ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

『カフェバンバ』装置は手抜き?

2012-03-04 23:50:07 | 演劇
 菜の花座第25回公演『カフェバンバ』の装置作りがやっと始まった。もう、本当、人手不足だから。金はないし、人はいないし、時間はないから、装置に手間も省かざるを得ない。残念!

 これがアマチュア劇団の現実なんだ。たかだか10数人のメンバー、しかもみんな忙しい仕事を持って、家族を持って、どうにかこうにかやりくり算段して、芝居作りに取り組んでいる。無理は言えない。となると、いかに手を抜きつつ、効果的な装置を作るか、ってことになる。

 舞台美術担当のOも考えあぐねていたので、午前中はアイディアを出し合った。作者、って僕だけど、の意図を尊重して、ホリを3間分生かし、その前を仕切るパネルとカフェのカウンターを作る事に決定。トラックの手配をして、町まで材木を取りに行って、午後から作業、4枚のラティス風パネルとカウンターを作った。

Img_4556

 今回は置農演劇部機能卒業の男子三人にも招集を掛け、強引に手伝ってもらったお陰で、思いがけず作業が進捗し、次回半日でなんとかすべて完了できそうな具合だ。やれやれ、一息!

Img_4553

 装置作りにこれだけ男が集まったのは初めて。黙々と作業に励む姿は、ちょっと感動的だった。置農演劇部の若さ注入でなんとか元気を取り戻す菜の花座ってことだな。




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怒れ、怒るな、怒る時

2012-03-03 22:44:59 | 教育
 今日は卒業式、昨日は演劇部送別会、二日にわたって熱い、暑い、厚い心残りの交歓が繰り広げられた。4時間超の送別会、コモンホールでのダンス・ダンス・ダンス!女生徒などなんど抱き合って涙を流したことか!最後のお別れの時など、ネクタイは取られる、ボタンは引きちぎられる、ついにブレザーまでかすめ取られて、「あぶねぇあぶねぇ!スカートまで剥がされるとこだった!」なんてうれしさ満点で語っていた。

 それに引き替え、男はねぇ、シャイちゅうか、あっさりしてるちゅうか、せいぜい肩叩きあうくらいだもんね、まっ、それが男の美学には違いないけど、ちょっと寂しいよ。なんで、昨日は送別会を締めくくるセレモニーを一つ無理強いした。

 それは、腕引っ張り!置農演劇の筋トレで必ずやっているメニューの一つだ。2人で片手を握りあい、互いに相手を自分の側に引っ張りこむべく力の限りを出し尽くす。これを相手を変えつつ5回行うてのが日頃のメニューだ。男同士だったり女同士だったり、女と男だったり、手を握って引っ張り合う。パネルや平台運びの二の腕の筋力を養うために考えたトレーニングなんだけど、手を握り合うというスキンシップがなかなかの好評で、部員たちきゃっきゃ言いながら楽しんでいる。公然と異性の手を握れるってのが喜びの本音かもしれないけど。

 それを最後のお別れにすることにした。その場の思いつきなんだけどね。男たちにももっと体の温もりを感じる別れの儀式を体感してほししいって思ったんだ。一二年生全員が、三年生全員と手を握りしっかりと腕を引っ張り合った。お互いの手の感触、お互いの力強さ、お互いのいたわり合い、を思い出にとどめて欲しいと思った。感じた温もりをいつまでも大切にしてほしいな。

 さて、卒業生からもらった色紙、書かれてあったのは、怒られた、ごしゃかれた、ダメだしされた、・・・・もう僕に関しては怒られた記憶しかないようだった。嘘だろ?優しくしてやったろ?楽しくはしゃいだことだってあったろ?じっくり話してあげたことだってあるだろう?なのに、思い出は、怒られた!そうなのか?って疑問に思う反面、そうかもしれないって納得する自分もあったなぁ。

 たしかによく怒った。芝居作りはダメだしの連続で仕上がって行くもんだから当然、ってレベルをはるかに超えて怒ったよな。人の話は顔を見て聞け!わかったら返事!挨拶!自分で考えろ!上級生らしくしろ!先輩の言うこと聞け!自分のことだけ考えてんな!全体を見ろ!場をわきま相手を思いやれ!だらしない格好するな!スカート短く上げるな!ズボンずり下げな!パンツ見せるな!ジャージの裾引きずるな!勉強しろ!赤点取るな!毎日、ごしゃかない日はなかったかもしれない。今日は怒らないようにしようって心に決めていっても、結局声荒げていたり、人前じゃみっともないから怒るのやめよ、って思いながらも怒鳴りつけていたり、さすがに、ちょっとヒステリーなんじゃないか?って反省したりもする。

