ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

『おなかポンポンショー』て何だ?

2011-03-03 20:52:08 | 劇評

 最終日は下北沢、ってちょと問題ないか?帰りの列車、連日の観劇疲れ以上にげんなりってことにならないか?そうなんだ、これは冒険だ、最後が下北沢って帰る日は確実に間違いなく、来てかった!また、来よ、東京!って思えるそこそこの劇団、それなりのホール選ぶ方が無難なんだ。

でも、それっぽいチケット取れなかったから、仕方ない、ってことで下北OFFOFFシアターだ。

温泉きのこ?これが劇団名らしい。『おなかポンポンショー』これが舞台のタイトルらしい。50の座席は満席、自由席という名の桟敷席にもぎゅうっと詰め込まれて80人ほどの観客か。客層は、学生とか演劇サークル関連者って感じかな。開演前には歌謡曲が次々と流れ、おっと、これもしかすっと面白れぇかも!?って期待を抱かせた。

で、始まったら薄汚い男たちが「金妻のパロディ!ちょっと、いいやかなり引く!途中マイクを握ってカラオケも入るのだけど、これまた下手でさらに引く!!次のコントは「踊る陰陽師、サトル」なるどたばたコント。餃子とシュウマイと春巻きのかぶり物かぶった中国妖怪と陰陽師サトルが戦う。受けない。すーっと引く。さらに癌の宣告を受けたサラリーマンが初恋の人に手渡せなかったラブレターを渡すためにじたばたするってコント。ほとんど笑い無し。ドン引き!

ようやく笑いが起こったのは、重病のヤクザ組長をへんてこな医術の大家が究極の治療をするシーンだった。まず、早着替えしてきたメンバーの一人(女性)が背広を裏返しに着て出ちまった。落ち着かせるってことで罰ゲーム的に座長がキッス!えっ、キッス!?女装の主治医に笑いをこらえられなくなった女優陣を、気合いが足りないと、次々にキッス責め。おいおいやるか?そんなこと!羨ましいじゃないか!さらにこの大家の秘術がへんてこな言葉発しながらで大笑いだった。

あとは最後のウサギのミュージカルかな。歌って踊った女優(たにぐちいくこ)は歌も踊りも安心して見ていられた。でも、かなりまっとう、なんで?このミュージカルにギャグやコントを盛り込めたらもっと面白いのにって思った。

こんな調子で、全2時間、客席しら~~~なんてなんのその!彼等のエネルギーは凄まじかった。何度も何度も着替えはするし下手でも歌うし下手でも踊るし女優はビキニで登場するし、楽しめたろって?てうーん、微妙!ここまで間近だと見てる方が恥ずかしさ感じてしまう。ストリップ見に行ったわけじゃないから。心構えできてないから。そうそう、組長の究極の治療、これなんと、組長の嫌いなものを食べさせるってことで、組員たちが準備したのは、豆板醤、タバスコ、練りわさび、胡椒、練りカラシ!驚いて起きあがろうとする組長を女医が押さえつけ医術の大家が無理矢理口を開けさせて、・・・・・・・!やったよ、情け容赦なく!!ここまでやると趣味の悪さはさておいてよくやった!おまえら!!って気持ちにもなった。

この思い切りのよさ、徹底的な悪趣味、とことんのサービス精神、はちゃめちゃなおふざけ精神、そして、がむしゃらなエネルギー!心地よい家路のお供にはならなかったけど、まっ、見たぞ!ど根性!感じたぞ!とことん精神!!まっ、納得感だけはもらったかな。あっ、僕の趣味では絶対に!絶対に!!ないからね。

コメント
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