袋井市で講座やイベントをやらせていただく際、
必要な食材は、その担当となる課が契約している店舗で購入します。
しかし、その場合、目の前でお金が動くわけではなく、
後ほど、請求書がその課に送られてきます。
つまり、「ツケ」の効くところで買う・・・という形になります。
あれは、2002年~2004年の頃だったと思いますが、
袋井市で、サッカーワールドカップ、国体、
わかふじ大会(障害者スポーツ大会)などが次々に開かれ、
市のイベントに協力することが多々ありました。
その時、食材を購入するお店は決まっていました。
昔は、にぎやかな商店街だったことを思わせる通りにある
小さな八百屋さんでした。
初めてそのお店に注文に伺ったのは、真冬の寒い日でした。
入口付近には、段ボールの箱がたくさん置かれ、
野菜が見えていましたが、
それが、陳列前のものなのか、どこかに配達されるものなのか、
それとも廃棄されるものなのか、
区別がつかないほど乱雑に置かれていました。
注文も、お店の方がひとつひとつ手書きで記入していくので、
とにかく時間がかかり、
冷え込んだ店内でガタガタ震えながら、
注文をしたことを覚えています。
市とも契約していて、
さらに学校給食にも納品しているというその八百屋さん。
それなら、
「なぜ、FAXだけじゃなくて、パソコンを入れないのかしら?」
「お店を改装しないのかしら?」
「後継者がいないから、設備を新しくしないのかしら?」
と、その時は不思議に思ったものです。
やがて、時は流れ・・・。
ここ数年、そのお店の名前を聞かなくなりました。
市が契約している店舗も、大型スーパーが増えました。
てっきり、閉店してしまったと思い込んでいたら・・・。
先日、市の担当者の方から、
「注文した食材のうち、ドライトマトだけがないと
●●屋さんから連絡が入りました。」
と、メールが届きました。
そこには、あの小さな八百屋さんの店名が書かれていました。
なつかしくなって、お店の近くまで行ってみると、
まだ営業していらっしゃいました。(*^_^*)
お店の写真は、控えさせていただきますが、
10数年前よりも周りの店舗数は減っています。
【この街灯がにぎやかな商店街だったことを想像させます】
町の八百屋さんが、次々に姿を消していく中、
店先は閉めても、業者への流通は行っている八百屋さんもいる
という話を聞いたことがあります。
そんな「見えない八百屋さん」と違って、
ちゃんと「見える八百屋さん」として残っていてくれた
そのお店の存在をとてもうれしく思いました。
外から様子を伺うと、
店番をしていたのは、
10数年前に手書きで注文票を書いていた女性ではなく、
もっと若い人でした。
お嬢さんでしょうか?
後継者は、いらしたのですね。 (*^_^*)