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Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

早朝の閑散さ、川べりの陽

2007年04月09日 | ささやかな幸せ
他所の土地に泊まると、
やたらに早く目が覚めてしまうのは何故だろう。
朝の6時に起きた僕は、
新潟駅前を歩いてみた。
都会の朝の閑散とした風景は、どこも同じだなあ。

コンビニで地元の新聞を買い、
ホテルに戻って、テレビを点けつつ、
ぼんやりと新聞を読む。
朝食はバイキング方式で、
パンやコーヒーが食べられるようになっていた。
やたらに安いホテル(一泊4300円!)だが、
値段の割には快適で、フロントのお姉さんも溌剌として
気持ちのいい挨拶をしてくれた。

日本海まですぐ近くだったので、
なんとか見に行きたいと思ったが、
パンを食ったり、シャワーを浴びたあと、
テレビの「ゲゲゲの鬼太郎」に見入ってしまった。
いつもの主題歌は誰が歌っているのだろう、と思ったら、
なんと泉谷しげるだった。
ねずみ男が、拾ったパソコンの中のデータを売って
大儲けする話で、外車を乗り回し「オレは勝ち組だ!」と
鬼太郎に吹聴するくだりがあったりして、
なんだか引き込まれてしまった。

そんなことをしていたら、すでに10時。チェックアウトの時間だ。
11時から人に会う約束があったので、
目的の場所まで歩いていく。
地図を見ながら、信濃川の土手をてくてくと40分ぐらい
鳥が飛んでいるのを見ながら、歩いた。

とあるイベントを取材するのが、
今回の新潟行きの最大の目的なのだが、
その関係者でウェブデザイナーのOさんと打ち合わせる。
いいものができることを願って、いろいろと話す。

午後からイベントがスタート。
最後の最後に、腹の底から大笑いする瞬間があり、
はるばる新潟まで来た甲斐があったと思った。ホントに。

イベントが終わったのは午後の4時過ぎ。
慌てて新潟駅に行き、新幹線に飛び乗ったのだった。

海は見られなかったが、
美味しい地酒と、魚、信濃川の土手で浴びた、やわらかな陽。
それだけで充分。いろいろとお世話になりました。
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サブカルは日本酒と合う

2007年04月08日 | ささやかな幸せ
新潟に来た。
実は初めて来た。

明日、とあるイベントがあり、そのためにやって来た。
イベントの関係者の方が改札で待っていてくれて、
ホテルにチェックインしたあと、
お勧めの店に連れていってくれた。

新潟は米どころである。
ということは、日本酒が美味なのは言うまでもない。
体調は相変わらず悪いのだが、
ついついお勧めの地酒をいただいてしまう。
至福のとき、とはこのことを言うのだろう。

普段、身も心もやさぐれているので、
これくらいの幸せはあってもいいのではないかと思う。
聞いたことのない名の刺身や、カニクリームコロッケ、
アスパラなどをいただく。すみません(なぜ謝る、自分?)。


サブカルな話に花が咲き、
「ガロ」系漫画家から、奥崎謙三、
室井滋や黒沢清、「がんばっていきまっしょい」で
盛り上がる。なんてマニアックなのだろう。




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揉みほぐされて蕎麦

2006年12月28日 | ささやかな幸せ
今日は仕事場に入る前に、
久し振りに中国人の整体師がいる治療院に行く。
「ウーン、相当固イデスネエ」
と言いながら、僕の凝り固まった首から肩、背中を
揉みほぐしてくれた。

「腰モ、ヒドイデスネー」とつぶやきながら
渾身の力でぼくの腰を思うがままに指圧するのだった。
腰と背中の間で、強く押すと身悶えてしまうところがあった。
思わず「痛い!」と叫ぶと、
「ソコガ痛イノハ、胃ガ悪イカラデス」と淡々と言うのだった。
体のあちこちが疲弊している。
だから口内炎もできるのだろう。休まないと。

そうは言っても仕事場に行き、
電話やメールのやりとり、テープおこし、資料探しなどを
していたら、すぐ夕方になってしまった。

駅前まで行き、
I君とW氏と3人で蕎麦を喰いに行く。
仕事場からほど近いところにある、おそらく近辺では
いちばんおいしい蕎麦を喰わせる店に行く。
実はI君、年の暮れにも関わらず、
住まいの引っ越しを済ませてきたところで、
「まだ前の住まいのゴミとかまとめてないんですよー」
と言うI君と引っ越し蕎麦でも喰おうという算段だ。

ビンビールを頼み、軽くノドを潤し、
「とろろ蕎麦」を、喰う。
コシのある蕎麦、とろろとウズラの卵の入った
蕎麦ツユに刻みネギとワサビを入れ、
くるくると箸でかき混ぜ、蕎麦をちょいと入れて、
ずるずるっと喰う。

旨い! ちゃんとした蕎麦だ!

