暖ったけぇなぁ、山の紅葉、ようやっと散り終わったぜ。以前より2週間は遅い。今頃、霜はばんばん降って、初雪が舞ったっておかしくない時期、そう、11月も半ばだもの。
冬の備えも、まだまだいいんじゃないか?キャベツや白菜、まだグイグイ大きくなってる。せっかくの秋の日差し、たっぷりと頂こうぜ。山形青菜の収穫漬け込みだって、水が冷たくて指が縮みあがる頃でいいんだ。何度か霜に当たると辛みもますし、歯ごたえも良くなる。ぎりぎりまで待とう。
雪囲いだって、まだいいんじゃねえか?って気乗りはしないんだが、冬野菜たちと違って、放っておいたって、作業が楽になるってわけじゃない。いや、寒風吹きすさぶ中じゃ、指先かじかんで縄を結わえるのだってままならない。できるんなら、早くやっちまおう。
時間とゆとりがあると、いろいろ考えるものだ。そっべ板を縦に並べて、足元から雪がなだれ込むのを防ぐ、なんてのは、2年前から試みた。厳冬、薪が雪に埋もれることがなくって、大いに結構。もっと、省力化できないもんか?
これまで縄で結わい付けていた2間半のそっぺを、座付き抜き板用L字金具(って、言うんだそうだ)で押さえることにしちゃどうだ?金具をネジくぎ止めすると囲い板を外した時にも下屋の柱に付いたままになる。これが引っかかりそうでちょっと嫌だし、見た目も良くない。が、まっ、母屋の裏側じゃあるし、目には付きにくい。何より、垂直の柱に、けっこうな重さある横板をずり落ちることなく縄で固定するって仕事はかなり厄介なんだ。縄も毎年使い捨てになる。体力も落ちてきていることだし、作業の省力化は第一優先だぜ。
幅もあり厚みもあるそっぺ長板が収まるって要件見たしつつ極力小さめの金具を選ぶ。問題は、寸法の決まった抜き板と違って、幅も厚さもばらばらだってことだ。金具をどんな間隔で付けたらいいのか、かなり迷う。ねじ止めしちゃまた外し位置を微調整してまた留める、何度もの試行錯誤の末、どうにか、見場良く、かつ、雪も押し返せるような間隔に打ち込むことができた。
下には1間のそっぺ板を並べて、腰板のように備えた。なんだかんだ、1日仕事になっちまったが、どうにか終了した。一度、打ち込んでしまえば、この先ずっと使い続けられるわけで、これで大幅に手を抜くことができるはずだ。よしよし、上手に頭を使えだぞ。
便所の汲み取り口の部分は、丸太と長板を運んだだけ。囲い作業は後日回し、便槽の汲み取り済ませてからだ。ここは冬中、いや、春になっても屋根からの落雪で覆われるたままになる。4月末まで汲み取りは不可能だ。と、なれば、ぎりぎり雪が降る直前まで待って汲み取りしたい。雪囲いはその後、ってことだ。
暖かい初冬、いつまで続くか見極めつつの作業だな。おっと、公民館の雪囲いはしちまわんといかんぜ。
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