ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

あり得ねぇ話しでいいんだよ!

2023-12-16 10:54:23 | Netflix
生真面目な和製ドラマに飽きたら、って惹句で羽目を外す韓ドラの魅力が紹介されてた。Ntflixの話しだけど。
このサイトのお勧めドラマは見てないんだが、この表現は、うん、その通り!って深く頷いた。
まぁ、韓ドラの奔放なこと!
最近見たものじゃ、『力の強い女 カン・ナムスン』!途方もねぇよな。力持ちの少女、蒙古相撲の選手は投げ飛ばすは、公園の立ち木は引っこ抜いて空手チョップで叩き割るは、・・・
あれよあれよと見とれていたら、漆黒の闇も、はるか彼方も見通す千里眼も持ち合わせ、高いビルもひと跳びの跳躍力!スーパーウーマンただ今参上!
いやぁ、あっぱれの空想力だぜ。
そんなのありか?リアリティないだろ、なんてしみったれた反論するんじゃないよ。
和製ドラマのせせこましさからしたら、もう自由奔放、やりたい放題ですっきりするんだから。
ただ、この『・・・カン・ナムスン』は、その超能力の使い道がたわいなくて、スタートの爆走感はだんだん萎れちまって、残念、途中下車しちまったけど。
その点、飽きさせないのは『サバイバー:60日間の大統領』だ。

なんと大統領の施政方針演説?の真っ最中に、議事堂ごと爆破テロに遭い、欠席した野党議員を除き、大統領はじめ閣僚全員が爆死するってシーンで始まるんだ。
こりゃとてつもない設定だろ。
しかも、ただ一人直前に解任された環境庁長官だけが生き残り、憲法の規定により60日間大統領代理を務めるんだ。
まぁ、常識的に考えて、議事堂一切合切爆破倒壊もあり得ないだろうし、閣僚全員死亡てのもまともな頭にゃ思い浮かばない。怪我しても生き残るとかいるだろ、とか、文句つけようと思えばいくらだって難癖付けられる。
が、そんな凝り固まった常識脳は一緒に爆破しちまえばいいんだ。
ともかく、物語はここから始まる、それでいい。
出発点がいかに奇想天外であっても、そこから見る者を惹き付ける物語が紡ぎ出せれば万事オーライなんだぜ。
あり得ない前提が開くストーリーの巧みさ、登場人物たちの人間模様に惹かれるものがあるならそれていいんだ。
で、何があるのか、このドラマには?
一言で言うなら、「常識人の優しさと政治の世界の酷薄さのせめぎ合い」ってことだ。たまたまその時環境長官に抜擢差てた環境科学の学者、政治的な駆け引きにはおよそ不向きな人間が、憲法の規定で全国民の命を預かる大統領代行にならねばならなくなったその惑いと決断の日々を重ねていく。躊躇い、恐れ、優柔不断、過ちそれらあまりに人間的な数々が、責任の重さと日一日と押し寄せて来る。周りを囲むブレインたちともに、否応なく迫って来る決断の時を必死の思いで解決しつつ、与えられた職責を果たして行く。次々襲い来る難題を掻き分け決断を重ねるうちに、政治家としての能力を高め必要な自覚に目覚めていく。
その一つ一つの過程が、現実の政治世界がいかに歪んだものなのかも露わにして行く。政治と何か、どうあらねばならぬか、どうあって欲しいか、エピソードごとに大切な課題を突き付けてくれる。
人の死に限りなく涙し、家族を深く愛し、仲間を信頼し、己の犠牲をいとわない。そんな
やさしい人は政治家になれるのか?
生活人の常識は政治の世界に通用するのか?

裏金キックバックという非常識があらわになった今の我々には痛切な問いかけだろう。
そう、こんな男に政治をリードして欲しいんだって。
なっ、これならどんなに突拍子もない設定だって納得できるだろ。これも一つの物語の手法なんだぜ。


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