2008 02 27(水)
前回の勝浦市内に展示されている街角雛を見物してから、勝浦市出水町の覚翁寺へ・・・。
覚翁寺山門前に大きな雛段が飾ってあるはずでしたが、風が強いので本日は中止! 雛段はビニールか掛けられて寂しい限りです。
天候が良ければこの様な600体の華やかな屋外ひな祭りが見られたのですが・・・。(拝借画像)
出水山覚翁寺の境内を散策です。
紅梅がほころび始めた本堂には「関東に行ったら波は彫るな!」と全国の彫刻師に言わしめた「波の伊八」で有名な武志伊八郎(房州鴨川生まれ 1751~1824年)が彫った欄間があると云います。(本堂も閉じられ見られません。)
覚翁寺山門前の「延命地蔵堂」の扉を開けると、天井から沢山のつるし雛が下がっていました。 長生き出来ますようにと手を合わせて拝みます。
覚翁寺に隣接する勝浦図書館も大掛かりにひな祭りを開催中。
図書館入口前も内部にも竹筒雛が・・・。
図書館ホールには昔の雛人形が沢山飾っていました。
絢爛豪華な御殿雛飾りです。 これらの雛人形は山本氏が長年に亘り蒐集した「山本コレクション」と云われています。
江戸時代のお雛様から明治・大正・昭和までの古今雛の膨大なコレクションです。
古い雛人形の衣服は次第に退色し、華やかさが失われて行くのが時代を感じさせます。
隣のコーナーでは土を焼いて作った郷土雛が展示されていました。
焼き物ですから色褪せも無く、素朴な姿に好感が持てます。
これら郷土雛は「榎本コレクション」で全国22県60数種類の人形を誇っています。
勝浦市中心部にある約600体の雛飾りは墨名(とな)交差点で飾っていました。
勝浦市内を一巡りして勝浦ビッグひな祭りのメイン会場の勝浦市民会館へ到着。
お雛様の数には驚きました! 全部で一万体以上はあると思いました。
前後左右どこを見ても雛人形!! お雛様の視線で圧倒されそうです。
皆さんここで記念写真を撮っていました。
勝浦は海辺の町です。 海に因んだお雛様も数多くありました。
珍しいのは“船霊雛”(船霊様)です。 江戸時代の嘉永五年に始まる船霊(ふなだま)信仰の雛人形です。
新造船のとき造船木と同じ木で舟型を作り、中に雛人形を納めて舟の航海や漁の安全を祈願したのです。
勝浦市民会館大ホールでは日本最大と云われる享保雛が飾られていました。
大ホールの舞台中央に三人官女と共に内裏雛と姫雛。
大きさは大体100~120cmほどで、古さを感じさせない美しい状態の享保雛です。
金襴や錦織で作られたゴージャスな衣装を纏っています。
享保雛は江戸時代中期の八代将軍・吉宗の経済・文化爛熟期の雛人形ですから、大名や商人たちは競って華美で大型のお雛様を作ったそうです。(その後、大型・豪華雛は「享保の改革」によって禁止されます。)
昨年の2月24日に見物した、埼玉県鴻巣市の“鴻巣ビッグひな祭り”で展示されていた等身大の享保雛も同じくらい大きかったですが、日本一とうたっていますからここ勝浦の享保雛が最大なのでしょう・・・。
古今様々な雛人形が街中に展示され、何時までも見飽きない“勝浦ビッグひな祭り”。 読者の皆様もぜひ御覧になられては如何でしょうか・・・。
2008 03 10(月)記。 前橋市 時々 最高気温11℃。
3月10日 東京大空襲の日(約10万人死亡。) 広島・長崎・ドレスデンと共にアメリカ(英)による無差別爆撃の惨禍。