ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

ファン・シモクのような検事が欲しい!

2023-08-20 09:17:58 | Netflix
Netflix、見続けてるよ、だらだらと。
なんだろ、あの展開のスピード感がいいのかなぁ。それと思いがけないストーリーの転がり方か。
えっ、どうして?とか、それ無理じゃね?とか、こじつけだろ!とか、立ち止まる暇なくストーリーで引っ張って行かれる。その疾走感に乗せられて、ぼっーとなすがまま、そんな1時間が心地いいのかもしれない。
今はまっているのは、韓ドラ『秘密の森』、検事が身内の悪に立ち向かっていく話しだ。相棒が女刑事てのも斬新だし、そこに韓ドラお得意の資産家のお家騒動なんかも絡んで、ともかく飽きてる暇がない。

一番の見どころは、この検事のKYさってところも斬新だ。正義感も強いんだが、情に流されず、マイペースを貫くところに、とっても惹きつけられる。恩師だろうが、先輩だろうが、上司だろうが、忖度一切なし。淡々と真実に向かって秘密の扉をこじ開けて行く。
これまでなら、強烈な正義感の持ち主とか、権力への恨み骨髄とか、どちらかというと激しく情念を燃え滾らせるタイプが社会の壁にはぶち当たって行ったもんだが、この検事・ファン・シモクは違う。
子ども時代の手術により、脳の一部、感情や情感を掌る部位が切除していて欠けているのだ。恩義と忠誠とか仲間意識とか、人間関係のしがらみに絡めとられることがないのだ。いやいや、情そのものを理解できない!
これは強い!究極のKY男、空気を読まない男なのだ。
当然女性の好意も感じ取れない。いや、辛うじて受け止められたのが、その女性が殺された時、それも激しい頭痛発作として現れたりする。
人とのつながりも希薄な彼の寂しさを見ると同時にこういうクールさに強く惹かれる。そこら辺がこのドラマの魅力の中心なのだろう。
このドラマで驚くのは、事件の現場捜査権が警察だけでなく検察にもあって、警察と競合関係にあったりすることだ。日本だと特捜あたりは別として、刑事事件の実地捜査は警察が行い、その報告を受けて検察が裁判に向けて容疑を固めて法的に戦える全容にもって行くって仕組みが中心になっている、って、感じるんだけど。
この捜査権の警察、検察並立、そこには当然両者の権限の争奪戦があるわけで、これもドラマの重要な骨組みになっている。
で、ついにシリーズ2では、そのものずばり、検察と警察の中枢同士が専権捜査権の確立を法的に争う熾烈な検察・警察対決が設定のメインになっている。
これ、ちょっと難しすぎるよな、双方の法的な言い分やら過去の問題点など議論されていても、ついて行くのは容易でない。言葉も理解できなかったりするし、論理そのものを追認不可能、ただぼーっと眺めるだけって時間も多いんだ。
もちろん、こんな法律論議で終始するわけじゃなくて、そこに請託って不正行為がもう一つの導きの糸として張り巡らされている。息子の犯罪をもみ消したり、コネで有力企業に息子を押し込んだり、地位を利用しての有力者の不正行為だ。もちろん、これだけじゃ刺激が少ないので、いじめ殺人とか追及者拉致とかの荒技も織り込んである。
請託など不正には直接の上司も絡んでいて、そんな議員や検察上司の不正を暴いて行くのに、感情を欠くkY男は適任なのだ。年相応に忖度できるようになれよ、って、先輩の忠告にも首を傾げるばかりなのだ。
で、つくづく思うのだが、このファン・シモク、日本にもいてくれないもんだろうか!
だろう、権力を利用した犯罪やらその抹消やら多過ぎるもの。下っ端、敵対者には容赦しないが、力を持つ者たちの事件はほとんどないものにされる。
木原事件だろ、岸田息子の官邸内コンパの件だろ、ジャニーズ喜多川のセクハラだろ、おっと、森友加計もまだ解決してなかった。最近の政治や権力者絡みの事件はすべてうやむやで幕引きされてるからなぁ。
ファン・シモク、せひぜひ日本に来臨して欲しいんだ。権力者の私利私欲、不正の数々を滅多切りしてほしいんだぜ。
って、他人様頼み、スーパーマン願いじゃだめなんだけどな。社会の中で解決する仕組みや正義の力を生み出さないといけないんだけどな。
わかっちゃいるけど、それがほとんど絶望的になってしまってる日本なんだよな。



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