この春、三川地区に公園がオープンします。
その開園記念講演が開催され、
あのはままつフラワーパーク理事長、
塚本こなみさんがお見えになりました。
お話のテーマは
「花・みどり・地域づくりと人づくり」
塚本さんのご活躍ぶりは、あらゆるメディアで紹介されているので
ご存知の方も多いと思いますが、
赤字だったあしかがフラワーパークの再建に取り組まれ、
その結果、日本の動植物園の中でもトップにまで押しあげた方です。
そして、その手腕を買われ、
今度は赤字続きのはままつフラワーパークの運営に
着手されました。
●花の美しさに応じた変動料金制
まず、塚本さんが見直したのは年間の来場者数。
7月~9月の暑い時期は、来場者も激減します。
これは、有料に値しないと判断し、
その時期の入園料は無料にしました。
そして、10月~2月は、500円。
でも、500円のお買物券が付いていますので、
実質、無料と同じことになります。
3月~6月は、花の見頃に応じて、
600円~1000円まで当日、料金が決まります。
(桜が満開の時は1000円になります。)
つまり、料金が花の美しさの目安になります。
この料金設定にした結果、入園料が高い日に訪れたお客様から
「今日、来れてラッキーだったわ!」
と言われるようになったそうです。
【今が見頃のロウバイ 画像、お借りしました。】
●言ったモン勝ち!!
はままつフラワーパークのキャッチコピーを考える時、
この中で自慢できるものは何かと
社員に問いかけた時、たくさんの花の名前が挙がりました。
でも、いっぱいあるのは何もないのと同じ!!と判断。
「日本一美しい桜とチューリップの庭園」
と打ち出しました。
「日本一なんて、名乗ってもいいのですか?」
と心配する社員に対して、
「言ったモン勝ち!言ったら、造ればいいのよ。」
と、塚本さんはおっしゃったそうです。
そして、現在のはままつフラワーパークのチラシには
「世界一美しい桜とチューリップの庭園」と書かれています。
1300本の桜と50万球のチューリップの競演が、
それを実現しているのです。
●他の人に何をして差し上げられるか?
塚本さんは、植物には人間性復元力があるとおっしゃいます。
その植物の力を借りて、
ひきこもりの人たちの就労支援、技術習得にも
ご尽力されています。
塚本さんの行動力、判断力、分析力、経営手腕は
素晴らしいものですが、
でも、イメージはバリバリの女性経営者・・・
という雰囲気ではありません。
このお写真のように、上品で、ゆったりとお話され、
皇室の方のような印象さえ受けました。
塚本さんのお話の中に「感動分岐点」という言葉が出てきました。
経営にも「損益分岐点」があるように
人間の心にも「この程度でないと感動しない」という
分岐点があるそうです。
お客様の感動分岐点を常に考えて行動されていることが
成果につながっているのでしょう。
塚本さんのお話は、
私の感動分岐点をはるかに超えていました。
植物の力、自然の力に比べたら、
自分はとても小さな存在です。
その小ささの中で、精一杯のことをやっていきたいと思います。
素晴らしいお話をありがとうございました。