マル鉄・鉄道写真館

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クハ481赤スカート車の広域配転回送

2011-07-06 00:30:00 | 試験・事業車、配給、列車車両等
クハ481赤スカート車の広域配転回送


「クハ481赤スカート車」は、北陸特急「雷鳥」に新製481系を導入した際、直流専用である151系(後の181系)との識別のため、スカートを赤く塗ったのが始まりです。

その後、東北特急用として50Hz用の483系が新製された際、181系と配属が混合しなかったためか、赤スカートが省略され、クリーム色のみとなりました。さらに増備された485系では、関西方面にも進出していましたが、スカートが赤く塗られることはありませんでした。

そんなことで、元々北陸~山陽~九州方面にしか運用が無かったため、基本的に関東でこの姿を見ることが無く、唯一私が目撃したのが、向日町運転所所属であった頃の「はくたか」のみでした。

その後、鉄道写真を撮りに大阪に連れて行ったもらったとき、「なは」「しおじ」など数種類のボンネット型の特急を見ましたが、唯一赤スカート車を見ることができたのが「みどり」だけでした。

そして、新幹線博多開業により九州に流れた赤スカート車は、ひげを取られてなんとも無残な姿になってしまいます。

九州にしか見られなくなった赤スカート車でしたが、九州特急の短編成化のため、定員が多く、冬期におけるスキマ風の心配がないとの理由からクハ481200番台が東北から九州へ転属。代わって、九州のボンネット車が大挙して「ひたち」増発用として九州から送り込まれて来たのでした。

そんな情報を国鉄職員だったときに「局報」から仕入れ、早朝から蕨駅に張り込むこととなりました。





2枚とも 昭和60年1月18日 蕨駅にて 「赤スカ車」回送の図

Tc+M+M'+M+M'+Tc の6両編成で九州へ向かい、帰りには前後に「赤スカ車」を連結し、
Tc+Tc+M+M'+M+M'+Tc+Tc という珍編成で何往復か運転されたようです。485系の場合、クハ481200・300番台なら中間に封じ込め、4両程度の一括回送ができたのでしょうが、先頭にジャンパ栓を持たないボンネット車は中間に組み入れることができないため、やむを得ない珍編成になってしまったのでしょう。

その後、回着した「赤スカ車」は常磐特急「ひたち」で活躍を始めましたが、いつの間にか正規のヒゲが復活していました。しかし、スカートの赤もクリームに塗りつぶされてしまい、結局、正規のヒゲ付き「赤スカ車」は、ほんのわずかな期間しか見ることができなかったようです。


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