400ページ以上で、上下巻。あわせて900ページ。
そんな大長編の小説を一気に読んだ。
タイトルは、『バンギャル ア ゴーゴー』。
著者は雨宮処凛さん。
雨宮さんはこれまで何度か取材をさせていただいたことがあり、
その動向や活動にいつも目を見張るものがあったけれど、
文章が抜群で、作家としても相当な実力の持ち主だと思う。
上下巻を並べると、このようにひと続きのイラストとなるのだが、
デザインも素晴らしい。特に「上」「下」の文字の使い方と、
赤と紫の配色が見事というか、編集者として激しく嫉妬してしまうほどの出来。
雨宮さんは『新しい神様』という
ドキュメンタリー映画(青春映画の佳作だと思う)の主役を張ったのが6年前。
当時、「ミニスカ右翼」としてサブカル界にセンセーションを巻き起こした。
イラクや北朝鮮に赴き、世界や日本の矛盾を訴えたりして名を馳せた。
「ミニスカ右翼」と名乗ったことからもわかるように、
その活動は真面目一辺倒ではなく、
どこか脱力した笑いや自虐的なギャグを
醸し出しているところが新しいと思う。
そんな人の新作小説は、バンギャル。
ヴィジュアル系のバンドが死ぬほど好きで、
追っかけに命を賭ける女の子たちが主人公だ。
3人の女の子たちが、バンドに狂い、追っかけ、
そこで育む友情や、裏切り。涙と笑いや高揚感。
セックスとドラッグがくしゃくしゃに入り混じった小説だ。
さまざまな経験を積み、しかし、それは良識あるオトナからは
何の支持も得られず、蔑まれる女の子たち。
信じるものは、ただひとつ。彼女たちの大好きなバンドのシャウトだ。
そのシャウトの美しさをどこまでも信じ、飛び上がる。
すごく正統派で泣ける青春小説を読んだ、という気がする。
僕はヴィジュアル系のバンドなど、大して知らないし、
まともに聞いたこともない。
追っかけの女の子ともまったく接点のない人生を送ってきた。
しかし、どこか通じるのだ。こんなヘタレで小市民な僕でも。
誰か映画にしてくれないかな。きっと名作になるよ、これ。
そんな大長編の小説を一気に読んだ。
タイトルは、『バンギャル ア ゴーゴー』。
著者は雨宮処凛さん。
雨宮さんはこれまで何度か取材をさせていただいたことがあり、
その動向や活動にいつも目を見張るものがあったけれど、
文章が抜群で、作家としても相当な実力の持ち主だと思う。
上下巻を並べると、このようにひと続きのイラストとなるのだが、
デザインも素晴らしい。特に「上」「下」の文字の使い方と、
赤と紫の配色が見事というか、編集者として激しく嫉妬してしまうほどの出来。
雨宮さんは『新しい神様』という
ドキュメンタリー映画(青春映画の佳作だと思う)の主役を張ったのが6年前。
当時、「ミニスカ右翼」としてサブカル界にセンセーションを巻き起こした。
イラクや北朝鮮に赴き、世界や日本の矛盾を訴えたりして名を馳せた。
「ミニスカ右翼」と名乗ったことからもわかるように、
その活動は真面目一辺倒ではなく、
どこか脱力した笑いや自虐的なギャグを
醸し出しているところが新しいと思う。
そんな人の新作小説は、バンギャル。
ヴィジュアル系のバンドが死ぬほど好きで、
追っかけに命を賭ける女の子たちが主人公だ。
3人の女の子たちが、バンドに狂い、追っかけ、
そこで育む友情や、裏切り。涙と笑いや高揚感。
セックスとドラッグがくしゃくしゃに入り混じった小説だ。
さまざまな経験を積み、しかし、それは良識あるオトナからは
何の支持も得られず、蔑まれる女の子たち。
信じるものは、ただひとつ。彼女たちの大好きなバンドのシャウトだ。
そのシャウトの美しさをどこまでも信じ、飛び上がる。
すごく正統派で泣ける青春小説を読んだ、という気がする。
僕はヴィジュアル系のバンドなど、大して知らないし、
まともに聞いたこともない。
追っかけの女の子ともまったく接点のない人生を送ってきた。
しかし、どこか通じるのだ。こんなヘタレで小市民な僕でも。
誰か映画にしてくれないかな。きっと名作になるよ、これ。
読んでみるよ。
大槻ケンヂの『リンダリンダラバーソウル』と表裏一体を
成す小説だと思います。
オーケンはバンドマンの視点から。
この『バンギャル』は追っかけファンの視点から。