 歳のせいかもしれないとも思う。そう、落語の「小言小兵衛」だよ。年取るとなにかと腹立ちも増えるんだろう。周囲みんな気にくわん!世の中すべて間違ってる!およそ、好々爺にはほど遠い現実なんだな。

 でも、言わなきゃいかんことは言わなきゃいかん。ごしゃくときにゃごしゃかにゃいかん。それが教育ってもんだろ。今は、わからなくても、いつか、それが効いてくる。ごしゃかれごしゃかれして育って来たってことに思いいたるに違いない。今更、誰からも慕われる先生になろうとなんて思わない。嫌われ、煙たがられ、厭われつつも、ちくしょー!あいつの言うこと、悔しいけど本当だ、って思い返してもらえるようになればいいんだ。

 って強がってみるけど、できれぱ、生徒たちに寄ってきてほしいって気持ちも心の隅にあるんだよね。

 

 

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『マドローム★紅ダリ』デビュー!

2012-03-01 23:49:17 | 地域文化
 『マドローム★紅ダリ』売りまっせ、米織観光センターで!おっと、勢いで関西弁になっちゃった。

 米織観光センターは、言わずと知れた置賜随一の物産館。国道13号の高畠町糠野目地区に位置し、観光シーズンには観光バスがひきも切らず押し寄せる、物産館の老舗だ。その米織観光センターで『マドローム★紅ダリ』が常時販売されることなった。

 事の起こりはやっぱり米粉コンクール優秀賞受賞。大きいね、こういうのは。でも、受賞したからすぐに話しがあったってことじゃないところが、今回のお話しのミソだね。

 お話しは、商品開発担当のFさんから来た。Fさん米粉コンクールの授賞式兼米粉フェスタにも当然のこと、参加されていた。当初、『マドローム★紅ダリ』の受賞は高校生の強み、話題作りと思っていたそうだ。ところが、その一週間後に行われた『おきたま食の力』シンポジュームで試しに『マドローム★紅ダリ』を10個買って帰ってスタッフと試食してみて驚いた。これは凄い!商品になると直感してすぐに置農に電話を入れてくれたってことなんだ。

 嬉しい!素直に最高!!高校生の製品を話題ではなくその品質で評価してくれた。こんなに素晴らしいことはない。

 実は、『おきたま食の力』シンポジュームの試食では、参加者からほとんど見向きされなかったんだ。わんさか集まった人たちは試食タイム開始とともに、雪崩をうって奥田シェフや太田シェフ、さらには有名料亭のブースに殺到。いや当然だよ、それは。でも、お目当て食べた後でいいから、高校生のものだって試食して欲しかった。なのに、参加者の8割方は紅大豆本舗を素通り、声をからして呼びかける高校生を無視!冷てぇぇぇぇ!

 高校生に温かい救いの手を!なんて懇願するつもりは毛頭無い。ただ、食べてみて欲しかった。味わって判断して欲しかった。高校生のスイーツ?そんなん、どうせたいしたことないべ。それはないだろってて悔しい思いを感じていたんだ。

 それは、前週の「春待ち市」でも経験済みのこと。若いお母さんたち、まったく!まったく!まったく!高校生の商品に興味示さなかったな。この差別感はいったいなに?若い母親層ってブランド意識が濃厚なんか?

 まっ、そんなもんでしょ、世間の認識なんて、ってちょっとそっぽ向きつつイベントが終了しようって時に、Fさんの大量買いだったんだ。さすがだね。高校生なんて、って決めつけをせず、まずは食べてみる、この姿勢だよ。そして、信じるのは自分の舌だ。

 これまでも数々の品物を商品化してきたことだろう。売れるもの、世間が求めるものをどん欲に探し求める仕事をしっかりと続けてきたのだろう。そういう方だからこそ、高校生?なんて固定観念にとらわれず味見してくれた。そして、行ける!という判断をしてくれた。

 『マドローム★紅ダリ』は、米織観光センターの地産館で販売することになる。有機農産物や伝統食材やフェアートレードのチョコレートに伍して陳列される。光栄なことだ。しかも、この冬枯れの厳しい季節から置きたいと言っていただけた。それほどまでに評価してもらったら、何が何でも毎週50個、届けないわけにはいかんだろう。たとえそれが高校という場にそぐわないことであったとしても。

 紅大豆本舗、本当にお菓子屋さんになる。僕の責任はずしりと重い。でも、生徒たちは、忙しいよぉぉぉとぼやきつつも嬉々として製造にも対面販売にも精を出すに違いないのだ。それこそ、まさしく農業高校の教育だって思っている、絶対!

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