昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

エッセイ(362)オレたちファースト時代(1)

2017-03-19 05:16:57 | エッセイ
 昨日のEテレ、辺見庸氏の講演に惹かれました。太平洋戦争に出兵したオヤジを回顧して、「オヤジも誰か殺したのか聞いてみたかったけど結局聞けなかった」と、何とも暗い話なんですね・・・。
 ボクも戦地へ出かけたオヤジに、戦場の実態をいろいろ聞いてみたかったなという思いはあります。
 終戦の年の2月、死を覚悟して戦地に赴いたオヤジでしたが行ったのが南仏(今のベトナム・サイゴン)でしたから多分戦闘はしていなかったと思われます。無事に帰ってきました。
 辺見氏によれば、戦争なんてものは個人レベルで振り返ればどうしようもない実態が浮かび出てくる。無辜の人たちを殺傷したりとか・・・。
 学徒出陣のように、戦争末期には学生まで戦争に駆り出されしかも、抜刀隊なんておぞましい歌で送り出されたんですね。今も観閲式の行進でこの曲が使用されているとか・・・。      
 またぞろ昔のおぞましい時代に戻ろうとしているのかという、辺見氏の懸念も理解できる。
 そこから引されたのは、<パシミズム>(平和主義・反戦主義)なんですね。
 平和憲法前文には「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して」とありますが、このような他国(ひと)の信義を頼みとする憲法は、他には皆無です。
 現実は厳しいですね。
 辺見方式で行ければ幸せですが、丸腰の相手には遠慮会釈なく侵略してくる現実がある。
    
 いかに対応すべきか・・・。

 ─続く─
 



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