桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

ふと思い出したこと

2022-07-03 | Weblog
まだ小学生のときだった。夏に近いころにズル休みをした。昼飯が無かったのか、何かの支払いを持って行けなかったのか、もう忘れたが、暑い家の中で寝ていてラジオを聴きながら、たたボンヤリと時を過ごしていたことがある。
久し振りに風邪を引いて、何とか平熱に戻ってコロナでなかったことで一安心だが、今日は大事をとって飯以外は寝ることにした。
寝室にはテレビはない。ヒメが動いて立てる音と扇風機のリズミカルな音を聴きながら、あの小学生のときのズル休みの日を思い出した。
あれから65年もの歳月が過ぎて、誰にも負けないドラマチックな人生の時を重ねて生きて来たが過ぎてしまえば夢のような時間だ。
俺なりに人生を理解し、生きる思いを堪能して来たつもりだが、まだ風邪の倦怠感が残るのか、夢の間の人生の儚さを、この65年の間に消えて行った親しかった皆さんの命に感じてる今日だ。
あの小学生のときも、こんな想いだった気がするなぁ。

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