)

 

晩白柚の原産地はマレー半島。

重さが2㎏にもなる大きな文旦です。

 

安政柑は、江戸安政年間に広島県因島で、偶発的に生まれた品種。

これは浜松産ですが、今年はよく見かけます。

  

 

食べ比べも行いました。

 

 

甘夏、はっさく、日向夏、はるか、黄金柑、スルガエレガントの6種類。

味、香りともに人気があったのは、日向夏とはるか。

また、「皮の香りが癒される!」と、

面白い感想をいただいたのがスルガエレガントでした。

 

 

黄金柑と甘夏を使ったお料理を試食していただきました。

 

こちらは、ししゃもと黄金柑の和風マリネ。

 

 

ししゃもを丸ごと揚げるのがおもしろいと言われました。(^^)

  

 

もう一品は、甘夏のベジフルゼリー。

 

 

グラニュー糖をまぶした甘夏を、

野菜ジュースの寒天に加えてみました。

超簡単なベジスイーツです。

 

 

今回、受講生の方から、大変興味深い感想をいただきました。

「黄色の皮の柑橘は、酸っぱそうというイメージがあって、

 なかなか自分で買おうという気持ちにならなかった。

 でも、食べてみると、すごくおいしかった。」

 

やはり、皮がオレンジ色→甘味がある 手を伸ばしやすい

    皮が黄色→酸味がある 敬遠してしまう

という印象になっているようですね。

  

でも、「絶対に酸っぱい!」と思って食べたものが、

思いがけなく甘かったりすると、

そのギャップに惹かれるようです。

皮が黄色の柑橘は、試食提供しながら販売するのがいいのかな?

 

今回も、私の方が学ばせていただきました。

ありがとうございました。(*^_^*)

 

コメント
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