磐田市の向笠公民館で、
第28回目の野菜ソムリエクラブが開催されました。
今回のテーマは、「今が旬の中晩柑を比べてみよう」。
中晩柑(ちゅうばんかん)とは、1月~5月に収穫される
温州みかん以外の柑橘の総称です。
今回は、その中でも、雑柑類とブンタン類を中心に集めてみました。
ご覧ください。
●甘夏、スルガエレガント
甘夏は、夏ミカンの枝変わり。
甘夏と文旦を交配したものがスルガエレガントです。
●はっさく
1860年頃、広島県因島の寺の境内で発見された品種。
●日向夏、はるか
日向夏は、1820年に宮崎市で発見されたゆずの突然変異種です。
写真手前の小さなものは袋井産。
奥の大きなものは、宮崎県産。
はるかは、日向夏の自然交雑実生を選抜育成したものです。
●黄金柑
来歴は不明ですが、明治時代には鹿児島県日置郡で食べられていました。
今回、ご近所の方が大量にご提供くださいました。
●オロブロンコ、土佐文旦
オロブロンコは、カリフォルニア大学リバーサイド校柑橘研究所にて、
グレープフルーツとポメロ(文旦の一種)を交配して生まれた品種。
アメリカ産のものがオロブロンコ、
イスラエル産のものがスウィーティ―で流通しています。
文旦の中では、土佐文旦が有名ですが、
実は、原産地はインド東部から中国南部にかかる地域。
●パール柑
品種名は「大橘(おおたちばな)」と言い、文旦の系統です。
「パール柑」と名乗れるのは、熊本産だけ。
●晩白柚、安政柑(ばんぺいゆ、あんせいかん)
晩白柚の原産地はマレー半島。
重さが2㎏にもなる大きな文旦です。
安政柑は、江戸安政年間に広島県因島で、偶発的に生まれた品種。
これは浜松産ですが、今年はよく見かけます。
食べ比べも行いました。
甘夏、はっさく、日向夏、はるか、黄金柑、スルガエレガントの6種類。
味、香りともに人気があったのは、日向夏とはるか。
また、「皮の香りが癒される!」と、
面白い感想をいただいたのがスルガエレガントでした。
黄金柑と甘夏を使ったお料理を試食していただきました。
こちらは、ししゃもと黄金柑の和風マリネ。
ししゃもを丸ごと揚げるのがおもしろいと言われました。(^^)
もう一品は、甘夏のベジフルゼリー。
グラニュー糖をまぶした甘夏を、
野菜ジュースの寒天に加えてみました。
超簡単なベジスイーツです。
今回、受講生の方から、大変興味深い感想をいただきました。
「黄色の皮の柑橘は、酸っぱそうというイメージがあって、
なかなか自分で買おうという気持ちにならなかった。
でも、食べてみると、すごくおいしかった。」
やはり、皮がオレンジ色→甘味がある 手を伸ばしやすい
皮が黄色→酸味がある 敬遠してしまう
という印象になっているようですね。
でも、「絶対に酸っぱい!」と思って食べたものが、
思いがけなく甘かったりすると、
そのギャップに惹かれるようです。
皮が黄色の柑橘は、試食提供しながら販売するのがいいのかな?
今回も、私の方が学ばせていただきました。
ありがとうございました。(*^_^*)