ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

表現力、馬鹿にしちゃいないか?

2020-04-05 10:03:00 | 世の中へ

 新コロナ、なんか、世の中破局に向かいつつある感じ!

 なんとか検査制限してごまかしてきた日本も、その小細工からぼろぼろ厳しい現実がこぼれだしつつあるな。すべてはオリンピック開催に固執した安倍ちゃんと小池姐さんの身勝手と見通しのなさからだってことははっきり覚えておこうぜ。未だに1年後、なんて幻想振りまいて、危機を覆い隠す手伝いしているマスメディアについても要記憶!

 他にも、いろんな教訓やら課題やらがどぁーっと浮かび上がってきてる。コロナ撲滅!の対処療法だけで済ませちまっちゃいけないぜ。世界史的な悲惨事だよ。平時のゆとりの問題とか、世界とのつながり方とか、食料自給の在り方とか、政治システムとか、メディアの姿勢とか、SNSをどう扱うかとか、個人情報の扱いとか、リーダーの資質とか、ほらな、きりないだろ。

 で、今、とても気になってるのは、リーダーの情報伝達能力の問題だ。内容がどうのってことは、ひとまず置いて、伝え方なんだよ。記者会見の話し方、安倍ちゃんも小池姐さんも、不合格だよなぁ。だって、全然危機感が伝わってこないもの。

 安倍ちゃんの場合は、根っから関心があっちゃ向いてる人だから、コロナ不安なんてそもそも縁遠くて、その能天気ぶりが、側近ライターの原稿丸読みになってるんで、こりゃもう論外なんだ。不安に感じるのは、小池姐さんのあの能面面さ。

 ほとんど感情を動かすことなく淡々と意見表明してるよね。危機的状況とか、自粛要請とか、ロックダウンとか、言葉の中身はもの凄いことなのに、どうも、その切迫感が伝わってこないんだ。都政一般の報告とほとんど変わらない。敢えて、冷静沈着を装って、都民のパニックを抑えようって意図かもしれないが、何も、切羽詰まって叫ばなくたって、事の重大さを心底案じてるってことを伝える仕方ってあると思うんだ。トランプだって、ジョンソンだって、彼らの心のうちの動揺、危機感が言葉を通して伝わってくるじゃないか。14歳の少女が亡くなったことを報じたベルギーの報道官の会見動画なんて、彼が心からその死を悼んでいることが確実に伝わってきて、こっちも涙を誘われた。

 小池姐さんって、動じない人なんだろう。って、書けば体よく聞こえるけど、感情の襞がのっぺりつるりなんじゃないだろうか。感性鈍麻、鉄の女が理想なのかもしれんなぁ。

 でもなぁ、そういう頑固一徹、冷血無慈悲は、人々の協力なんて必要としない時には役立つかもしれないが、自粛のお願いとか、医療崩壊阻止への理解、なんて、みんなの理解と協力の意思が必要な場合は効果が期待できないと思うのさ。働きかける人の心を動かさにゃならんのだよ。そこはやはり、情動ってもんが重要なんだぜ。

 この点、どうも二人のリーダーは失格だって感じる。いや、安倍ちゃんや小池姐さんに限らない。日本の政治家は、ほんと、この心に訴える話し方ってのが苦手だと思う。まずは感性磨くってことが基本だが、それを表現に乗せていくって方法も真剣に学ぶ必要あると思う。それが巧みなのは、山本太郎だと思う。れいわ旋風が巻き起こる要因の一つ、あくまで一つだが、に彼の語り口の斬新さ、巧みさがあると思う。誠実に怒り、それを主張の原動力として発信している。

 アメリカの大統領にはスピーチの専門インストラクター?がついて、演説の話し方を言葉一つ一つにわたってチェックしているって話を聞いたことがある。そう、演出家だよ。スピーチディレクターだ。その人の前で何度も練習してから本番に臨むのだってことだ。

 この表現への真摯な姿、日本の政治家にあるか?言葉の内容さえ明確で正しければ、人々は理解する、そんなもんじゃないぜ。人間、感情とともに、言葉を聞くんだ。

 芸術、とりわけ演劇なんて小ばかにして、カリキュラムに取り入れる気など思い付きもしない、大学に演劇科がなくて当たり前、なんてこの国にゃ土台無理な話だよな。

コメント
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