一昨年から母屋北側の雪囲いのやり方を変えた。何年か前、軒先をさらに出したことで、屋根の雪は落ちるに任せることにしていたんだが、これが甘かった。次から次とずり落ちて来る雪は、軽く軒下を埋め、部屋の戸のすぐそばまで押し寄せて来る。さすがに高床の部屋まで脅かされることはないが、薪置き場への通路は完全に埋まってしまう。仕方なく、掻き出し踏みつけして道を作り、時には薪を掘り出して、運び出す作業を繰り返してきた。まるで雪山から材木を切り出すような難作業を、馬鹿々々しくも続けてきた。
こりゃどうしたって、アホだ。わざわざ薪を掘り出しに行かにゃならんのか。せっかく張り出した軒をもってうまく利用できないのか。かと言って、雪囲いしたんじゃ、軒先伸長の意味がなくなるし。
そうか、落雪がなだれ込む腰から下部分だけ雪囲いしたらいいんじゃないか。張り出した軒を支える柱と柱の間に横木を固定し、そこに1間ほどの囲い用材を縦に並べる。こうすれば、下から押し出してくる雪を防げるはずだ。ただ、板の枚数が不足で、ぴっちり美しく覆えない。いざ、完成してみるといかにも無様だ。なんか、朽ちかけた廃屋の趣きだ。が、見ばより実、これで薪運搬路が確保できれば、十分に我慢できる。
2月半ばの今、降雪のピークは過ぎたが、積雪は一番だ。ほぼ、張り出した軒先に届くほど積もっている。北側だから、融けるってことがない。次々と積み重なって、巨大な雪の山脈を形作っている。でも、家側は、
見事、積雪なしの通路が確保されている。隙間だらけの囲いだったが、雪の侵入を防ぐには十分だった。この通路のお陰で、どんだけ楽をさせてもらったことか。なんせ、毎朝の仕事だから。14,5キロの薪をキャリーケースに入れて、3回運び込む。まさに、筋トレ作業。足元がすっきりしているだけで、苦労は半減した。良かった、思い切って囲いをして。
外見にとらわれず、周囲の目を気にせず、実を取る、この姿勢、大事だなぁ。でも、見栄えってもんも捨てちゃいかんのだけど。
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