マル鉄・鉄道写真館

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キハ42055(キハ0741)

2021-10-16 11:58:00 | 試験・事業車、配給、列車車両等
キハ42055(キハ0741)


九州鉄道記念館で保存されている キハ07 41 が国の重要文化財に内定したそうです。

九州鉄道記念館のキハ42055号、国の重要文化財指定へ

戦前の昭和12年製だそうで、登場時の形式番号はキハ42055ということです。

当時は気動車の創生期でもあり、蒸気機関から始まり、エンジンの導入によりガソリン車が一般的。これに、より安全性が高く燃料コストの安いディーゼルエンジンへと発展していきます。
また、液体変速機なるものもできていないため、クルマで言うところのマニュアルミッションとなっており、人力によるギアチェンジが必要でした。


※撮影は、平成24年9月22日、九州鉄道記念館にて。(再掲写真)




指定ではキハ42055となっていますが、保存車の車体表記キハ0741となっています。
登場時の塗装は茶色だったと思いますが、戦後のカラー化で青ベースの旧気動車色、そして写真の標準色と変化しました。

称号改正においてキハ07となり、戦前製が0番代、戦後製が100番代、さらに100番代から液体式変速機に載せ替えたものを200番代としています。
つまり、同車は戦前製のマニュアルミッション車となります。




同車は車内も見学できるようになっていました。
座席は戦前製の電車と比較しても貧祖で、背もたれも非常に低いもの。うっかり寝落ちすると後部を背中合わせに座っている人にぶつけてしまいそう。

重要文化財になってしまうと、立ち入りも制限が掛かってしまうのでしょうか?




見学のメインイベントはなんと言っても運転台。
ブレーキは標準型の差し込みハンドル式ですが、右手にはシフトレバー、足元にはアクセルとクラッチペダルが付いており、丸いハンドルが付いていない大型バスと言った感じです。
私もマニュアル歴が長いので、こうした車両を見ると運転したくなってしまいます。





鹿島鉄道で活躍していた元キハ07系の600形。
キハ0741と同時期に製造された戦前製の0番代であり、液体式変速機への載せ替えや運転台、前面の改造が実施され、外見的にはちょっと・・・の雰囲気でした。
同車は、払い下げを受けてから鹿島鉄道が廃止となるまで主力として活躍し、現役気動車としては最長の70年にも及ぶ生涯をまっとうしました。


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