”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

農林1号の底力

2016-01-03 10:06:47 | 野菜

昨年の12月に広島県呉市のお友達が、

ご自分の畑で採れたじゃがいもを送ってくれました。

農林1号、デジマ、ニシユタカの3種類です。

  

どれも、大きくて、煮崩れしにくく、肉質がなめらか。

とっても使いやすくて、甘味がありました。

この3種は、とてもよく似ているのです。

  

そうなると、系譜図を調べずにはいられませんね。(^^♪

  

農林1号

 【実物が手元にないため、画像お借りしました】

 

北海道生まれ。

昭和12年に「男爵」と「Deodara」を交配し、

選抜を行い育成された品種で、

昭和18年に品種登録されました。

日本で育成されたじゃがいもには、

この農林1号が親になっているものがたくさんあります。

  

 

デジマ

 

北海道生まれ。

昭和37年、「北海31号」を母、「ウンゼン」を父として交配。

翌々年春昨に、長崎県で実生養成を行い、

選抜を重ねて、昭和46年に品種登録されました。

この父親である「ウンゼン」は、農林1号から生まれた品種。

ここにも農林1号の血は流れていました。

  

  

ニシユタカ

 

長崎県生まれ。

昭和45年、「デジマ」を母、「長系65号」を父として交配。

昭和53年に品種登録されました。

デジマの父親である「ウンゼン」の親が農林1号ですから、

このニシユタカにも、農林1号の血が流れています。

 

  【ニシユタカとカリフラワーのスープ煮】

 

 

農林1号は、西南暖地において春秋二作を可能にし、

秋作に向く品種として最初に奨励されました。

そして、その血を受け継ぐデジマとニシユタカ。

この3種の秋じゃががとてもおいしいのも頷けますね。

 

地味な名前だけど、農林1号の底力を感じました。

 

コメント
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