Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

ナンバーナインが聞こえる

2019年04月28日 | 読んでいろいろ思うところが

本秀康「あげものブルース」(亜紀書房)を読む。

からあげ。とんかつ。てんぷら。そしてかりんとう。

あげものを狂言回しに、

ビートルズの「ホワイトアルバム」をからめた

3人の男たちの30年にわたる年代記。


 

と、内容を書いたけど、

読んでいない人には「なんのこっちゃ」と思うはず。

なんであげものとビートルズがつながって、

それが年代記になるんじゃ、なめとんのか、あん?

という疑問が浮かぶのはごもっとも。

 

これは実際に読んでもらった方が早いと思う。

どうにも説明が難しくて、とにかく

あげものとビートルズと3人の男たちが

絶妙にからみあい、感動すら覚えるという。

しかも藤子・F・不二雄的な

「SF(すこし不思議)」な感覚もあったりする。

 

ビートルズがインドのリシケシュに滞在し、

そこでの経験が「ホワイトアルバム」に結実したように、

本さんもリシケシュを訪れ、ビートルズを偲び、

本作を描き上げたとのこと。

 

「ガロ」時代から本さんの

少しブラックなSF漫画に親しんできた人や、

「レコスケくん」のビートルズ愛に共感してきた人には

ある意味集大成的な作品だと思うし、

かなりの完成度なのでは、と。

 

 

 

コメント
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