Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

破壊とヒーローの美学

2012年07月14日 | 日々、徒然に
東京都現代美術館「特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技」に行く。
庵野秀明監督が館長をつとめる、
おそらくこれまでにない大規模な
「日本の特撮」へのリスペクト。



のっけから東京タワーのミニチュアが展示されている。
『ゴジラ』にしろ『ウルトラマン』にしろ、
怪獣たちは街を破壊し続けてきたわけで、
東京タワーはその中でも主役中の主役。いままで何頭の怪獣が
何回東京タワーを破壊してきたのだろう。

ウルトラヒーローのマスクや、
メカゴジラや平成ガメラのスーツ、
空を飛ぶウルトラマンのミニチュアなど、
展示物のひとつひとつにわくわくする。

特に目を引いたのは、
よく特撮映画で、怪獣が現れたことを報道する架空の新聞が
出てくるのだけど、その新聞が展示されていたことだ。
よく見ると、見出しだけでなく本文もちゃんと
「未明に墜落した謎の隕石は…」と書かれていたりして、
そのこだわりというか、ちゃんとした仕事ぶりに感動。

あと『マグマ大使』のロケットや、
第一作の『ゴジラ』を倒した「オキシジェン・デストロイヤー」、
ウルトラマンのカラータイマーの仕掛けなどにも燃える。

そして短編映画『巨神兵、東京に現る』の上映。
巨神兵が東京の街(もちろん東京タワーも)を破壊し尽くす。
そのカタロスフィーには詩情すら感じられ、
これは樋口真嗣監督の最高傑作かもしれない。

おもな展示は2階だが、地下に降りると、
特撮ステージのミニチュアセットがあり、間近で見られて撮影も可能。



破壊された東京タワーと東京の街。
その精巧さに息を呑む。

なんとも素晴らしい展覧会。
一度だけでは勿体ないというか、
また来たくなるほどの魅力にあふれている。
ということで、かなりのお薦めです。
特撮マニアじゃなくても、充分楽しめるのではないかと。
日本人には特撮のDNAが流れているはずだから。







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