台本締め切り１週間前！

　あと１週間、菜の花座稽古再開、目前だ。新作『ダンスホールMitsu』、亀の歩み、なめくじののらりくらり。書き上げられるか？締め切りまでに。このコロナ感染状況からすると、再開後も各自で台本読み、なんて非常事態も考えにゃならんかもしれない。そのためにも、仕上がりは遅れるわけにいかない。

　書き始めて、困ったこと、悩んでること、たくさんあって、一つ一つ草むらをかきわけるように道を探しているんだが、その一つはダンスホールだ。ダンスホールを舞台にしてるんだから、当然、踊るシーンが随所に出てこなきゃいけない。開店前とか、休業日ばっかりの芝居なんて、詐欺みたいなもんだぜ。

　が、この客とダンサーが踊るシーンが作れない。理由、男の数が少ない！今回出演の男性陣はわずかに５人。それぞれに大事な役を振ると、お客さん役がいなくなっちまった。一人２役でお客さんにも、なんて器用な役者は皆無、無理やり踊らせてもなぁ。となると、せいぜい、女優陣に頑張って踊ってもらうしかないのだが、団員の中で、踊れる若手が一気に二人もいなくなったのが痛い。誰がどの程度に踊れるか、なんてことも細かく配慮してダンスも組み込んでいく。これが座付き作者の辛いところだ。ソロダンスとか、ダンサー仲間の気晴らしとかって形で誤魔化すことにした。

　曲選びも悩みだった。大正時代のダンス音楽とか流行歌にこだわらず今流のダンスミュージックで行くってことにした。その曲選びに力になってるのが、Spotify premiumだ。すでにAmazonpremiumにも入っているので、二つも音楽配信サービスに入るってどうよ？って、我慢を続けてきたんだが、どうにも気になって、SNSでしょっちゅう出現するCMにも誘惑されて、加入することにした。

　これが、とても使いやすい。まだ始めたばかりで、入門編も使い切れていないが、今、役立っているのが、お気に入りの歌手のまとめプレイリストだ。四六時中音楽漬け、なんて生活はとっくに終了してしまってるから、主だった曲を一まとめにしてくれているこのリストはとても有り難い。ジムトレ中にちらっと聞いて、いいなって思った歌手を検索すれば、簡単にリストが手に入る。

　すでに、この機能を利用して、６人ほどお気に入りをライブラリーに入れている。

　その中で、Miley CyrusとTone&Iの曲を２曲ずつ使わせてもらうことにした。全然、当時風じゃない！が、気にしない。この芝居、このシーン、この踊り手で、こんな踊り方、だったら、この曲よ！ってのが選択の基準だ。

　マイリストが作り易いのも、Spotifyの長所だ。リストを作るのも簡単、そこに曲を足して行くのもクリック二つ。『ダンスホールMitsu』というリストを作ってすでにこの４曲をリストアップしてある。そのままダウンロードできるそうだし、いちいちI Tuneに入れてリスト作ってなんて二度手間から解放された。

　台本書きながら、行き詰ればSpotifyを開いて使うダンスミュージックを聞いて元気を取り戻す。イメーを膨らませる、頭の回転を滑らかにする。かすかに湧き出て来たアイディアをピン止めして、また台本に向かう。そんな時間をだらだらと繰り返しつつ、どうやら、半分は過ぎた。時間は少ない。でも、なんとかなるだろう。この音楽の力がすぐ横にあるから。