と心の中で叫ぶ。
いかに普段、不味いものばかり喰っているかが一目瞭然である。
口内炎も肩凝りも原稿がなかなか進まないやさぐれ気分も、
すべてこの「とろろ蕎麦」が忘れさせてくれた。

喰うと確実に吐くきつねソバとか、
390円のカツカレーとか、
一杯150円のラーメンとか、
とんかつチャーハンとか、カレーカツ丼とか、
赤外線で麺を焼いたカップ焼きそばとか、
最低のデミグラスソースで味付けられたポークソテーとか、

思えば、そんな食生活の日々。
なんて僕は貧しい人生を送ってきたことか。
美味しいものを食べるだけで、人間は幸せになれる。
そう思った年の暮れ。2006年もあと3日。
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心に滲みた新宿西口の夜

2006年12月17日 | ささやかな幸せ
徹夜で仕事をすると、明けた日よりも、
ぐっすり寝た次の日の方がつらい。
だから徹夜なんかするもんじゃないと思いながら、
重い体を引きずりつつ、夕方から取材。

めったにないのだが、今日は居酒屋での取材となった。
しかも酒を呑みながらという(そりゃそうだ)、
端から見ると、ただ呑んでるだけじゃないかと
思われるのだが、ちゃんと取材しましたよ。
したってば。ほんとに。
いろいろと心に滲みる話が聞けたと思う。
思いを遂げるために、みなさん頑張っているんだな、と。
酒を呑みながら、深くうなづく。

その居酒屋は新宿西口にある、これまたイイ感じのお店で、
ヘタレな酔っぱらいを暖かく迎えてくれるのでした。
今回は仕事だったけど、また、来よう。

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お好み焼きハッピーデイ

2006年11月22日 | ささやかな幸せ
今日は一日机に向かって仕事。

2時頃、S君とYさんの3人でお好み焼き屋に行く。
お好み焼きと焼きそば、サラダ&デザートにドリンクバー。
これで888円。安い。

鉄板でお好み焼きを作る。
みんなそれぞれ微妙に作り方が違う。
コテでひっくり返すときの緊張感。
うまくひっくり返ったときの達成感。
ひっくり返したあと、コテでぺしぺしとお好み焼きを叩く。

じゅうじゅうと焼ける音に耳を澄ます。
これでビールがあれば最高なのに、と3人とも口を揃えて言う。
しかし、今は真っ昼間。自制自制。
お好み焼きを喰い、S君と焼きそばを作り、
Yさんがもんじゃを作るのをぼーっと見る。

満腹で店を出たら、もう日が暮れかかっていた。
ああ、これから仕事かー、と3人とも口を揃えて言う。

たぶん、ここ最近で、いちばんの幸せ、だ。
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今は、この喜びに浸るだけ

2006年10月21日 | ささやかな幸せ
出来た出来た。
I君初の著作が出来た。
足かけ2年の労作が、ようやく世に出ることになる。
題して「スター★のど自慢」。


「スター★のど自慢」池田英樹・著

ハリウッドスターを中心とした人たちが出したCDを
168枚もの詳細なレビューで紹介したディスクガイドだ。
映画が好きで、音楽、特にアメリカンロックが好きな
I君ならではの本と言える。

たぶん、空前絶後。こんな本はない。
ラッセル・クロウやケヴィン・コスナー、
ビリー・ボブ・ソーントンやジェフ・ブリッジスなどの
歌う俳優たちへの愛情と慈しみ。そしていくばくかのツッコミ。
──そんな本です。

そんなわけで、今日は宣伝モード。
本が出来ると身が引き締まる。
編集者は、本を作るまでが仕事ではなくて、
本ができてからが仕事だと思う。
そんなことを思いながら、今は出来上がった本を見て
にやにやしているのだが。



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これが幸せというものかも

2006年10月19日 | ささやかな幸せ
慌ただしく、今日も取材日。
ラッシュの予感、というかピークである。

今日、取材をしたその人は、はにかみながら、
最近生まれた娘さんの話をしてくれた。
その嬉しそうな顔を見ていたら、
いつものやさぐれた気持ちが和らいできた。

人の笑顔は、やはり、見ていて飽きない。
邪気のない笑いができる人は羨ましい。ほんとに。
腹が黒いと、絶対に笑顔に出る、というのが僕の持論だ。

実際、僕も腹を黒くしていると、
笑顔がぎこちなくなる。
そんな生き方はなるべくしたくないけども…。
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笑った一日、得した気分

