3月24日(土) 古河市総合公園古河桃まつり会場での熱気球フライト体験を無事終了した後、次なる観光名所を訪ねてGO!
古河市総合公園の中にも幾つかの見所があると云う。
桃の花を観ながら歩いていたら、野点の茶席が・・・。 (野点の一服は500円。)
茶席の周りにはカメラ小僧とジジ・ババが・・、何かと覗いてみたらピンクの和服を着た“桃むすめ”が休憩中です。
可愛い桃むすめが撮れるって、これ幸いとカメラ小僧の仲間入り。
ポーズを決めてハイ・チーズ!
大勢のカメラ撮影で野点のお茶は飲めなかったけど、神様は微笑んでくれました。
直ぐ近くに甘茶の無料サービスがありました。
4月8日のお釈迦様の誕生日を少し早めに祝って甘茶サービスです。
本当にお釈迦様ってアリガタヤ、有難や・・ですね。
お釈迦様の甘茶で一息ついてから近くの“古河公方・足利義氏墓所”を見学。
古河公方の墓はひっそりとした佇まいかと思いきや、周りを華やかな桃花で囲まれた一角にありました。
古河公方は鎌倉時代から続く家柄、鎌倉公方・足利成氏(しげうじ)が1445年古河に移り、それから五代にわたり約130年間、北関東に一大勢力を築いた名家です。
古河に居を構えたことから「古河公方」と呼ばれました。
正面の大きな石碑が足利義氏の墓と思ったら、なんと右奥の木の根元が墓所との事。墓石もなにもありません。(正面の石碑は後世に建てた足利義氏公墳墓標石です。)
見に来た人は全員戸惑って標石を拝んでいましたっけ・・。
古河市総合公園南側の小高い場所に行くと、なにやら古い農家が二棟が・・。
一つの農家は“中山家住宅”で1674年(延宝2年)に建築されたそうです。
江戸時代初期に建てられ、間口9間半、奥行き5間半の直屋(すぐや)と呼ばれる大きな農家です。
屋根を支える梁や桁には木材の自然な湾曲を利用していました。
中山家住宅は茨城県の有形文化財に指定されています。
中山家住宅の隣には“飛田家住宅”が建っています。
飛田家住宅は1700年代中期の建築で、L字形の大きな曲り屋です。
曲り屋の隅には馬小屋(うまや)があり、人と馬とが同じ建物で暮らした様子が判ります。
“飛田家住宅”は昭43年国の重要文化財に指定されていました。
上記二棟の古農家はいずれも昭和の戦後に当地へ移築された。
この二棟の古農家の建っている小高い台地が古河公方の館があった跡で、中山家住宅の前に「史跡・古河公方館跡」の石碑が建っています。
桃まつり開催中の古河市総合公園を後にして、古河市内に向かいました。
先ず目指したのは、徳川幕府初期に大老を拝命した“土井利勝”の墓所。
お寺の名前は“利勝山正定寺”(しょうじょうじ)と云う土井利勝が建立した古刹です。(土井家菩提寺)
正面の山門ではなく、横の“黒門”から見学しました。
この黒門は土井家江戸屋敷の表門でしたが、昭和8年に正定寺へ移築したそうで、お陰で戦災にも遭わなく威風堂々とした門です。 (黒門の形式は医薬門です。)
正定寺本堂前には土井利勝公の銅像。
境内には土井利勝墓所の案内標識はありません。
本堂裏手の墓地の一番奥の隅に土井利勝公の墓がひっそりと・・・。
(土井家の墓所は浅草の誓願寺でしたが、昭和2年に正定寺に改葬されました。)
土井利勝は家康の隠し子と言われ、老中・大老となり幕政の中枢で活躍しました。
訪ねた墓所は古河藩16万石の藩主の墓としては少し寂しい風情でした。
次に訪ねた処は「日本三大長谷観音」の一つがある明観山長谷寺。
立派な観世音菩薩は古河長谷観音と呼ばれ霊験あらたかなことで知られている。
古河長谷観音は古河公方・足利成氏が1500年頃(明応年間)に寄進した、木造十一面観世音菩薩。
長谷寺が古河城の鬼門にあたることから、古河城の鬼門仏として歴代藩主の祈願所でもあった。
(日本三大長谷観音は奈良と鎌倉と古河の長谷観音のこと。楠木の一木彫刻造り。)
古河長谷観音をお参りしてから、150m程歩いた場所にある“鷹見泉石記念館”(鷹見泉石屋敷)へ。
鷹見泉石(たかみせんせき)は古河藩の家老となり、江戸幕府の老中であった藩主 土井利厚・利位(としつら)の補佐役として名高い。
泉石屋敷の玄関には雛祭り人形が飾られて古色の建物にも華やかさが・・。
鷹見泉石の資料は鷹見泉石記念館の前にある古河歴史資料館に展示されています。
古河歴史資料館に入館して最初に眼を引くのが「鷹見泉石」の掛け軸。
江戸期の文人・画家・学者で有名な渡辺崋山が描いた名品で国指定重要文化財です。
鷹見泉石は洋学に秀でて、当時のオランダ地図を製作したり、西洋文物の勉学で崋山など蘭学者たちと交流していました。
オランダ商館長・ブロンホフから「ヤン・ヘンドリック・ダッペル」というオランダ名を貰うほどの西洋通でした。
また政治行政でも辣腕を奮い、土井利位(としつら)が大阪城代の天保8年、大阪で起きた“大塩平八郎の乱”でも鷹見が指揮を執り見事鎮圧に成功した功労者です。
土井利位は古河藩主として、大阪城代や京都所司代、更に主席老中の要職を歴任。また顕微鏡を用いて日本初の雪結晶観察図鑑「雪華図説」を著わした雪の殿様として高名。
「雪華図説」の雪結晶を模様化した着物や日用品などが江戸で大流行しました。(雪華模様訪問着)
最後に訪ねたのは永井路子の旧宅。
建物は江戸末期の葉茶商家のおもむきを残しています。(葉茶の他、陶磁器や質屋も営業していた、当時では大金持ちの家と思われる。)
内部にはお雛様を飾った帳場も残っていました。
永井路子女史は芥川賞・直木賞・菊池寛賞・吉川英治文学賞等々の文学賞を総取りした日本を代表する女流文学者です。
土井家黒門の正定寺から長谷寺・鷹見泉石・古河歴史資料館・永井路子旧宅までは狭い地区内にあります。 徒歩で気楽に観光出来ますので読者の皆さんも一度古河市へ遊びに行かれて古河の歴史・風物に触れては如何でしょうか・・・。
2007 04 03(火)記。 前橋市 時々 最高気温13℃。 花冷え。
4月3日 悪天の特異日 清水寺の日 インゲン豆の日(隠元禅師忌日)
最新の画像[もっと見る]
簡単申込はこちらhttp://www.ganzis.jp/japanese/bl/pe_apply.php