昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

なるほど!と思う日々(355)愛すべき朴槿恵韓国大統領

2015-12-30 03:35:13 | なるほどと思う日々
 ソウル聯合ニュースによれば、「旧日本軍慰安婦問題の解決に対する韓日の合意は国政の最高責任者朴槿恵大統領の意志と決断の産物だ。」
 
 岸田外務大臣をねぎらう朴槿恵大統領のホッとした笑顔が印象的だ。

 彼女は日本の士官学校を出て、戦後の韓国を「漢江の奇跡」と呼ばれる高度経済成長を成し遂げた韓国の5~9代に亘る独裁政権の大統領だった朴正煕の長女として生まれた。
 
 
 しかし、彼女がフランスのグルノーブル大学に留学中、文世光事件により、愛すべき母親を暗殺され、1979年にはやはり暗殺事件で父親を亡くしている。
 そんな彼女が2004年にハンナラ党の党首に就任、ハンナラ党のジャンヌダルクと呼ばれる政治の道に邁進。
 2006年には遊説中に暴漢に襲われ右耳から顎にかけて10センチの傷を負っている。
 2013年には大統領に就任。
 しかし、親日の父親を持つ彼女は国内をまとめるために敢えて反日の姿勢を取らざるを得なかったのだろう。
 
 
 ここで、彼女が北朝鮮の金正日総書記と会った時のエピソードを思い出す。
 
 金正日は韓国の公営テレビ局KBSの社長に丁寧な口調で「社長さん、お願いがあります」と切り出した。「映像実録という番組がありますね。・・・朴正煕大統領の分がないんです。見たいんです」
 韓国大統領金大中との史上初の南北首脳会談から2か月後の2000年8月12日、訪朝した韓国マスコミ各社との昼食会でのことだ・・・。
 さらに、金正日は「朴大統領の評価は後世が行うべきです。あの時代、あの環境では維新であれ何であれ、ああするしかなかった。いわゆる民主化も、無政府的な民主化になってはよくありません」と発言した。
 北朝鮮は朴正煕を公式には常に「民族の裏切り者」と非難し、1968年には青瓦台(韓国大統領府)にゲリラを送り込み暗殺まで企てた。その朴正煕を突然讃えたのだ。
 韓国側が息をのむなか、金正日はたたみかけるように「全斗換は大統領の地位を受けついただけ、盧泰愚と金泳三は国をつぶしたのではないでしょうか」と後継大統領をばっさり切り捨てた。・・・
 金正日はこの後、朴正煕の長女国会議員だった朴槿恵に訪朝するよう働きかけ2002年5月に実現させた。
 北京から平壌までチャーター機を提供するなど、異例の待遇で迎えた。

 金正日は満面に笑みを浮かべながら朴槿恵を会談場へ案内した。
 
 夕食会でもなごやかに話をリードし、朴政権時代の経済発展を改めて高く評価。青瓦台事件を謝罪し、「韓国を訪問することになったら、必ず朴大統領の墓地を訪れます。それが礼儀です」とまで述べた。(読売新聞2004年2月18日)


 父親のDNAを受け継ぐ朴槿恵大統領は、日韓正常化50年の節目の年末に当たり、やっと本来あるべき日韓関係の入り口に立てたという思いがその笑顔に表れていると思った。
 しかし、こ合意に対し早速一部慰安婦からは猛烈な反発が起きているという。
 
 地政学的に大国に囲まれている国の「恨みの歴史」を引きずった国民感情を宥めるのは至難の業かと思うが、これからの朴槿恵大統領のご活躍を期待したい。

 
 




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