Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

哀愁のタフガイ

2022年07月09日 | 日々、徒然に
そうか。ジェームズ・カーン亡くなったのか。
享年82。穏やかな最期だったことを願いたい。

アメリカンニューシネマを担った俳優が
だんだん鬼籍に入っていく時期なのだろう。
リアルタイムで映画を見始めた頃、
現役バリバリで活躍していたスターがいなくなるのは、
さすがにキツいし、なんとも悲しい。


ジェームズ・カーンといえば
もちろん「ゴッドファーザー」の短気で粗暴な
長男ソニー役に尽きるが、コッポラ監督とはその前の
「雨のなかの女」(69)で名演を見せている。
知的障害をかかえた気のいい青年役で、
悲しいラストとともに忘れがたい存在感があった。
この映画こそ代表作だと言いたい。


マーク・ライデル監督の
「シンデレラ・リバティー」(73)も名作。
外出許可の出た海兵隊員と子持ち女の
しみじみしたラブストーリー。
薄幸の女を演じさせたら
天下一品のマーシャ・メイソンの名演を受け、
気のいいあんちゃんを演じていたと思う。


タフガイのイメージも強かったから、
ノーマン・ジェイソン監督の近未来SF
「ローラーボール」(75)の選手役もはまっていた。
飢餓も戦争もない理想的な世界。
人々の闘争心を解消するためにつくられたゲームで
殺し合いを強いられる設定に薄ら寒いものを覚えた記憶が。


出演作でいちばん好きなのは、
アラン・アーキンと共演したバディ刑事もの
リチャード・ラッシュ監督「フリービーとビーン大乱戦」(74)。
アクションコメディの傑作で、当時、流行りの
カーチェイス映画としても屈指の出来だったと思う。

「熱い賭け」「ファニーレディ」
「キラーエリート」「第2章」「ミザリー」
「友よ、風に抱かれて」「フォー・ザ・ボーイズ」
「エイリアン・ネイション」「ドッグヴィル」なども目に浮かび、
いい映画、面白い映画に出ていた人だったなあ、と。

なんとも残念です。合掌。

コメント
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