大人になること

昼からとある役者さんにインタビュー。

取材時間が20分しかなく、とりあえず

聞かなければいけない質問に答えていただき、

あっという間に終了。

最低限の仕事はしたとは思うのだけど、もう少し時間が欲しかった気が。

 

それでも以前、とある著名な映画監督に取材をしたとき、

時間が今日と同じように20分ぐらいしかなかったことがあった。

そのときインタビューをしながら、監督の後ろで

マネージャーさんが「あと●●分」と書かれたスケッチブックを見せてきたのだ。

 

「あと15分」

「あと10分」

「あと５分」

「あと３分」

 

と、だんだん時間が減っていくのを監督の背中越しに見ながら

インタビューするという希有な体験だった。

しかもそのとき、その監督が「君ね、大人になるってどういうことだと思う？」

と逆質問してきた。ひい。そんな時間ありませんよ。

しかもその質問、難しすぎませんか。

と心の中で叫びながら、何か答えのようなことを言った気がするのだけど、

何て言ったのか、全然覚えていない。

そのときはとにかく時間が減っていくプレッシャーに

押しつぶされそうだったことだけが

記憶の中に鮮明に残っているばかりなのです。