昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

詩歌(12)さよなら 愛する人たちよ(完)

2015-12-13 05:47:20 | 詩歌
   「さよなら 愛する人たちよ」

さよなら 愛する人たちよ
瑞々しき営みよ
今、東京スカイツリーの展望台に立ちて見下ろす
眩いばかりの光の渦
キミはそのただ中にありて何を目指すのか
空しからんことを危ぶむ


さよなら 愛する人たちよ
瑞々しき営みよ
青木ヶ原樹海の朝
心地よい風木漏れ日がキラキラと輝く
見上げれば空高く煌めくジェット機
耳驚かす轟音の降りくる
キミはそのただ中にありて何を目指すのか
空しからんことを危ぶむ
 


さよなら 愛する人たちよ
瑞々しき営みよ
三鷹駅跨線橋から見てごらん
東には高層ビル群
下には中央線の列車が走る
西には夕暮れに沈む富士の山
キミはそのただ中にありて何を目指すのか
空しからんことを危ぶむ

 

さよなら 愛する人たちよ
瑞々しき営みよ
そのうち札束の竜巻が起こり
その幻想に人々は思い惑うだろう
キミはそのただ中にありて何を目指すのか
空しからんことを危ぶむ


さよなら 愛する人たちよ
瑞々しき営みよ
今、天上のふところに戻るなり
漆黒の天空に浮かぶ青き輝きを
懐かしく眺め愛おしむ日々を送るらむ
キミの危うからんことを恐れつつ
 

 「レロレロ姫の警告」より
         




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