2006年09月14日 | ささやかな幸せ
なかのZEROホールで、
脳性マヒブラザーズのライブを見る。
言葉と動作に障害のあるDAIGOさん。
下肢に障害があり、車椅子の周佐則雄さん。
このふたりがユニットを組んで、ライブを行っている。

自作の詩の朗読や、ショートコントなどを織り交ぜた
楽しいライブだった。
もともと、ふたりは「こわれ者の祭典」のメンバーで、
心身に障害を抱えている人たちがパフォーマンスをおこなう団体の一員である。

DAIGOさんの喋りは、確かにわかりにくい。
しかし、それも慣れると次第に聞き取れるようになってくる。
そして、聞き取れたとき、
その言葉がギャグだったり下ネタだったりするのだ。
そこが楽しい。

ユーモアとか笑いって、やはり大切だと思う。
そして、人を笑わせることのできる人、
そういう人は尊敬してしまう。
たとえ毒舌でも、嫌味があっても、だ。
笑うと、体の中によどんでいるものが、
少し発散される気がする。

今日は結構笑ったな、
そう思える毎日でありたい。
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ぬるま湯の人生

2006年09月11日 | ささやかな幸せ
昼食はつけ麺だった。
さすがに冷やし中華の季節は過ぎて、
今度はつけ麺にはまるかも、
と思いながら、喰う。

以前は、つけ麺の「ツユ」が妙に温(ぬる)くて、
今ひとつ好きになれなかった。
その頃はまだ僕も元気で(今でも適度に元気だが)、
熱い食い物はとことん熱く、
冷たい食い物はとことん冷たくないと駄目だったのだ。

だから味噌汁も、沸騰寸前の熱いやつが好きだったし、
ビールも、グラスを冷凍庫で凍らせて、そこに冷えたのを
入れて、くいーっと呑むのが至上の喜びだった。

しかし、最近になって、
常温のビールも捨てがたいとか、
味噌汁も、適度に冷めた方が、味がよく感じられて旨いとか。
そんな境地に至っている。

つけ麺の話に戻ろう。
あの「ツユ」の中途半端な温(ぬる)さ。
そこに麺を入れて、ずるずると音を立てながら、喰う。
麺は冷えているので、「ツユ」はさらに冷たくなってくる。
それでも、不思議と腹は立たない。
以前の元気な僕(今でも元気だが)だったら、
丼をカウンターの親父に投げつけるかもしれない(しないけど)。

食い終わったあと、
店の人に、熱い鶏ガラスープを
「ツユ」の残り少なくなった丼に入れてもらう。
温(ぬる)いスープが少し熱くなって、
それを飲み干す。そして「あ~~」というため息と共に、
今日の昼食は終わるのだった。

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馬の骨に勇気を与えてくれた日

2006年08月27日 | ささやかな幸せ
今作っている本で、
帯に入れる推薦文の依頼を、
とある著名な評論家にお願いするため、
マスコミ電話帳で連絡先を確認し、
さっそく連絡してみた。

マネージャー関係の人が出てくると思ったら、
いつもテレビで聞き慣れている声が出た。
本人だった。

本の趣旨を説明したが、
どうも、その趣旨にはあまり賛同できないと言われた。
推薦文を書くなら、全部読まなければならないし、
興味が湧くなら時間を削ってでも読むんだけど、と。

僕は、そこで
以前から自分もこの本の著者もあなたのファンで、
きっとわかっていただけると思ってお願いしているんです。
せめて、抜粋だけでも読んでいただけませんか、と、
泣き落とし、というか、情に訴える作戦に出た。

評論家氏は、しばし沈黙したあと、
じゃあ、一部だけメールで送ってみて、と言った。
喜び勇んで、メールを送る。
それも、なるべくその評論家の嗜好に合ったものを選んで。

すぐ返事が来た。
結果はNGだった。

でも、どこの馬の骨とも判らない人間の電話に対応し、
ちゃんと原稿を読んでくれたその評論家の態度は、
僕のようなB級編集者にとって、
結構勇気を与えてくれた。

どこにでも、ちゃんとした人はいる。
その評論家への好感度が増したのは言うまでもない。
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