なんだこの寒さは。4月だぞ。
コートとマフラーがないと歩けないほど、寒い。
そんな寒さの中、仕事を抜けていつもの整体院に。
T先生(邪悪なT君ではない)は、
「首、ひどくないですか~」
と言いながら、渾身の力で首の凝りをほぐす、というか、
筋肉が潰れるのではないかと思うぐらいの指圧で攻めてきた。
そのあと、これまた凝り固まった腰を押しながら、
「首と肩は左の方が凝ってますね~。
でも腰は右がやばいです~妙なところでバランスが取れてますね~」
と。どんな体なのだ、自分。
さらに肩の付け根から肘にかけての部分を指圧されると、
これまた飛び上がるほど、痛い。
「視神経は指先まで繋がってますからね~
その途中の肘が凝るのは仕方ないんじゃないですか~」
と言いながら、きゅうっと押し続けるのでした。
「痛いですか~そう言われると、ついついSっ気が出ちゃいますね~」
言ったな、先生。自分のことをSだと。
「ほ~ら、痛いですか~痛いでしょうねえ~」
あまりの痛さに走馬燈が見えてきた。
小学生のとき、近所にあったいかがわしい本の自販機に、
みんなで大挙して集まったのだけど、誰かがお金を入れた途端、
大騒ぎして一目散に逃げ出したことがあった。
お金を入れたのは確か友達のS君だった。
S君、元気にしてるかな。そんな走馬燈がぐるぐると。